大手牛丼チェーン『吉野家』の勢いが止まらない。
2026年3月の既存店売上高は前年同月比で12.9%増、続く4月も10.4%増と右肩上がりを記録している。『すき家』や『松屋』といったライバルも健闘しているが、特に吉野家の伸び率は頭ひとつ抜け出ている状態だ。経済誌ライターも「前年同時期と比べても、かなりの増加傾向にある」と太鼓判を押す。
批判をものともせず、業績を爆上げしてしまう木村拓哉
この快進撃の裏には、ある“大物”の存在があると広告業界関係者は声を潜める。
「実は、まさに3月から木村拓哉さんが吉野家のブランドアンバサダーに就任しているんです。“オレと牛丼”をテーマにしたCMが大きな話題を呼び、6月4日には待望の新CMも公開されました。木村さんを起用した大々的なプロモーションが、売上を大きく押し上げているのは間違いないでしょう」
しかし、3月に第1弾のCMが公開された直後、ネット上ではちょっとした“物議”を醸す事態も起きていた。
「木村さんが豪快に牛丼をかきこむシーンがあるのですが、その食べ方が“迎え舌”ではないかと指摘する声が相次いだのです。一般的に、口から先に舌を出して食べ物を迎えにいくのは食事マナーとしてNGとされています。さらに、肘をついて食べる姿にも“お行儀が悪い”と一部から厳しい目が向けられていました」(同・広告業界関係者)
そんな批判をものともせず、結果として吉野家の業績を爆上げしてしまうのが、スーパースターたる所以(ゆえん)だろう。
吉野家が答えた「主な要因」
木村といえば、かつてドラマで着用した高級ダウンジャケットが即完売するなど、社会現象となった“キムタク売れ”の先駆者。最近でも、自身のYouTubeチャンネルで絶賛したデパ地下スイーツや、テレビ番組で着用した『ワークマン』のリーズナブルなフリースが瞬く間に売り切れるなど、“キムタク神話”はいまだ衰えを知らない。
実際にSNSを覗いてみても、「キムタクに釣られて何年ぶりかに吉野家に入った」「キムタクが食べてる鉄板焼き牛を実食!」「キムタクみたいに豪快に食べてきた」と、彼に影響されてお店に足を運んだファンの報告が相次いでいる。
さぞやホクホク顔だろうと、吉野家の広報担当者に“キムタク売れ”の手応えを直撃してみると、意外にも冷静な答えが返ってきた。
「3月12日から販売を開始しました『牛丼・油そばセット』や、4月2日からの『牛鉄板焼肉定食』などの新商品の販売が好調に推移したことが主な要因と考えております。定番商品の品質向上や商品ラインアップの充実に加え、お客様のニーズに合わせた提案を継続してきたことが、ご利用の増加につながりました」
あえてスターの効果を前面に出さず、どこまでも謙虚に“企業努力の成果”を強調する吉野家。創業125年を越えても守りに入らないそのストイックな姿勢と、木村の圧倒的なカリスマ性がガッチリ噛み合ったからこその大躍進と言えそうだ。
