左から仲間由紀恵、武田鉄矢、水谷豊

 反町隆史が演じる元暴走族で伝説の教師、鬼塚英吉の『GTO』が28年の時を経て、令和に帰ってくる。

 振り返れば、昭和・平成時代には多くの名作学園ドラマが誕生し、お茶の間をにぎわせてきた。そこで、30代~60代の男女500人にアンケート。令和の今、復活してほしい昭和・平成の学園ドラマは何ですか?

熱血教師の王道青春ドラマ

 5位は『飛び出せ!青春』(日本テレビ系)。

「できすぎたストーリーだが、それだけ爽快感がある」(京都府・65歳・男性)、「古典的なスポーツを通したハッピーエンド的結末がよい。リバイバルなら山崎賢人がいい」(岐阜県・67歳・男性)、「学園ものは爽やかでなければ」(千葉県・69歳・男性)と、トップ5入り。

「村野武範さん扮する河野先生が型破りで、カンニングも自由だぞと言ったりする。それで落ちこぼれの生徒たちもだんだん心を開いていく。夕日に向かって一緒に走ろう、という熱血青春王道もの」

 と話すのは、漫画家でドラマウォッチャーのカトリーヌあやこさん。

 当時、文学座の研究生だった村野の主演で1972〜1973年に放送。主題歌『太陽がくれた季節』もヒットし、ミリオンセラーに。

「高校の先生が熱く生徒に寄り添うスタイルで、鬼塚と共通するものがある。リメイクしたら『GTO』的になりそう」(カトリーヌさん、以下同)

 4位は『スクール☆ウォーズ ~泣き虫先生の7年戦争~』(TBS系)。

「青春を感じる。鈴木亮平に先生役を演じてほしい」(山梨県・58歳・男性)、「最近ラグビー人気が高まってきてるので」(神奈川県・53歳・男性)、「モデルになった山口良治先生が先日、お亡くなりになったので」(大阪府・53歳・女性)と、上位にランクイン。

「山下真司さんが熱血泣き虫先生を演じ、大きな人気を集めました。当時はラグビー自体あまり知られていなかったけど、今はもっと身近になっているので、そういう意味でも復活はありかも。鈴木亮平さんの先生、いいですね。彼のラグビー姿を見てみたい(笑)」

 1984~1985年に放送され、主人公を演じた山下の代表作に。実在の監督をモデルに、荒廃した高校ラグビー部が全国制覇するまでの道のりを描いた。

「ただリバイバルする上でひとつ問題なのは、今はツッパリがいないこと。はたしてトー横キッズはラグビーをしてくれるのか(笑)。どちらにしても、当時のような盛り上がりはなさそう」

生徒役はイケメンぞろい

 2位は2作品が同数でランクイン。まずは『ごくせん』(日本テレビ系)。

「ヤンクミの熱弁が今の時代にぴったり」(三重県・35歳・女性)、「生徒の中から将来期待できる役者が出てくるかも」(埼玉県・56歳・女性)、「水戸黄門のような終わり方が好き。弱そうで実は強い正義の味方」(福島県・66歳・女性)と、女性の支持を多く集めた。

「1話完結の勧善懲悪ストーリーで、見やすい作りになっている。あと若手の役者がどんどん出てくるのも学園ドラマのいいところ。全シーズン、カタログができるほどイケメンがそろっている。若手登竜門的なドラマでした」

 仲間由紀恵主演で、第1シリーズ(2002年)〜第3シリーズ(2008年)まで放送。小栗旬、松本潤、亀梨和也、赤西仁と若手スターが生徒役に。

「リバイバルの懸念材料は、仲間さん扮する高校教師のヤンクミがヤクザの娘だということが引っかかりそう」

2004年12月、日本テレビ系ドラマ『ごくせん』制作発表会見にて

 同率2位は『熱中時代』(日本テレビ系)。

「実際の授業にいちばん近いと思う」(神奈川県・59歳・男性)、「北野先生みたいな人が今はいないから」(東京都・53歳・女性)、「水谷豊さんの先生ぶりが今でも頭に浮かびます。素敵な先生で、現代版でやってほしい」(徳島県・57歳・女性)と、高い評価を集めた。

「学園ドラマには珍しく小学校が舞台。水谷豊さん扮する北野先生は北海道訛りで、生徒と一緒に泣くなど温かくて人間味がある。先生方がみんな校長先生の家に下宿していて、アットホームな良さもありました」

 第1(1978年)・第2(1980年)の2シリーズにわたって放送され、最高視聴率46・7%を記録。主題歌『ぼくの先生はフィーバー』も人気に。ただ、令和でリバイバルするにはハードルが。

「北野先生はクラス全員の家を回ったりと、生徒のプライベートにもどんどん踏み込んでいきますが、今はコンプライアンスの問題がある。それに今、小学校を舞台にすると、お受験問題やモンスターペアレントが出てくるはず。温かい学園ドラマを作るのは難しい時代かも」

32年にわたり放送された伝説のドラマ

 1位は『3年B組金八先生』(TBS系)。

「今どきの犯罪など、身近な問題を取り上げるので教育にいいと思う。演じるなら草なぎ剛さん」(埼玉県・41歳・男性)、「現実社会の問題点を取り入れていて、親世代でも考えるところが多い」(神奈川県・69歳・女性)、「非現実的だが、理想を追求してる感じがある」(千葉県・53歳・女性)と、ダントツのトップに。

「30年以上にわたりその時々の10代に起こる問題を取り上げてきて、印象的なシリーズがたくさんありました。家庭内暴力やいじめ、妊娠、出産、性同一性障害やヤングケアラー、薬物問題と、テーマも攻めていた。名物生徒や名言も多く飛び出しました」

 武田鉄矢主演の学園ドラマの金字塔で、1979~2011年に放送。中学校の教え子役には杉田かおる、田原俊彦、上戸彩など。三原じゅん子の「顔はヤバイよ、ボディやんな、ボディを」をはじめ名ゼリフも多数。リメイクはあり得る?

「金八先生といえば、武田鉄矢さん以外考えられない。何度モノマネされたことか。誰がやっても違和感がありそう。不朽の名作ということで、殿堂入りにしては?」

 トップ5入りしたのは、いずれも熱血先生が登場する名作ドラマ。だが学園ドラマのあり方も変わった。

「10代の悩みが複雑化して、熱血では解決できない部分がある。裏アカなど、いじめも可視化されなくなった。みんな傷つきやすく、自己防衛本能が強いから、踏み込んできてほしくない。実際問題、金八先生がリメイクされたとしても、今の視聴者には受け入れられないのでは」

 とカトリーヌさん。もう一つ、コンプライアンスの問題も大きい。

「暴力や押しつけ、プライベートへの介入に、女子生徒とキャッキャするのもセクハラと取られかねない。昭和の熱血がコンプラ面でアウトになってしまう。そういう意味で、今回『GTO』がどうなるか見てみたい」

 はたして、熱血先生は令和に受け入れられるのか。

「令和に復活してほしい」昭和・平成学園ドラマランキング
カトリーヌあやこ 漫画家&テレビウォッチャー。著書にフィギュアスケートルポ漫画『フィギュアおばかさん』(新書館)など

取材・文/小野寺悦子