菅生新樹 撮影/渡邉智裕 ヘアメイク/永瀬多壱(vanites) スタイリスト/KOSEI MATSUDA(NOBODCR)

 作品の舞台は長野県・安曇野。撮影の合間にも、菅生は安曇野の風景に魅了されていたという。

カリスマみたいなバラになれたら…

「東京で過ごしていると、目の前のことに必死すぎて、周りをあまり見ていない気がします。人も多いから、ぶつからないようにとか考えるし、人もざわざわしてて、でもそれが面白いところではあるんですけど。

 安曇野は自然がすごく素敵だし、町がごちゃごちゃしていないというか。だからこそ、周りの風景をしっかり見たのは久々でした。特に夜空が最高で、上を見たら満天の星がきれいすぎて、感動!ものでした。東京では感じられない気持ちにさせてくれたのが印象的でしたね」

 菅生も魅了された安曇野の風景は、作品にも映し出されているという。

「僕もエンタメが好きなので、ドラマや映画をよく見ますけど、最近は内容よりも映像美がどうしても気になるんですよね。映像が良いと自然と見入っちゃうんです。質感や空気感、今回は長野でないと撮れていない風景が映し出されているので、それだけでも価値があると思います」

 演じている正太郎は、実家が生花店を営んでおり、自分でも花が好き。菅生は、作品に出てくる花について、“登場人物と同じくらい存在感がある”と感じていたという。自身も、花には縁があるのだと話す。

「僕、結構お花屋さんに行くんですよ。友達にお祝いであげたり、両親にも渡しますね。あまり詳しくはないので、店員さんに聞いて、花束に季節のお花を入れてもらうんですけど、ついバラを買いたくなっちゃうんです。

 お花の中では有名だし、なんかどしっと構えてくれている、カリスマみたいなイメージがあって。バラみたいになれたらな、って(笑)。カッコいいなと思います。色はやっぱり赤。真っ赤じゃなくて赤と黒の間ぐらいの色がいいですね」

 長野の自然や花など、注目ポイントも多い本作について、見どころを聞いた。

「今回はただの医療ドラマではなくて、外科よりも内科の話が多いんです。“がん”や“胃ろう”など、あまり病院になじみのない僕でも耳にしたことがある言葉が出てくるので、受け入れやすいかなと思います。

 それに、新人が成長する物語でもありますし、主人公で看護師の美琴(福本莉子)や、患者さんの家族との人間関係といった、人とのつながりをすごく大切にしているヒューマンドラマでもあるので、そういったところを見てほしいです」

「自然体でいられるようなおじいちゃんに」

 本作について、「“意味のある作品”だと感じた」と話していた菅生。その理由を尋ねると、真剣な表情と言葉が返ってきた。

「僕は今年で27歳ですし、両親もまだまだ元気ですが、10年、20年後のことを考えると、全然遠い話じゃないというか。祖父母のことも含めると、20代や、もっと小さいころから、終末期医療に触れる機会がある人もいると思います。いつかは、自分も当事者になりますし。

 本作は、ただ面白いエンタメ作品でなく、誰もが共感できるというか、経験することを扱っているので、意味がある作品だと思っています」

 若い世代ながらも、人生の先にあるものを真剣に見つめる菅生。自分は将来どんなおじいちゃんになりたいか聞いてみると、

「今回ご一緒した役者さんで、80代後半の方とか、いろんな先輩方がいましたけど、どれだけ年を重ねても、その時々に、自分がやりたいことをやれていたらいいなと思います。

 それがお仕事じゃなくても、家族がいたら家族と過ごすのかもしれないですし。やっぱり無理はしたくないなと。自然体でいられるようなおじいちゃんになりたいです。年齢は……そうですね、生きられるまで生きたいですね!」

菅生新樹出演中の『勿忘草の咲く町で~安曇野診療記~』毎週日曜夜10時~(NHKBS) 全8回

正太郎のここが気になる!

演じるうちに、良いところや直してほしいところが見つかったようで……?

「誰に対しても、真摯に向き合うところや、先輩医師たちにも物おじせずに質問する姿が素敵だなと思います。でも、患者さんファーストすぎて自分のことを後回しにしているので、そこは直してほしいですね。

 あとは、お花のことが好きすぎるあまりに、相手に対して言いすぎてしまうので、もし僕が相手になるときは手加減してほしいなと思います(笑)」