高市早苗首相

 昨年10月の首相就任から8か月がたち、支持率下落の局面を迎えた高市首相。国民からの厳しい声が聞かれる一方で、「女性初の首相だからこそ応援したい」と評価する声も根強い。

 賛否が渦巻く中、『週刊女性』は女性1000人に緊急アンケートを実施。高市首相は同性の心をつかんでいるのか。それとも─。女性有権者たちのリアルな評価とは?

※インターネット調査会社「Freeasy」で6月1日に女性1000人を対象に実施

「女性だから応援したい」「ユーモアがある」

 324人が答えた「好き」派の意見を見てみよう。

「初の女性総理として激務をこなしている」(大阪府・25歳)
「カッコいいから」(京都府・41歳)
「女性だから応援したい」(東京都・50歳)

 と、女性だからという理由の支持がもっとも多く、続いたのが「嫌い」派でも多く取り上げられた外交問題に関して「好き」と感じた人も。

2025年10月28日、迎賓館赤坂離宮にて日米首脳会談の署名式を行ったトランプ大統領と高市早苗首相 撮影/JMPA

「外交でしっかりと日本の国益にかなうことをしている」(広島県・43歳)
「外国に行っても受け答えをちゃんとしているし、ウケも良いと思う」(東京都・59歳)
「外交を一生懸命している姿がいいと思う」(神奈川県・52歳)
「中国に媚びないところ」(奈良県・43歳)
「公明党との連立を解消したところ」(東京都・49歳)

「歴代自民党政権が過度に中国に配慮してきたのも創価学会=公明党への忖度があったという人もいる。その意味で高市さんの決断を評価したい」(長野県・50歳)

 他には、

「同じ奈良県民として誇りに思う」(奈良県・58歳)
「ユーモアがあり、サバサバしていて気持ちいい」(愛知県・58歳)
「実行力がある」(東京都・63歳)
「おっさん議員に嫌われているということは、いい人なんだと思う」(千葉県・46歳)
「男性議員の飲み会に行かないから好き」(茨城県・49歳)

 人柄を「好き」な理由にあげる人も多く見られた。

識者が見た“素顔”

 フェミニストで作家の北原みのりさんは、高市首相に対して、

「嫌いになれたら楽になるのに」

 と話す。

「嫌いだったら、思いきり政策批判ができるじゃないですか。でも嫌いになれないんです。女性の総理って、こんなにも見た目がいじられたり、“媚びている”とか“女を使ってる”とバカにされるのがショックで、そういった声を聞いていると心の中で庇ってしまうんです。

 だって媚び方が下手すぎるんですよ。トランプ大統領への抱きつき方を見ていると表現が幼くて熟練していない。男ウケでのし上がってきた人じゃないんだな、って思いました。小池百合子さんの媚び方を見習えよ、って(笑)」(北原さん、以下同)

北原みのりさん

 政策に関しても評価する。

「高市さんは衆院予算委員会で、売春防止法で処罰対象外になっている買春(売春の相手方)への処罰を提言したんです。高市さんのひと言で始まった。売春防止法70年目で、ようやく買う側の処罰が検討される。ここだけでも私は評価したい」

 北原さんには高市首相の忘れられない光景があるという。

「高市さんが総理になったときに、両隣に生稲晃子議員と松島みどり議員がいて2人が泣いていたんです。これがもし小池百合子さんだったら隣に泣いてくれる女友達はいなかったのではないかと思いました。

 政策は違えども辻元清美議員と『清美ちゃん、早苗ちゃん』と呼び合っているのを見ると、国会の中でもシスターフッドがあっていいなって思う。国会の男性社会でお互いに頑張って生きてきたんだろうなって。高市さんは65歳で私の少し上の世代なんですけど、この世代の女性がどれだけ大変だったかわかる。

 私はこのところ高市さんの健康を心配していて、総理の健康を気遣うなんて初めての経験でそんな自分に戸惑っています(笑)」

「不器用」な高市首相

 高市首相と30年来の親交があるジャーナリストの須田慎一郎さんは、

男気があって義理人情を大切にするタイプ。ああ見えて繊細なところがあって、相手の発言に対して“なんでそう言ったんだろうか”と気にするところもある。ベースはどこにでもいる普通の女性なんですよね」

 と人柄を解説。続けて、

「大学が神戸大学で自宅が奈良だったので、片道2時間かけて通っていたり、一般のサラリーマンの家で育っているから普通の感覚を持っている。2世や3世議員ではなく、自分の努力でしか上にいけないという認識があるから本当に頑張ってきたんだろうな、というのがわかるんです。

 派閥にも所属していないし、七光でもない。保守的な考え方で安倍(晋三)さんに気に入られたけれど、仲間と群れる人ではない。その意味でいうと、政治の世界でも勘違いされてきた人。総理になる前から会食とかが好きなタイプではなかったし、これまでも人の歓心を買うために贈り物をしたりする人ではなかったから、選挙で勝ったときに商品券を配ってしまう。そういうところが誤解を招きやすいというか不器用というか

須田慎一郎さん

 須田さんは最後につけ加える。

「庶民の感覚を持っていて、バブルも経験し、今の日本経済が低迷しているのは政策が悪かったから、という強い思いを持って財政の立て直しをしようとしている。積極財政をやり遂げたいと思っている高市さんを応援したいですね」

 過半数の女性たちからの厳しい意見が政権への逆風をうかがわせたものの、高市政権の真価が問われるのはこれからだろう。

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