元広島・羽月隆太郎(公式TikTokより)

 指定薬物の「エトミデート」、いわゆる“ゾンビたばこ”を使用したとして医薬品医療機器法違反の罪に問われ、拘禁刑1年、執行猶予3年の有罪判決が言い渡された元広島カープ選手の羽月隆太郎(26)。

 現在は宮崎県内の祖父母宅に身を寄せて、5月下旬からTikTokでライブ配信を開始。視聴者の質問に答えるなど“インフルエンサー”として、反省の日々を配信している。

 公判では「周囲に吸っているカープ選手もいた」との証言もし、ライブ配信でも「仲間だと思っていた人たちは離れていった」「仲間外れのような状態になっていた時期があった」などとカープ内での実情も明かした羽月。

 羽月発言によって「調査継続」を明かした広島球団だが、以後の一報はなく、関与が疑われた“5人の選手”もお咎めなしでプロ野球選手であり続けている。彼らには薬物に対して、はたまた羽月への“後ろめたさ”はないのだろうかーー。

 そんな状況を顧みてか、6月下旬のライブ配信では「え〜、これ言っていいのかな」と迷いつつもさらなる“暴露”に踏み切った。

「野球のプレッシャーとか、全然そんなことではなくって」視聴者からゾンビたばこに手を染めた、そもそもの“きっかけ”を問われると、

資金運用の話を持ちかけられた

「ああいうスゴい世界にいると、いっぱい、あの〜お金の話とか。それから運用の話、をされます。これは僕だけじゃないですし、(投資)話をされている人(プロ野球選手)も結構いると思います」

 2025年オフには年俸3100万円(推定)で契約更改。同世代とは比較にもならない高給取りに思えるが、結果を残せなければ即座に解雇もあり得るきびしい世界。それだけに、投資や資金運用に興味を持つ選手も多いのも頷ける。

「いつクビなるかわからない、怪我をするかわからない」羽月自身もそんな不安を覚えつつも知識は乏しい。「どうしたらいいか、何をしたらいいかわからない」と悩んでいたところーー、

TikTokで新たなトラブルを告白した元広島・羽月隆太郎(公式TikTokより)

「その時に、(人と)出会って。周りの人たちも親しくしてたから、まあ大丈夫かと思って、お金を預けてしまって。突然(預けた後に)“運用できない”みたいになって。で、“すぐに返済する”って言われたんですけど、なかなか返ってこなくて。

 それの代わりに、(ゾンビたばこの斡旋で)返済額を減らすみたいな。他の人も買っているのを見てたし、実際。だから、(自分の)ミーハーな部分もちょっと出てしまって、まあ大丈夫かって。じゃあわかりましたって。で、今回の件になってすごい反省しています」

 ライブ配信では名前こそ明かさなかったが、状況から見て「出会った」のは、羽月に「エトミデート」を譲り渡したとして逮捕、起訴された滝口涼介被告(38)と受け取れる。そして「周りの人」は当時のカープチームメイト。この話が事実であれば、きっかけはお金を預けたにも運用されず、返金もされない“詐欺まがい”のトラブルに巻き込れたことから始まっている。

 おそらく返金する意思を見せられつつ、その代償としてゾンビたばこを持ちかけられ、「周囲に吸っているカープ選手」もいたことから、自身も興味本位で手を出してしまったのが経緯のようだ。

選手寿命は年々短くなっている

 羽月の話が事実であれば、球界には社会経験が乏しいプロ野球選手をターゲットにした“搾取”が横行している実情がありそうだ。ゾンビたばこに自ら近づいたのも事実だが、羽月もまたトラブルに巻き込まれた被害者とも言えよう。

 2026年シーズンのプロ野球選手の平均年俸は約5216万円と高騰する一方、選手寿命は平均6〜7年と、そのキャリアは反比例して短くなっている傾向にある。引退してからの余生の方が長いことへの不安につけ込み、投資や資金運用の言葉巧みに話を持ちかけて近づいては食い物にする輩もいるわけだ。

 SNSでは祖父の畑仕事を手伝い、また祖母とダンス動画を投稿するなど“プロ野球選手ではない”生活にも慣れ始めた様子の羽月。「ニートです」と肩書きこそ失ったが、結果が求められるプレッシャーから解放されたからか、それとも薬物の“後ろめたさ”がなくなったからか、どこか“憑き物”が落ちたようなスッキリした表情の羽月。

 社会勉強としては高くついたが、25歳とまだまだやり直せる年齢。祖父母のためにも、堂々と再出発の道を歩んでほしい。