開幕二軍スタート、一軍昇格後もピリッとしなかった巨人の戸郷翔征が、待望の今季初勝利を挙げた。エースの復活にファンも喜びを爆発させたが、その翌日、球界の重鎮たちが動画でまさかの酷評配信。ネット上では困惑の声も……。
5月19日にヨークいわきスタジアムで行われたヤクルト戦に先発した戸郷は、7回を115球、5安打無失点と好投し、今季初勝利をマーク。3回に1死満塁のピンチを迎えたものの、内山壮真を152キロの速球で空振り三振、続く増田珠を中飛に打ち取って難所を切り抜けた。
「戸郷にとって、この1勝が精神的な特効薬になることは間違いありません。ただ、以前に比べると打者の空振りを奪うシーンが明らかに減っています。全盛期を追い求める方向に向かうのか、それとも現在の状態に合わせた新しい投球スタイルを構築していくのか、首脳陣も含めて大きな選択を迫られていると言えます」(スポーツ紙記者)
完全復活の兆しを見せた戸郷だが、翌20日には巨人OBの堀内恒夫氏と野球評論気の江本孟紀氏によるYouTube動画が配信され、そこで語られた辛辣な評価がファンの間で注目を集めている。
フォークボールピッチャーの末路
「動画は戸郷の一軍昇格前に収録されたものですが、堀内氏は現在のメジャーリーグの投手が上半身だけで投げていることを引き合いに出しながら、『それに似ているのが戸郷。もうボチボチ下半身を使わないとダメだよって言っているのに上だけで投げている』と指摘。さらに、戸郷の現状を“フォークボールピッチャーの末路”と表現し、『フォークが落ちなくなってまっすぐ行かなくなって、フォークボールのピッチャーなんてコントロールいいわけないじゃん』と辛らつな見解を示しています」(スポーツ紙デスク)
さらに、堀内氏は「フォークボールで抑えてフォークボールで打たれたピッチャーなんだから、フォーク投げりゃいいじゃんずっと。それくらいの感覚で一度頭の中を整理しないと」と、アメリカのナックルボーラーよろしく、ストレートを捨ててフォークを投げ続けるべきだと大胆に提言。
これに同調した江本氏も、「俺アイデアがあるんだけど、戸郷は一回クビにしてね、年俸800万くらいでやらせればいいんだよ。すぐうまくなるよ。お金をもらっている間はうまくならない」と言いたい放題だった。
「堀内氏は試合後の20日に更新した自身のブログでも、まずは無失点に抑えて勝ったことを称えつつも、内容については『逆球が多いとかヤクルトの若いバッターに助けられたとか、厳しい見方にはなってしまう』と綴っています。通算203勝の大投手だったからこそ、選手への要求も高くなるのでしょうが、19日の戸郷の出来でここまで苦言を呈すのはいささか手厳しすぎる気もしますね」(同前)
レジェンドの“昭和の物差し”に違和感
ネット上でも、昭和のレジェンドたちの発言に対しては、「昔に比べて平均球速が10キロ以上がり、上半身を最大限に使いスピードを確保してボールの回転数を上げないとプロでは通用しないんですよ、堀内さん」「昭和の時代とはトレーニング方法も打者のレベルも全く異なるのに…」「今の戸郷に必要なのは最先端の動作解析を用いたフォームの修正であって、このような的外れな批判を浴びせるのは気の毒」といった声が聞かれ、“昭和の物差し”に対して違和感を抱いている人も少なくない。
「もっとも、巨人前監督の高橋由伸氏もスポーツ紙の評論の中で、戸郷について『見ている限りは昔のような圧倒的なものではなかった』と分析し、復活には慎重な見方をしていますから、堀内氏の見立てもまったく的外れではないのかもしれません」(別のスポーツ紙記者)
打たれるたびに心ないコメントやダイレクトメッセージが届くことについて、試合後、「その分、期待が大きいということだし、それがジャイアンツの宿命だと思っている」と語っていた戸郷。次回登板の快投で重鎮の苦言を「時代遅れ」と一蹴することができるだろうか。
