日本で創業50年を超えるデニーズ

「2022年の国勢調査によると女性の未婚率は1309万人(23・3%)で、上昇傾向が続いています。自分一人のために料理をする際、栄養を考えて手作りするのは難しい。それなのに、夜に女性一人で行ける飲食店は意外と少ないんですよね」

 と話すのは食文化研究家のスギアカツキさん。

 そんな中、ファミリーレストランのデニーズは6月10日からグランドメニューを改定し、働く女性の一人客の獲得を強化したという。

働く女性のおひとりさま客に焦点

 このことについて、

「未婚で働いている女性は自由に使えるお金もあると思いますし、女性のおひとりさま客というのはものすごく魅力的な市場」とスギさんは分析する。

 また、デニーズと女性客の相性についても、

デニーズは女性一人でも比較的入りやすい。野菜をたっぷりとりたい、ちょっとおしゃれなものや流行りのものを食べたいという食のニーズに、デニーズは合っていて、最近だと麻辣湯麺やビリヤニを提供しているのも女性と相性がいいと思います」(スギさん)

 なぜ働く女性のおひとりさま客に焦点を当てたのか、デニーズに聞いた。

「デニーズのリブランディングにあたって、調査・分析を進める中で、女性の社会進出が飛躍的に伸びていて、就労率も上がっていることに焦点を当てました。そうなると、おのずと外食をする機会も増えるだろうと仮説が立ちました。

 そこでデニーズが、働く女性のおひとりさま客のニーズに応えられるのでは、となりました。あくまで、デニーズはファミリーレストランですので、働く女性に絞り込んだわけではなく、新しくそういったお客さまが来てくれればという思いです」(デニーズジャパン広報担当者)

 特に商品開発には力を入れたそう。

女性たちにアンケート

新メニューの『おこのみチョイス』(税込み1430円〜)では4種類のメインの肉料理、ソースが選べるだけでなく、付け合わせのお野菜もサラダ、焼き野菜、温野菜から選べるようにしました。麺類にしても麻辣湯麺や新メニューのスパイスラーメンは麺の種類、14種類のトッピングから自由にカスタマイズできます。選ぶ楽しさを感じていただけるようになっています」(広報担当者、以下同)

リブランディングにあたり、力を入れたというデニーズ新メニューの「おこのみチョイス」

 これは、女性たちへのアンケートで得た、野菜が食べたい、自分でアレンジしたいという声を反映したという。

 6月16日夜8時半過ぎ、記者が訪れたデニーズ三軒茶屋店では、カウンター席を中心に9人もの女性の一人客が見られた。

「デニーズをしばらくご利用いただいていない方にも、メニューが変わったり、店舗によっては内装が変わっていて進化しているデニーズにご来店いただければと思っています」

 働く女性のおひとりさま客というのは、今後さらに拡大していく可能性のある注目の市場かも。