東京ディズニーリゾート(公式サイトより)

「若者のディズニー離れ」

 近年、SNSやネットニュースで繰り返し取り上げられてきたこの言葉が、いまや“次の世代”にまで波及し始めている。チケット価格の高騰だけでなく、子どもや若年層の心を掴む「推しキャラ」の座そのものが、大きく揺らいでいるーー。

ディズニーがサイレント値上げか

10月10日から11,900円に(公式サイトより)

 そんな中、SNSではあるユーザーの投稿が話題になっている。

 Xでとあるユーザーが「【速報】遂にチケット値上げ!?10月10日土曜日から11900円になります!」と共に、ディズニー公式サイトのパークチケット予約画面の画像が貼られていた。

 実際に公式サイトで確認すると確かに10月10日土曜日の金額のみ11,900円となっており、これまでの最大料金は10,900円だったことから実質1,000円のサイレント値上げになる。ファンからも《魔法にかかる日本人は年々少なくなっていくだろうね…》《一般庶民を相手にしてませんね》と悲鳴が上がった。

ディズニーより「ちいかわパーク」

東京駅の1日駅長に就任した、ちいかわ(公式Xより)

 2025年9月、小学館の少女まんが誌『ちゃお』と『ぷっちぐみ』の編集部が共同運営する『JS研究所』が女子小学生を中心とした読者約1,000名を対象に実施した「テーマパーク」に関するアンケート調査の結果が反響を呼んだ。

「行ってみたいテーマパーク」の1位に輝いたのは、ディズニーランドでもUSJでもなく、「ちいかわパーク」。2位がUSJ、3位がサンリオピューロランドで、東京ディズニーランド・シーは4位だった。

「同調査で実施された『これまでに行ったことがあるテーマパーク』では依然としてディズニーが1位を維持しています。体験としての実績はあるものの“次もまた行きたい場所”にはディズニーが選ばれなくなっているということでしょう」(社会部記者、以下同)

 テーマパーク人気と表裏一体にあるのが、キャラクターそのものの吸引力だと思うが……。

 同じく『JS研究所』の好きなキャラクター調査では1位がサンリオのシナモロール、2位がクロミ、3位がちいかわという結果でディズニーキャラクターはTOP3に入っていないのが現状。

夢の国のキャラクター人気が下降傾向

 マイナビが10代女性を対象に実施した『【2026年版】10代女子が選ぶ!人気キャラクターランキング』でも、1位はスヌーピー、同率2位にクロミとハローキティ、3位にちいかわが並んだ。さらに、ビデオリサーチが3〜12歳の子どもを対象に行った2025年10月度調査でも女の子の人気キャラクター1位はちいかわ。2位シナモロール、3位すみっコぐらし、4位クロミ、5位にアナと雪の女王がランクイン。

「キャラクター人気の変動と並行するように、東京ディズニーランドの若者離れが加速しています。オリエンタルランドが2026年に公開した『FACT BOOK 2026』によると年代別来園者比率において40歳以上の割合は35.3%に達し、過去最高を更新しています。男女比は約7割が女性を占め、4〜17歳の来園比率は2022年を皮切りに減少傾向です。ディズニーの今の主役は40代以上の女性リピーターだと言えるでしょう」

 前述の『ちゃお』調査でも、テーマパークの楽しみ方として「アトラクション体験」派と並んで「世界観没入」派が多数存在するとされている。乗り物中心からキャラクターとの“距離の近さ”を重視する方向へ子どもたちの価値観が変化しつつあることがうかがえる。

 若者離れの状況にSNSでは《こどもの夢の国ではなく承認欲求のための撮影場所とDヲタと外国人の国になってしまってる気がするな》《叩くべきは日本人の貧困化原因》《若者に目を向けずに将来の顧客を育てず、今だけ儲ければいいって感じ》など、様々な意見が飛び交う。

 ゲスト1人当たりの売上高は、2019年3月期の1万1,815円から2026年3月期には1万8,403円へと大幅に上昇し売上面は依然好調を維持。しかし、子ども時代に刷り込まれたキャラクター体験は大人になってからの消費行動を大きく左右するだけに、5年・10年後の“夢の国”の集客基盤が危ぶまれるーー。