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お手製うちわでアピールするファンは多い

 8月2日に初日を迎え26日まで公演予定のジャニー喜多川氏が手がける舞台『少年たち』。関西ジャニーズJr.が総出演する大阪松竹座には連日大勢のファンが押しかけている。

 ところが来場に先駆け、ジャニーズから《ご来場のみなさまへ》としてこんな注意事項が送られた。

《公演進行の妨げとなるため、うちわの持ち込みをご遠慮いただくことになりました。ご了承ください》

 「うちわ持ち込み禁止」にファンがザワザワしている。一般来場客であれば「へぇ~、そうなんだ」ですまされそうなものであるが、ジャニーズファンにとっては一大事。“うちわ”とは、まさに彼女たちの“命”とも言えるのだ。

「とくにコンサートにはなくてはならない必須応援グッズです。公式グッズとして販売されているうちわもありますが、ファンにとっての“うちわ”とは、自分たちで作った手作りのもの。まさに自分の担当するアイドルへの愛が込められたアイテムなんですよね」(アイドル誌編集者)

 お気に入りアイドルの顔写真をただ貼るのではなく、シールや切り取ったカラー用紙などで文字を作ったりと各々が自由に装飾。

《こっち見て》《ウインクして》《投げキッスして》

 など、“ファンサービス”をもらうためのメッセージだ。ごまんといる中で、ステージ上からいかに自分を見つけてもらえるかが、うちわにかかっているだけに力の入れようはスゴイ。

 とくに同じく松竹座の舞台を踏んできた『関ジャニ∞』や『ジャニーズWEST』など、関西ジャニーズのお膝元である大阪では、うちわに対する情熱は特別だ。

 ジャニーズショップがあった心斎橋(現在は梅田に移転)には、装飾うちわ専門店なる店もあり繁盛しているという。ファンはその日を待ちわびて、思い思いに愛情うちわをこしらえているのである。

「だからといって、どんなうちわでもアリかといったらそうではない。“公式サイズより大きくなってはいけない”“光を反射させる素材を使ってはいけない”などファンの中での暗黙のルールがあります。そして後列に迷惑がかからないよう“胸の高さまでしか上げてはいけない”“左右に振ってはいけない”とマナーも厳しい」(前出・アイドル誌編集者)

 それでもルールやマナー違反などがあったのか、今回の松竹座ではうちわが禁止されてしまったのである。これまでは一定のときにのみ使用が認められていたようだ。

「舞台構成は主にお芝居なんですけど途中、Jr.が歌って踊るショータイムがあるんです。これまでショーの際にはうちわOKで、そこでみんな“ファンサ”をもらっていました。でも、持ち込み自体が禁止になるのは初めてのことです。もしかしたら“彼”の発言が効いているのかも」(ファン女性)

 “彼”とはKinKi Kidsの堂本光一。今年4月に雑誌の連載でこんなことを言っていた。“うちわは胸の高さまで”という、ファンにまつわるルールに言及。

《腕を上げたり手拍子も打てないようなモノは持たんほうがいい!》

 実際、彼のソロコンサートではうちわは禁止になっているという。その後4月に日比谷シアタークリエで上演されたJr.による舞台『ジャニーズ銀座』でもまた、うちわ持ち込み禁止となっていた。

「光一クンは日ごろから、“ファンサではなく歌と踊り、エンターテイメントで楽しませたい”と話しています。彼がJr.の演出に口を出すということはないでしょうが、触発された後輩もいることでしょう。Jr.の舞台で相次いだうちわ禁止令には、そんな“光一魂”が受け継がれた事情があったのかも」(前出・アイドル誌編集者)