惜しまれつつも活動終了した嵐

 5月31日、東京ドームで嵐のラストライブ『We are ARASHI』が開催され、26年半の歴史が終局を迎えた。

「全15公演、およそ49万人を動員したライブツアー。チケット代やグッズ代、宿泊費や交通費などの経済効果は2000億円に上るのではないかという試算も出ています。ラストライブは3時間にわたり、全33曲が披露されました。当日は有料の生配信が実施され、一般向けには『U―NEXT』で行われましたが、当日に視聴チケット購入者が続出したことで、一時サーバーがダウンする事態になったそうです」(スポーツ紙記者)

 会場では、メンバーそれぞれが起用されているCMが、屋外の電光掲示板に映し出されていた。

「松本潤さんの佐川急便、二宮和也さんのアマゾンジャパン、櫻井翔さんのTENTIAL、相葉雅紀さんのジャパネットなど、数々の有名企業のCMが代わる代わる流れていました。関連企業を含め、多くの人がそれぞれの立場で最終公演を支えていたんです」(広告代理店関係者)

 東京ドームに隣接している東京ドームホテルの客室の窓には、ファンたちが感謝の気持ちを込めた「ありがとう」や「Be with you」などのメッセージが窓に掲げられていた。

初夏でも「長袖」が採用された理由

 一方、SNSでは二宮の髪形に注目するファンが多かったようだ。

「今回のヘアメイクを担当した美容室は全国に11店舗を構える人気店。嵐をはじめ、小栗旬さんや赤西仁さん、ムロツヨシさんなども通っているんだとか」(芸能プロ関係者、以下同)

 ラストライブでは初夏にもかかわらず、長袖の衣装が採用されていたが……。

「これは、大野智さんが入れたタトゥーへの配慮だったともいわれています。2021年の活動休止後に、東京と沖縄県宮古島の二拠点生活を始めた大野さん。当時、左の上腕や両肩にわたってタトゥーが入っている写真が、一部の女性誌で報じられていました」

2026年5月31日、東京ドームホテルの客室の窓には、嵐への感謝の言葉が掲げられていた

 松本は思い出のアクセサリーを身に着けて、最後のステージに立った。

「初めてロサンゼルスを訪れたときに目を奪われたのが『Chrome Hearts』。当時、このアクセサリーが高額で驚いたそうですが、大勝負だと思って購入したそうですよ」

 嵐の演出担当としても知られる松本は、デビュー後、初のグループ単独ライブのときから、すでにセットリストを考えていたという。

「今回も、さまざまな趣向を凝らした演出が用意されていました。嵐といえば、主催者側が点灯色や点滅を操作できる“制御型ペンライト”を利用した演出や、観客の頭上を動くスケルトンなステージ『ムービングステージ』の評価が高いんです」(コンサート関係者)

 ラストライブのパフォーマンスを見たファンの間で心配されたのが、松本の“体調不良説”だった。

《松本くんが痩せて若返ってたけど、顔色がよくなかったから心配……》
《ライブの途中、松潤の声が出てなかった気がする》

 このような声が散見されたが、事の真相は─。

ラストコンサートのためにダイエット

「相葉さん以外のメンバーは、ライブツアーに向けてストイックなダイエットに取り組んでいたんです。ダンスレッスンも本番直前までギアを上げてやっていたので、みんな体調がすぐれなかったといいます。二宮さんは食事を抜くことも多かったですし、松本さんは人一倍追い込みをかけていたので、ファンからも調子が悪そうに見えたのかもしれません」(前出・コンサート関係者)

 国民的アイドルの歩みは止まっても、26年半の歴史は変わらない。ライブツアー中には多くのファンが“聖地”に集まった。福岡県糸島市にある櫻井神社の禰宜・外山貴寛さんに話を聞いてみると、

「4月24日から3日間、みずほPayPayドーム福岡で行われたライブの前日と当日、ラストライブの前後には、特に多くの方に参拝いただきました。今回は最後のライブということで神社では、5色ののぼり旗を制作しました。

 うちの絵馬は五角形なんです。そこも嵐さんとの親和性を感じていただいているようです。絵馬には“26年間ありがとう”といった感謝のメッセージがあふれていました」

ラストライブ終演後、嵐とスタッフは祝杯を挙げた(松本潤の公式インスタグラムより)

 2007年に放送されたドラマ『拝啓、父上様』(フジテレビ系)に主演していた二宮。情緒のある神楽坂が舞台になったことでも話題を集めたが、撮影で使われた「CANAL CAFE」にも多くのファンの姿が。

「放送されたのは20年ほど前ですが、いまだにファンの方に足を運んでいただきます。“二宮さんが座った場所に座りたい”といった問い合わせが多いです。ドラマ撮影時に、一緒に出演していた高橋克実さんのお誕生日会でも使っていただきました。その会には、二宮さんだけでなく、櫻井さんも参加されていましたね」(カフェスタッフ)

AIの予測を超えたラストライブ

 ラストライブ当日は、SNS上でもセンセーションが起こっていた。過去に嵐への取材経験があるメディア研究家の衣輪晋一氏は、

「Xのアルゴリズムは、その人の好みに合うように最適化されているんです。しかし、アルゴリズムを超えて嵐に関する投稿があふれ、祝福ムードだったという印象を受けました。AI時代において、アルゴリズムを超えたラストライブだったと考えます」

 5月31日の熱狂は社会現象となったが、

「嵐は唯一無二のグループでした。これからも嵐のメンバーの関係性は変わらず、いつか再結成してくれるという期待感を秘めていると考えます」(衣輪氏)

 活動にひと区切りがついても、5人が歩んできた軌跡は色あせない─。

きぬわ・しんいち メディア研究家。雑誌『TVガイド』やニュースサイト「ORICON NEWS」など多くのメディアで執筆するほか、制作会社でのドラマ企画アドバイザーなど幅広く活動中