ジャングリア沖縄 撮影/編集部

 昨年7月に開業したテーマパーク「ジャングリア沖縄」が、7月1日から1周年アニバーサリープログラムとして短時間滞在向け新チケット「ふらっとチケット」を9月30日までの期間限定で販売を開始した。

 これまで1DAYチケット(税込6930円)、スパ付1DAYチケット(税込9240円)のみだったが、3時間程度の滞在を想定したふらっとチケットは税込2970円。対象となっている「ダイナソー サファリ」「やんばるトルネード」「やんばるフレンズ」「ファインディング ダイナソーズ」「トレジャー ファイト」の5つのスタンバイ・アトラクションの中から1つ選んで1回体験できるというものだ。

チケットを購入して記者が忖度なしレポート!

 SNS上では「苦肉の策」「潰れるのも時間の問題か」など厳しい意見も上がっている。そこで沖縄出身の記者がふらっとチケットを購入して、実際に体験してきた。

 記者が訪問したのはオープンから30分経った10時30分。約1126台駐車できるという敷地内の駐車場は10分の1程度しか埋まっていない。ナンバーを見ると9割ほどがレンタカーだった。

 ちょうど路線バスが到着。バスからは20人ほど下車。ほとんどの人がウェブでチケットを購入しているようで、チケット販売窓口にいたのは1組のみ。

 入場ゲートの先にあるロゴモニュメントも2組しか並んでいなかったため、すんなり記念撮影ができた。

 園内には高校の修学旅行、小学生の遠足と思われる団体もいたこともあり、アトラクションやショーが行われる時間帯のステージ周辺にはそれなりに人はいたが、園内が広すぎるため人とすれ違わないエリアも。

 1DAYチケットは公式アプリを利用して抽選整理券に応募できたり、事前予約が不可な整理券対象アトラクションも来場当日にアプリで応募できるが、ふらっとチケットは券を渡して利用する方式のため事前応募はできない。

 記者は4月29日にオープンしたやんばるトルネードを体験したが、回転率が早いことに加えて園内の奥にあるためか、記者の前には3組しか並んでいなかった。

《超やんばるの絶景回転! 超きもちいい絶叫体験!》

 とサイトで紹介されているように、やんばるの景色を見ながら乗る絶叫アトラクションはとても楽しめたものの、1回3〜4分で終わるのでアトラクションを目的にしている人には物足りなく感じると思う。

 園内で記念撮影をしていた関東から訪れたという夫婦に声をかけ、他のアトラクションの感想を聞いてみた。この夫婦はダイナソーサファリを体験したというが、「こんなもんか……という感じでした(笑)」とのことだったので、ふらっとチケットで体験できるアトラクションに関してはあまり期待しない方が良さそうだ。

 ふらっとチケット購入者は1回1980円でアトラクション体験チケットの追加購入が可能だが、現在対象となっているアトラクションに関してはこの値段で追加購入する人はほとんどいないのでは。繁忙期以外の平日でアトラクション体験をメインで考えている人であれば、1DAYチケットを購入する方がお得だろう。

一体感のあるショーは満足度高し

 1DAYチケット利用者は手首にリストバンドを巻いており、ふらっとチケット利用者は巻いていないためどちらで利用しているか一目で分かるが、記者が観察する限り半々という印象。

 入場ゲートの近くにいたキャストに聞いてみたところ「まだ営業中なので正確にはわからないが、体感的には3〜4割はふらっとを利用されていると思う」とのことだったので、1度足を運ばせるという意味では成功だろう。

 正直アトラクションは微妙なものの、SNSでも絶賛されているキャストのホスピタリティはとても素晴らしかった。すれ違うたびに挨拶や手を振るのはもちろん、アトラクションの場所を聞いた際にはとてもわかりやすく丁寧に説明してくれた。

 入場直後に園内を周遊するタムタムトラムとすれ違った際、客が1人も乗っていないにも関わらず担当の男性キャストは全力で説明をしていたため、自分にだけ乗客が見えないのか? と錯覚したほどだ。

ジャングリア沖縄「クールダウンウォーターパーティー」 撮影/編集部

 また1時間に1回程度のペースで園内のどこかしらでショーが行われているので、ふらっとチケットのアトラクション体験後も楽しむことができた。

 大量の水を浴びて、びしょ濡れになりながら一緒に踊るジャングリアスプラッシュフェスはキャストの一部が客席に降りてきて盛り上げてくれるので、アトラクションの物足りなさを補ってくれる。

 この日は平日とあってかお昼どきでもレストランは予約せずに利用できたので、これぐらいの混雑状況でふらっとチケットの料金であれば満足できるのでないだろうか。

 ただオープン時のような混雑具合で長時間並んでアトラクションを体験すれば、「こんなに並んでこれ?」という感想になるのは仕方ないし、混雑していない日に訪問した記者でもリピートしたいと思う魅力は正直なかった。

 沖縄県民限定の1DAYチケットも販売されているものの、やんばるトルネードプレミアムパス(通常1,870円)とスパの割引券が付いているだけでチケット料金は変わらない。

 平日であればプレミアムパスがなくても高確率で並ばずに体験できることを考えれば、リピーターになりやすい県民限定のチケットの値段をもっと安くするか、県民限定で年間パスポートを販売してもいいのではないだろうか。

 2日に県内在住者を対象に9月末までの期間限定で1台2000円の駐車場料金を無料にすると発表したが、那覇市や浦添市在住の知人に話を聞いても「高くて遠いから行く気がしない」といった声ばかりだったため、期間限定のサービスだけでなく県民を呼ぶ努力がもっと必要なのかもしれない。

 県外や海外の人を今後も呼び続けるには、今後ポケモンなど根強いファンがついている人気コンテンツとコラボするのも一つの手と言えそうだが……。

 来園した翌日にはサービス向上を目的にした利用アンケートが届き、改善すべきポイントなどを記入する欄もあったため、来園者の意見が反映され1日でも長く営業できることを期待したい。