「まじめに勤務している講師と受け止めていました。遅刻や無断欠勤もありませんでしたし……」と、団体関係者は言葉少なだ。
発達障害者向けの支援プログラムを受講していた20代女性にわいせつ行為をしたとして、警視庁少年育成課は5月10日、公益財団法人の青少年支援団体「東京YMCA」元職員の重留真幸容疑者(40)を準強制わいせつ容疑で逮捕した。
「最低でも10回」卑劣なわいせつ行為
犯行は東京YMCAで契約講師を務めていた'23年3月5日のこと。
全国紙社会部記者は言う。
「東京都新宿区の教室で女性受講生と1対1の面談で指導中、障害の特性などから女性が抵抗できない状態にあることにつけ込み、自分の下半身を露出してわいせつ行為をした疑いです。女性は自閉スペクトラム症(ASD)などがあり、性被害に遭った自覚がないとみられます」
帰宅した女性が「先生から子どもをつくる練習をすると言われた」などと話し、父親が警察に相談したのが事件発覚のきっかけだった。
重留容疑者は、
「被害女性の胸はもみましたが、詳細は覚えていません」と容疑を一部否認し、
「3年間で(被害女性へのわいせつ行為を)最低でも10回くらいやりました」
などと話しているという。
「こんにちは」と気さくに挨拶
東京YMCAによると、容疑者は臨床心理士と公認心理師の資格を持ち、'13年に採用された。障害がある人たちへの支援プログラムを中心に関わってきた。発達障害者向けプログラムの講師は容疑者のほかにもう1人おり、少人数のクラスを講師2人で同時に見る指導体制だった。
「プログラムでは就労に必要な力をつけていきます。時間管理や体調の把握、ストレスの対処法、挨拶や返事、身だしなみなど社会生活のマナーを含めて教えます。個人差がありますのでその人に合わせた指導になります」(東京YMCAの担当者、以下同)
犯行に使われた教室は100人ほどが入れる広さ。カギはかからない。
「現時点でほかの受講生などから被害申告はありません。しかし、知っている先生がこのような事件で逮捕されて、ショックを受けていると聞いています」
容疑者宅は相模原市南区の一戸建て住宅。近隣住民などによると、母親らと同居していたという。犯行当時の様子などを聞くためインターホンを押すと、母親と思われる女性が「はい」と答えたのち、家人の男性が、
「何も話すことはないから帰ってください」
と言うだけだった。近所の住民は、出勤時にワイシャツとスラックス姿で黒いバッグを持ち、駅に向かってしゃきっと歩く姿を見かけたという。
「会えば気さくに“こんにちは”と声をかけてくれました」(近所の女性)
容疑者は専門家として、私立大学でも活動してきた実績がある。'18年には、発達障害のある学生が宗教・詐欺被害などに遭わないように《特にASD傾向のある学生は言葉をそのまま受け取ってしまう傾向があるため、気を付けるべきキーワードなどをあらかじめ確認しておくことが必要となるだろう》と報告書で支援のポイントを述べていた。どの口が言うのか。
