2横綱不在となった5月場所で大関復帰の霧島が1敗の単独トップで佳境を迎える中、18日、日本相撲協会は公式Xにて大相撲名古屋場所(7月場所)後に実施する夏巡業の日程を告知した。
力士たちはわずか2日の休日
発表されたスケジュールを見ると、8月2日の岐阜メモリアルセンターでスタートし、東北・関東地方を中心に全国を回り、30日の東京・立川市まで続く。昨年より2日増えて28日間、27会場での開催となる。
問題は、約1か月にわたるこの長丁場の中で、力士に与えられる「完全な休養日」がわずか1日程度しかないことだ。相撲ファン“の間でも《力士の体調を1ミリも考慮して無い》《だからこういう過密日程がケガ人を出すんだよ》《協会はこれだけ休場者が出ていてなんとも思わないのだろうか?》《働き方改革はないの?》と、即座に冒頭の声含め懸念の声が広がった。
こうした反応が相次いだ背景には、わずか1か月前に終了したばかりの春巡業での“惨状”がある。
「3月29日の伊勢神宮奉納から4月26日の埼玉県入間市まで、27回もの興行をこなした春巡業では横綱・大の里、大関・安青錦をはじめ、若隆景、伯乃富士、翠富士、玉鷲、藤ノ川ら14人以上が途中離脱を余儀なくされました」(相撲ライター、以下同)
かねてより問題視されたきた巡業の過密スケジュールだが、離脱者が続出する現状に根本的な対策は講じられていないと言える。
3年連続の黒字、繁栄する協会と疲弊する力士
今年3月23日、日本相撲協会は2025年度決算で約13億2900万円の黒字を発表。黒字は3年連続で、前年度より約1億7200万円増加、2年連続で全6場所の入場券の完売やグッズ売上により収益を押し上げた。協会の公式決算資料によると巡業も正式事業であり、収益の大きな柱となっていることは間違いない。
一方で現場の力士たちは疲弊している実態がある。年間で見れば、本場所が計90日間(6場所×15日間)、春〜冬の巡業が合計70日以上に及び、力士たちがまとまった休養を取る余地はほとんどない。幕下以下の力士は依然として給料という名の支給はゼロのまま。過密日程の中でケガを抱えながら出場を続ける力士も少なくないという。
「過去には現役力士から嘆きの声が上がったこともありましたし、長年にわたり指摘されてきた問題ですが改善されているようには思えません。来月の6月13日と14日には大相撲パリ公演を控えており、巡業含め移動疲れによる影響も心配です。予定を組んでいる以上仕方がないとはいえ、体が資本の力士のケア期間も設けてほしいものです」
ファンはこれ以上ケガによる“推し力士不在”のニュースは聞きたくない。
