オール・セを率いる阪神・藤川球児監督

 プロ野球『マイナビオールスターゲーム2026』ファン投票の最終結果が7月7日に発表された。セ・リーグでは、阪神タイガースから佐藤輝明選手(27)ら4人が選出されたが、選ばれるべき選手が選ばれない不可解な投票結果もーー。

 7月28日、29日にそれぞれ東京ドーム、富山で開催される2026年のオールスターゲーム。昨今ではセ・パ交流戦もあってか、今いち盛り上がり不足も指摘される球界の風物詩だが、各チームのスター選手が揃うとあってファンにとって楽しみなイベントだ。

 ファン投票が実施された、5月21日から6月28日までに集まった有効得票数は1050万票。両リーグでの最多得票選手は、2回目の出場となる阪神・森下翔太選手(25)で約79万票を獲得。2位のチームメイト・佐藤に5万票以上の差をつける人気ぶり

 阪神と首位争いをする読売ジャイアンツからは、「中継投手」で選出された大勢のみと寂しい結果。かつて巨人の独壇場だったオールスターだが、近年のスター選手の不在を露呈することに。

 一方で不可解に思える投票結果も見られた。「先発投手」1位に選出されたのは、東京ヤクルトスワローズの快進撃を支える山野太一投手(27)。7月8日時点で7勝2敗、防御率1.91とプロ5年目で“覚醒”シーズンを送っている左腕だ。

リーグ「三冠」投手が2位だった理由

 ところが、その山野を上回る10勝1敗、防御率1.57、勝率9割以上の成績を残している、セ・リーグ「三冠」の阪神・高橋遥人投手(30)は2位。1位の山野とは約8000票と、わずかの差で2位に甘んじたのだ。

 なぜ、現時点でのリーグNo.1投手とも言える高橋が、しかも熱心なファンが多い阪神選手にもかかわらず選ばれなかったのか。在阪球団を担当する野球ライターの見解。

「今回のファン投票では、各球団があらかじめリストアップした3名の投手をノミネートし、オンライン投票で総勢18名の投手から簡易的に選べる方式をとっていました。阪神が選んだのは伊原陵人(25)、才木浩人(27)、村上頌樹(28)の3名で、高橋遥人はノミネート外だったのです。

 ノミネート選手の申告はゴールデンウィーク前とのことで、2025年は3勝、2024年は4勝の高橋だけに、今シーズンの活躍ぶりは阪神球団も想定していなかったのでしょう(苦笑)」

「マイナビオールスターゲーム2026」のファン投票結果(公式HPより)

 ノミネート外の選手を選ぶには、各球団の選手リストから当該選手を探す手間がかかる。裏を返せば、そんな“ハンデ”がありつつも31万7882票を投じる熱心なファンがいたわけで、仮にノミネートされていれば結果は違っていたのかもしれない。

 しかし前出の野球ライターによると、SNS上では「高橋を選出させまい」とするファンによる“妨害工作”が行われていたとも。

「投票しないで」呼びかけるファン

「実は投票スタート後からまもなく、高橋に“投票しないで”と一部ファン同士で呼びかける投稿も目立ち始めました。なんでも20勝も目指せる成績だけに後半戦のために、阪神のリーグ優勝争いのために“休ませてあげたい”と、オールスター不出場を望むファンもいたということ。

 2018年のデビュー以来、怪我に悩まされ続けてシーズン通して投げ切ったことはない。ここまで実力を如何なく発揮できているだけに、まずは怪我なくシーズンを全うしてほしい。そんなファンの“思惑”と“願い”が現れた投票結果と言えるのかもしれませんね」

 とはいえ7月9日には「選手間投票」が発表され、また13日には監督推薦を含む出場メンバーが決定する。特にセ・リーグチームは藤川球児監督(45)が指揮をとるだけに、他球団の目もあってエースを温存させるわけにはいかないだろう。

「オールスターで頑張りたいと燃えるようなコンディションで当日を迎えられるようサポートをしたい。それだけの能力は(高橋には)あるので。(日本ハムのフランミル)レイエス選手(31)に高橋遥人で行きたいね」

 ファン投票開始に向けた記者会見で、パ・リーグチームの小久保裕紀監督(54)を前に高橋の“予告登板”をしていた藤川監督。ファンも楽しみな一方、複雑な心境かもしれない。