竹前美結容疑者(左:写真は共同通信社)と下野警察署(右)

 5月14日に発生した、栃木県上三川町に住む富山さん親子3人が死傷した強盗殺人事件。“トクリュウ(匿名・流動型犯罪グループ)”によるものとみられており、“実行役”となったのは、16歳の高校生ら4人だった。

上三川町を襲う“新たな犯罪”

「事件当日、4人は自宅にいた富山英子さんの胸など20か所以上刺し、殺害。その後、現場に駆け付けた40歳代の長男と30歳代の次男の頭部を殴るなどして怪我を負わせ、のちに富山の愛犬まで殺害していることがわかりました。

 防犯カメラの映像から、4人のうち3人がそれぞれ別の場所から侵入していたことが判明しました。この映像を受け、警察はあらかじめ4人の役目や侵入経路が決まっていたとみて捜査を進めています」(全国紙社会部記者、以下同)

 すでに“実行役”の4人に加え、“指示役”とみられている竹前海斗容疑者と妻の美結容疑者も強盗殺人容疑で逮捕されている。

 しかし、事件現場となった上三川町には、いまだ不穏な空気が漂っているようだ。逮捕現場近くに住む50代の女性は「逮捕後も警察の巡回が続いているようで、散歩中に何度もすれ違うので、“まだ何かあるのでは”と不安になります」と、不安に駆られる胸の内を明かしている。

 同じく逮捕現場付近に住む50代の男性は、

「最近は不審者情報や空き巣の話が続き、住民の間では“もう安全じゃないんだ”という不安が広がっています」

 と話す。

上三川町を襲う“新たな犯罪”

 実行役・指示役ともに逮捕されてもなお、町の安寧が保たれない上三川町。40代女性の住民によると、事件後からは“新たな不安”も浮上しているという。

「上三川町からのメールで、警察官を語った何者かが、“強盗殺人事件の主犯格があなた名義の口座を知っている”“あなたの口座番号が犯人グループに知られている”などといい、金銭を狙おうとする詐欺電話が確認されていると注意喚起が届きました。

 私は実際に電話を受けたわけではありませんが、町全体がある種のパニックに陥っていると感じています。身の危険を感じながら不安な日々を過ごす中で、正常な判断ができず、電話に応じてしまう人もいるかもしれません。本当に悪質ですし、住民には気を付けてもらいたいです」

 町のメールには、

《警察から、・口座開設を指示する・現金を別口座へ振り込ませる・暗号資産へ送金させる・SNSやビデオ通話で取り調べを行う ことは絶対にありません》

 とも記され、配信元は栃木県警察本部、発信元は上三川町役場地域生活課生活係になっている。

 実際に、詐欺電話が発生しているのか。上三川町役場地域生活課生活係に問い合わせると、詐欺電話について「町で把握しているものはない」としたうえで、

「本件は栃木県警本部から情報提供があり、私共から町民に周知したということになります。警察からも何件あったかなどの具体的な数は聞いておらず、“注意喚起をしてください”という指示でした。

 警察はまだパトロール強化中だと伺っていますが、いつまで行うのか、などの詳しい状況はわかっていません。今後も警察からの情報提供に基づいた発信を行っていきます」

 凄惨な事件に揺れる上三川町を襲う“新たな犯罪”。住民には十二分に気をつけてもらいたい。