プラスチック製品やパッケージなどの塗料、合成ゴムなど、さまざまなものの原料となっている“ナフサ”。緊迫する中東情勢の影響で調達が不足し、各企業がその対応に追われている。
即席麺業界にも波及するナフサ問題
カルビーは『ポテトチップス』や『かっぱえびせん』、『フルグラ』など計14品について、パッケージに使用する印刷インクの色数を従来使用から2色に変更。カゴメもトマトケチャップなど一部商品のデザインを順次変更していくことを発表しており、アイウェアブランド『JINS』も極薄レンズを販売停止するという。
また、コンビニ大手のローソンは、コーヒーカップの蓋をプラスチック製のものから紙製に変更。スーパーマーケットを展開するイオントップバリュは、プラスチックの使用量削減のためトレーを廃止することを発表している。
人々の生活に直結するナフサ問題。その影響は、日本人が愛してやまない“国民食”にも波及していて……。
「『棒ラーメン』でおなじみの即席麺メーカーのマルタイは、麺を束ねるナイロン製のテープが入手困難になっていることを公表しています。即席麺では、商品の包装に使用されている“袋”も当然、ナフサを原料としています。4月中旬には、韓国の食品業界で、包装材の在庫が一部の商品で約2週間分にまで減少しているという情報も取り上げられました」(経済ジャーナリスト)
日清食品とサンヨー食品に聞いた“袋麺”供給
日本のインスタント食品として高い人気を誇る“袋麺”業界は、いったいどのような状態にあるのか。詳しい事情を探るべく、大手メーカーである日清食品に話を聞いた。
――現状、ナフサ不足における影響は出ている?
「現時点では、調達に大きな問題は生じておりません。引き続き、中東情勢の動向を注視してまいります」
――今後のナフサ調達の展望は?
「中東情勢の動向を注視しながら、安定供給に向けてさまざまな対策を講じてまいります」
どうやら、今のところ支障が発生するような事態には陥っていない様子。
日清と同様、高いシェアを誇るサンヨー食品にも尋ねたところ、「現時点におきまして、当社の袋麺供給に問題は生じておりません」としつつも、「ただし、ナフサ不足により、材料価格が高騰するなどの影響が出ています」と、供給に問題はないもののやはり影響はあることを明かした。今後の展望に関しては、「商品の安定供給を優先し、継続的な調達に努めてまいります」とのことだった。
各方面でシフトチェンジする企業が相次ぎ、国民が不安になるのも無理はない“ナフサ問題”。大手メーカーはそれぞれ、状況に適した判断を下しているようだ。
