新幹線『SupremeClass(スプリームクラス)』の座席シート(JR東海提供)

 日本国民の長距離移動の大動脈となっている新幹線。6月17日、JR東海とJR西日本は東海道・山陽新幹線にグリーン車よりさらに上位となる新クラス『Supreme Class(スプリームクラス)』を10月1日に導入することを発表した。

 発表によると、Supreme Classは個室タイプの『Cabin(キャビン)』と半個室タイプの『Seat(シート)』の2種類。『キャビン』の発売開始は9月15日午前5時30分で、『シート』は2027年度中にサービスを始める予定だという。

電子錠付きの扉でプライベート感とセキュリティも万全

「『シート』の価格はまだ発表されていませんが、『キャビン』については『エクスプレス予約』での価格がすでに明かされています。7号車に設けられ、2人利用が可能な席は東京−新大阪間で6万500円、東京−博多間は9万220円。10号車に設けられる1人用の席は、東京−新大阪間が4万2100円、東京−博多間は6万3620円となっています。東京−博多間で運行するN700S系に順次導入予定で、10月時点では上下合わせて1日12本程度を運行予定。記念すべき最初の列車は、10月1日の東京駅午前6時発の博多行きのぞみ1号を予定しているとのことです」(レジャー誌ライター、以下同)

「Supreme(最高の)」という言葉通り、最高の品質やサービスを提供するという同座席。電子錠付きの扉が設けられ、プライベート感とセキュリティも万全だ。解錠には交通系ICカードやQRコードが利用でき、オートロック機能も備えているとのこと。

「そのほか、『キャビン』にはレッグレスト付きのリクライニングシートや大型テーブル、専用Wi-Fi、専用タブレット、シートスピーカーが備えられています。専用タブレットで照明や空調、放送などを調整することができて、商品の注文も可能。内装には、JR東海編成では岐阜県の美濃焼、JR西日本編成では大阪府の注染、兵庫県の播州織、岡山県の金襴、広島県の江田島紙布、山口県の柳井縞、福岡県の博多織など、沿線の伝統工芸を用いたオーナメントも設置されます」

 2027年度中に導入予定の半個室タイプ「シート」に関しても、通路と座席の間には出入り用の電子錠付き扉が設けられる。こちらは座席の向きを変えることで、対面での利用も可能だ。

 さらに、利用者の注目を集めているのが“ウェルカムサービス”だ。

「『のぞみ』『ひかり』のスプリームクラスでは、無料のウェルカムサービスとして飲み物と菓子が提供されます。タブレットからの有料モバイルオーダーサービスでは、“季節を感じる沿線地域の逸品”として、スプリームクラス限定商品も順次用意されるとのことです」

車内サービスの豪華な詳細

 なんとも贅沢な仕様となっているスプリームクラス。しかし、やはりその価格も最上級となっていることもあり、世間からは「ちょっと手が出ない」「良いなぁ…お金がありゃここが良い…ノーストレスやもん…」「芸能人や議員さん向けかな」と、さまざまな反応が。

 そんなスプリームクラスは、いったいどのような構想で誕生に至ったのか。JR東海に問い合わせたところ、広報担当者がその経緯を明かしてくれた。

「当社では、『のぞみ』を1時間に最大13本運転するダイヤの導入に見られるように、これまで輸送力を充実させてきました。加えて、生活様式や働き方の変化により多様化するお客様のニーズに、より一層お応えすべく、新幹線の新たな座席のあり方の検討を進めてきました。その中で、移動時間を快適にお過ごしいただけるグリーン車よりも、さらに上質な設備・サービスを求める声があったことから、プライベート感と上質性を兼ね備えた上級クラス座席を導入することとしました」(JR東海の広報担当者、以下同)

 無料ウェルカムサービスのドリンクについて、詳細を聞くと……。

「あたたかいお飲み物(ホットコーヒー、紅茶、緑茶等)、冷たいお飲み物(アルコール:ビール、チューハイ等缶350ml・ソフトドリンク:水、アイスコーヒー、お茶他)を予定しています」

新幹線『SupremeClass(スプリームクラス)』の有料サービスで提供される日本酒「醸し人九平次」(JR東海提供)

 菓子に関しては、『辻利兵衛本店 京抹茶竹バウム』が1人用サイズに加工した専用箱で用意され、「ウェルカムサービスでご提供する沿線ゆかりのお菓子は現時点で1種類ですが、今後についてはお客様のニーズに合わせ、ゆっくりとお楽しみいただけるよう柔軟に対応をしていきます」とのことだ。

 加えて、有料モバイルオーダーサービスの“限定商品”については、「東海道新幹線ならではの『地域性』『季節感』に加え、『特別感』『限定感』を取り入れたものをご用意します」とのこと。具体的な品揃えとして、アルコールは『萬乗醸造 醸し人九平次 日本酒(JR東海専用300mlボトル)』、ソフトドリンクは『高柳製茶 雫茶プレミアム(350ml)』『なかひら農場 スムージー』、その他おつまみとして『山栄食品工業 国産大粒ホタテ貝柱4粒』が用意されていることも明かしてくれた。

 サービス開始に先立ち、7月25日と26日には体験乗車を実施するスプリームクラス。応募期間は6月17日の午後3時から30日の午後11時59分までで、当選者には7月上旬にメールで通知されるという。

 グリーン車を超える“最上級”のサービスを提供する、JRの新戦略。一部では「予約開始数秒後に売り切れる予感…」とも囁かれているので、乗ってみたい人は最新情報を要チェック!