サッカー日本代表・塩貝健人

 サッカー日本代表は現地時間6月29日、北中米ワールドカップ決勝トーナメント1回戦でブラジル代表と対戦。終盤に1点を返して意地を見せたものの、1- 2で敗れ、ベスト32の敗退が決定した。

 試合後も、その余波は思わぬ形で広がり続けている。

飛び火にあったのは俳優や世界的アスリート

 ブラジル代表をめぐる発言が物議を醸したFW塩貝健人のInstagramには、ブラジル人ユーザーを中心にコメントが殺到。コメント数は現在100万件を超え、誹謗中傷や批判の投稿が相次ぐ異例の事態となっている。

 きっかけとなったのは、ブラジルとの一戦を前にした6月26日の取材だった。対戦相手の印象を聞かれた塩貝は、「昔は強かったけど、今はどうなんですかね」とコメント。さらに、かつて日本代表戦で猛威を振るったネイマールについても、「それは昔のネイマールじゃないですか。今は大丈夫だと思います」と自信をのぞかせた。

 この発言は翌日、ブラジル国内の複数メディアが大きく取り上げられ、「ブラジルを軽視している」「ネイマールへの敬意が足りない」と受け止められ、ブラジル国内で大きな反響を呼ぶことになった。

 敗戦翌日、取材に応じた塩貝は、自身のInstagramに寄せられている誹謗中傷について、「ブラジルが弱いと言いたかったわけではない」と真意を説明。「どういう声があろうと、それはしょうがない。言われたままでは終わらないぞ、というところ」と前を向いた。

 しかし、騒動は塩貝本人だけにとどまらなかった。

 ブラジル人ユーザーが名前だけを頼りに「Kento」と検索したためか、同じ読み方の著名人のSNSにまでコメントが押し寄せる“ケント違い”ともいえる現象が発生。

いろんな「ケント」に飛び火

 俳優・山崎賢人のInstagramにはポルトガル語によるコメントが相次ぎ、さらにバドミントン元世界王者・桃田賢斗のコメント欄にもブラジル国旗の絵文字や批判的な書き込みが大量に寄せられている。

“ケント違い”の被害にあった無関係のバトミントン桃田賢人(本人インスタグラムより)

 俳優・賀来賢人のInstagramは現時点で大きな被害は確認されていないものの、ファンは早くも警戒。コメント欄には《ブラジル人からコメントが来るかも》《気を付けてください》など、注意を呼びかける声も寄せられている。

 実は、こうした“名前違い”による被害は今大会でも起きている。

「現地時間6月18日に行われたメキシコ戦で、韓国代表DFイ・ギヒョクが失点につながるプレーをした際には、同姓同名の俳優イ・ギヒョクのSNSに批判コメントが殺到。競技とは無関係の著名人が巻き添えになる“誤爆”が問題となりました」(スポーツ紙記者)

 SNSでは今回も、

《ちゃんと調べろよ》
《迷惑極まりない》
《名前が同じだけで巻き込まれるのは気の毒》

 といった声が上がっている。

 名前を検索すれば、誰にでも簡単にたどり着ける時代。その便利さの裏で、確認を怠ったまま感情をぶつければ、まったく無関係の人物まで傷つけてしまう危険がある。塩貝の発言をきっかけに始まった炎上は、いまや“ケント違い”という思わぬ形で、無関係の著名人をも巻き込む騒動へと発展している。