3年連続で12勝を挙げるも、昨年は8勝9敗と不振にあえいだ巨人の「元エース」戸郷翔征。今季は開幕2軍スタートとなり、1軍昇格後の2試合もピリッとせず。5月19日のヤクルト戦での「追試」登板が予想されるなか、球界の重鎮からは仰天アドバイスも飛び出し……。
1軍昇格初登板となった4月26日のヤクルト戦で、巨人の戸郷翔征は久保康生巡回投手コーチとの二人三脚で取り組んだ新フォームを披露。ファンの間ではメジャーで活躍中の菅野智之に似たスタイルが「魔改造」だと大きな話題を呼んだが、5失点で黒星を喫した。続く5月12日の広島戦でも5回3失点で初勝利はおあずけ。試合を作ったとはいえ、及第点には届かない“微妙”な内容に、巨人OBからもさまざまな分析や課題が聞かれた。
「清水隆行氏は、広島戦の登板について、ストレートが150キロを計測しシュート回転する悪癖が消えた点を評価しつつも、広島打線に低めのフォークを見切られていた部分を課題に挙げ、決め球の精度向上が完全復活のカギであるとの見解を示しています。また、堀内恒夫氏は、生命線であるフォークの落ちが悪くなって打者に見極められていると指摘。江川卓氏も、コントロールが回復すれば元に戻ると期待を寄せつつも、『簡単に言うけどこれは難しい』と語っています」(スポーツ紙デスク)
戸郷を一喝したレジェンド評論家
そんななか、戸郷に対して、厳しい一喝を入れたのが、野球殿堂入りも果たしているレジェンド評論家の広岡達朗氏だった。5月15日に『ベースボールマガジン』のコラムにて、戸郷のフォームについて「手投げが一つも直っていない!」とダメ出し。さらに、大胆すぎる改善プランを示したのだ。
「広岡氏は、球速は130キロであっても打者を抑えることはできると力説し、戸郷にサイドスローやアンダースローへの転向を提言。『重心とは何かを教えれば解決する』と持論を展開しています。現状のままではトレードやクビもあり得ると厳しい現実を突きつけていますが、『本気で直す覚悟があるのなら、私に連絡してきてもいい』と口にするなど、根底にはまだ若い戸郷投手をなんとか救いたいという、この人なりの親心があるのでしょう」(スポーツ紙記者)
しかし、ファンを仰天させたのは、その“スピリチュアル”な再生法だった。
「広岡氏が重視しているのは、指先から『気』が出ているかどうか。その例として、長嶋茂雄氏が現役時代に三塁から一塁へ送球する際、指先をヒラヒラとさせていた動きには気が込められていたと主張しています。さらに、重心の安定を図るために片足を上げた状態で立ち、踵を上げて下ろすという合氣道の動作を推奨。
これを繰り返すことで足先まで気が通り、後ろから押されても微動だにしない軸が作れるという考え方です。ただ、これまでの科学的なデータやフォーム修正のアプローチとは大きく異なる独特な世界観ですし、さすがに“広岡道場”の門を叩くのはハードルが高いかもしれませんね」(同前)
斎藤雅樹もサイドスローに転向して成功
ネット上でも広岡コラムに対して、《長嶋氏のヒラヒラはただの魅せる動きだが、戸郷に覇気がないのは確か》《気とは生命エネルギー。今の戸郷の不甲斐なさはそれが枯渇しているせい》《廣岡氏がそれほど自信満々なら、是非引き取って復活させてほしい》《菅野らを再生させた久保コーチがいるのだから廣岡氏の助言は不要》《調子の良い堀田や赤星を押しのけてまで戸郷を先発させるのは疑問》などさまざまな声が上がっている。
「かつての大エース・斎藤雅樹もオーバースローからサイドスローに転向して、輝かしい実績を作っていますから、確かに『アリ』だとは思います。しかし、現在26歳の戸郷が菅野モデルから横投げに再度フォームを改造し直すだけの猶予があるかどうか。夏場の優勝争いに向けて、元エースの完全復活はチームに必要不可欠なピースですが、結果が伴わなければ二軍再調整という厳しい決断も迫られるでしょう」(前出のスポーツ紙デスク)
コーチ陣を信じて修正を貫くのか、荒療治に踏み切るのか、次回登板の内容は首脳陣やファンの“見極め”の場となりそうだ。
