京都府南丹市の山林に、同市立園部小学校の安達結希さん(11)の遺体が遺棄された事件。逮捕された養父の安達優季容疑者(37)には、3月23日の朝から4月13日夕方までの間に遺体を遺棄した疑いがもたれている。
警察が「引き当たり捜査」を開始
逮捕前の任意の取り調べで、「園部小学校まで送った後、市内の某所に連れていき、首を絞めつけて殺した」といった趣旨の供述をしていたという優季容疑者。なお、遺体については「1人で遺棄した」と説明しているとのこと。
容疑者の逮捕から早2週間。京都府警は、4月28日朝から新たな捜査に踏み切った。
「優季容疑者を車に乗せて関係場所を確認する『引き当たり捜査』を開始しました。これは犯行現場での状況を再現・確認させる捜査手法で、その様子を写真や動画で記録することで、供述調書より証拠能力が高い“実況見分調書”が作成されます。
これまでの捜査により、結希さんの遺体は最後に遺棄された山林以外にも、複数の場所に移動させられていたとみられています。特に現場周辺にある公衆トイレに遺棄されていた可能性が高いとみて、現場検証も行われてきましたが、複数の異なる場所で結希さんの遺留品が見つかっていることも鑑みて、より詳細な供述の裏付けを進めていくようです」(全国紙社会部記者)
殺人罪の疑いの行方
真相解明に向けた警察の動き。しかし、その裏には高い“ハードル”も残っているようだ。
「容疑者は“首を絞めて殺した”という趣旨の供述をしているものの、結希さんの遺体は検死で死因が特定できないほどの状況でした。そうなると、物的証拠などが無いと殺人罪の認定は困難になる。引き当たり捜査をするということは、容疑者の供述と車のGPS記録などに矛盾が生じていることも考えられるでしょう」(法曹関係者)
では、今後はどういった流れになるのか。
「優季容疑者の勾留期限は当初4月26日まででしたが、捜査のため最大10日間の延長が認められ、5月6日までとなりました。この期限もだんだんと迫っていますが、もしそれまでに決定的な証拠が出なかった場合、裁判所が殺人を認定するハードルは高いままです。
証拠が見つからなければ、まずは事実が判明している死体遺棄で立件。殺人や傷害致死の疑いに関しては、新たな情報がどこまでそろうか次第ですが、矛盾や疑いが残る場合は有罪にできない可能性も。死体遺棄のみの場合、刑期は最大で拘禁3年です」(同・法曹関係者)
幼い命が奪われた悲惨な事件。真実が明らかになる日は――。
