「桜井さんと同じ年に入省したキャリア官僚は約50人いるので、言うなれば約50倍の倍率に残ったことになりますね」(省庁関係者)

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昨年12月1日、「デジタル放送の日」記念式典に参加した桜井俊氏

 7月16日、嵐・櫻井翔の父・俊さんが総務省の事務次官に就任することが決まった。前出の省庁関係者いわく、

「事務次官はキャリアと呼ばれる官僚において最高位のポストで、つまり国家公務員のトップ。総務省は国民の生活に密接に関係し、国家の統括を行っているので、その事務次官は日本の生活を動かしているひとりといっても過言ではありません」

 ちなみに、櫻井クンの家族といえば─。父・俊さんは東大法学部卒で、旧・郵政省に入り、省庁再編で総務省となってから、総務審議官などの要職を歴任してきた。妹の舞さんは、日本テレビに勤めている。

「『news every.』の報道記者をしていて、キャスターの山岸舞彩とも親しいとか。弟の修くんは兄と同じ慶應義塾大学に進み、ラグビー部の一員として活躍中。春に行われた『オール早慶明三大学ラグビー』にも出場しました」(テレビ局関係者)

 そして、櫻井翔は言わずと知れた国民的アイドル。歌やダンス、芝居に加え、ニュースキャスターやテレビ番組の司会やトークにも才能を発揮している。

「先日も、夏恒例の『THE MUSIC DAY』(日本テレビ系)で総合司会を務めました。バラエティーでは『櫻井有吉アブナイ夜会』(TBS系) が好調。アイドルがニュースキャスターに、と話題になった『NEWS ZERO』(日本テレビ系) はすでに9年目です」(芸能プロ関係者)

 そんな櫻井ファミリーのリーダーが、俊さん。ただ、その素顔はほとんど知られていない。そこで、自宅周辺を取材してみると、

「背が高くて、キリッとした顔つきでまじめそのものといった感じ。家の周りに草が生えているんですけど、週末にその雑草を取っていたのを1、2回見たことがありますね」(近所の住民)

 たしかに、今回の人事は写真つきでテレビや新聞でも報じられたが、目鼻立ちは息子・翔に通じるものが。官僚なのに、どこか"アイドル顔"だったりもする。ただ、その仕事ぶりとなると、まず、総務省という存在自体、実はよくわからないという人も少なくないのでは……。

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桜井俊氏が事務次官として活躍するという総務省

「郵政事業に加え、電話やインターネットやテレビなどの通信事業の統括と監督をしています。また、地方税の調整や、地方自治体の活性化、選挙の管理、さらには国の予算の使われ方の実態把握や開示、博物館や病院などの独立行政法人が国民のために機能しているかどうかなどのチェックもしています」(前出・省庁関係者)

 総務省の職員は、5000人以上。その事実上のトップに、俊さんは昇格したわけだ。

「事務次官は総務大臣を補佐しながら、全職員を部下として各部局の業務を監督します。また、地方視察もしますし、知事・首長との会合や、各府省の次官が集まる連絡会議への出席も、大事な仕事です」

 気になるのはお給料。総務省の窓口に聞いてみた。

「事務次官は指定職8号俸に該当し、一般的に、基本月給117万4000円に手当とボーナスがあります。昨年のある事務次官の例をみると、年収は2295万円でした」

 ちなみに、退職金のほうは、

「変動はあるようですが、平均で約8700万円ですね」(前出・省庁関係者)

 国の行政を動かす仕事とあって、かなりのステータスを感じさせる金額だ。実際、今回の人事にも現政権の意向が反映されているらしい。

「安倍首相は、ICT(情報通信技術)活用による国際競争力強化や地方創生を提唱しています。旧・郵政省出身で、NTTの分割や周波数再編、携帯電話市場の活性化などに辣腕をふるってきた桜井さんは、まさに適役なんです」(前出・省庁関係者)