「夏に多いNG節約は、まずエアコンの電源のこまめなオン・オフです。冷房時でも暖房時でも、立ち上がるときに最も多くの電力を消費します。ですから30分や1時間程度の外出であれば、電源を切らないでおくのがお得です。そのときに直射日光が入らないようにカーテンを閉めて、設定温度を30度まで上げておくと節電になります」
と話すのは、節約アドバイザーの丸山晴美さん。
電気代と飲み物代をカット
もちろん長時間使わない場合は、スイッチオフしたほうがお得。同じように“保温系”も使わないときは、スイッチオフを。
「炊飯器も保温しっぱなしだと、やはり電気のムダです。例えば3合炊いたら、半分食べて残りは小分けして、そのつどレンチンして温め直したほうが得。また電気ポットもオフにしましょう」
さらにまだ壊れていないからと、古い家電を使い続けるのもNG節約の一つ。
「特にエアコンは、古いと電気代がムダになっている可能性があります。10~15年以上使い続けているなら、最新の省エネモデルに買い替えたほうが長い目で見ると節電になります。また2027年問題でエアコン自体が値上げになる可能性があるので、買い替えるなら今がチャンスかもしれません」
電気代のNG節約といえば、冷蔵庫にも注目ポイントがある。
「暑いと買い出しに行くのが面倒になり、つい食材を買いだめしたくなりますが、まとめ買いして冷蔵庫に食材をギュウギュウに詰めると、冷気の通り道がふさがれて、冷却効率が悪くなります。そのうえ奥の食品が見えなくなることから、ドアの開閉時間が長くなり、消費電力がアップします。それだけでなく買いすぎると、夏は食品が傷みやすく、ロスも出やすくなるでしょう」
よかれと思ってやっているまとめ買いは、実はトリプルのNG節約を招いているのだ。電気代と食費の節約のために、丸山さんは“水筒”の活用をすすめる。
「自分でつくった麦茶を水筒に入れて家の中でも過ごします。ガス代や飲み物代が節約になるのはもちろん、むやみに冷蔵庫を開け閉めしなくなります。グラスに入れたときのように、こぼす心配もないし、結露でテーブルが濡れることもない。水筒はいいことずくめです」
お金を使うところにむやみに近づかない!!
日用品費をうっかりNG節約していることもある。
「古い日焼け止めを使い続けていると肌トラブルを引き起こす原因になるので、基本的にはワンシーズンで使い切りましょう。一見、もったいなく感じますが、肌トラブルを起こしたときの医療費や薬代のほうがもったいないです。同様に冷却シートや冷却スプレーなどクール系のアイテムも、その年に使い切るのが原則。買いすぎるとムダになります。家にある保冷剤を大きさに合わせて、わきの下に入れる、手に握るなどすれば、身体全体が冷えて、クール系アイテムを買わなくても、けっこうやっていけますよ」
夏休みになるとレジャー費や外食費など、お出かけ費にもNG節約が発生しそう!?
「まさに、このご時世で本格的なレジャーに行けません、という人がやりがちなのが、近隣の大型ショッピングモールに行くこと。涼むだけのつもりがゲームセンターで遊んだり、フードコートで食べたり、ついでにいろいろ買い物したり、1万円、2万円なんて簡単に飛んでいきます。むやみにお金を使うところに近づかず、その分、しっかりレジャー費に回して、家族の思い出をつくってほしいですね。国営公園や工場見学などは日帰りでも十分に楽しめます。ただしバーベキューは注意。バーベキューだから安く済むと思いきや、場所によっては利用料が高くつくところがあります。やはり民間よりも公営のところを選ぶとよいでしょう」
電気代をはじめ、食費や日用品費、レジャー費など、正しく節約すれば、家計も変わってくるが、夏の節約に関しては優先順位を決めてほしい、と丸山さんは強調する。
「これだけ暑くなっているので、“身体を守ること”優先で考えましょう。まずエアコン代は最重要。それから栄養のある食べ物代や飲み物代も大事です。メリハリをつけて出すところはちゃんと出します。そのうえで涼しい洋服で過ごすクールビズ、一つの部屋で家族が過ごして、家電を共有するクールシェアといった工夫も取り入れましょう」
夏休みに向けて、どんな節約ができるか家族で話し合ってみて!
2027年問題って何?
経済産業省の「トップランナー制度」に基づき、2027年度から家庭用エアコンの省エネ基準が大幅に引き上げられることに。メーカーはこの基準をクリアするために、高効率な機器を搭載し、結果的に価格が底上げされて、消費者の負担増になる見込み。機能と値段のバランスのとれたモデルを狙うなら、2026年度中の購入がおすすめ。また2027年末までに一般照明用蛍光灯についても製造、輸出入が完全に禁止される。
取材・文/池田純子
