ブロッコリーと豚肉の辛みそ煮

1000例以上のがん患者を治療した名医が考案。少量でも栄養バランスが取れて、がんの予防、対策に役立つ「煮込み」レシピを紹介します!

がんを予防して元気に長生きしたい

「がん予防の研究は国内外で大きく進んできました。その結果、日々の食生活がリスクの低減に大きく関わっていることが、ますます明らかになっています」

 そう話すのは、がん専門医の佐藤典宏先生。さまざまな研究成果によると、毎日の食生活の“積み重ね”が、がん予防、がんの進行抑制につながるという。

「がんの予防に役立つ食材が複数わかってきています。例えば、アブラナ科の野菜や脂ののった魚、大豆、にんにく、海藻類などです。それらの食材をバランスよく毎日の献立に取り入れると、がんのリスクが低下することは間違いありません」(佐藤先生、以下同)

 次ページに、抗がん作用が認められた10種の厳選食品を紹介しているので、ぜひ意識して食生活に取り入れてみてほしい。そして、佐藤先生が今注目している調理が「煮込み料理」だという。煮込み料理には、

●煮込むことで食材のかさが減り、抗がん食材をたっぷり食べられる。
●消化がよくなって胃腸にやさしく、栄養の吸収もよくなる。
●煮汁に溶け出た栄養や有効成分も逃さずとれる。

 といった、さまざまなメリットがある。

「煮込み料理は『時間も手間もかかる』と思われる方がいらっしゃるかもしれませんが、そんなことはありません。食材を鍋に入れて数分煮るだけで、十分に美味しく仕上がります」

 また、病気を治療中の患者さんには、「手術の影響や治療の副作用で量を多く食べられない」「食欲が出ない」といった悩みもある。

「そんなときにも、とろみをつけたり、やわらかく煮て、のどごしをよくしたりして、少量でも必要な栄養がきちんととれるのが煮込み料理なのです」

 いつもの食事の何品かを、簡単にできる煮込み料理にかえてみてはどうだろう。

「がんを予防することは、生活習慣病を防ぐことにもなり、元気で長生きするための近道でもあります。ここで紹介するレシピを参考に、食材の持つパワーを、健康づくりに上手に役立ててみてください」

抗がん食材10選

抗がん食材10選

1.抗がん野菜のNo.1 キャベツ
2.がん細胞の増殖をブロック ブロッコリー
3.がん、生活習慣病を予防 玉ねぎ
4.消化器系のがんに有効 にんにく
5.腸内環境を整える 大豆
6.β-グルカンが免疫力をアップ きのこ
7.オメガ3脂肪酸が炎症を抑制 脂ののった魚
8.がん治療の強力サポーター 海藻
9.健康長寿の強い味方 トマト
10.がんリスクを軽減 にんじん

 がんのリスクを下げる効果が認められている食材から10種を厳選。細胞や組織を傷つける活性酸素から身体を守る「抗酸化作用」、細胞のがん化の誘因になる炎症反応を抑える「抗炎症作用」、がんの増殖を抑える「抗腫瘍作用」のほか、「免疫力アップ」、「生活習慣病予防」「腸内環境改善」などの働きが期待できます。

ブロッコリーと豚肉の辛みそ煮

豆板醤の辛みとうまみで食欲増進!(1人分 318kcal 塩分2.1g)

材料(2人分)
・ブロッコリー……1/2株
・しめじ……1/2パック(100g)
・豚こま切れ肉……200g
・酒/みりん……各大さじ1
・みそ……大さじ1と1/2
・豆板醤……小さじ1/4

作り方
1.ブロッコリーは小房に分ける。しめじは石づきを落としてほぐす。豚肉は塩ひとつまみ(分量外)、酒、みりんをからめて軽くもんでおく。
2.鍋に1のブロッコリーとしめじを入れ、豚肉を上にのせ、水150mlを加えて中火にかける。煮立ったら火を弱め、ふたをして10分ほど煮る。
3.2にを溶き入れ、煮汁をなじませながら1分ほど煮る。

教えてくれたのは 佐藤典宏先生 
がん専門医。帝京大学福岡医療技術学部教授。1000例以上の外科手術を経験し、日本外科学会専門医・指導医、がん治療認定医の資格を取得。がんに関する情報を提供するため、YouTube「がん情報チャンネル・外科医 佐藤のりひろ」を開設。

デザイン/TwoThree 写真/橋詰芳房