佐藤二朗の“ハラスメント疑惑”騒動で揺れるフジテレビ

 ハラスメント騒動の余波が広がり続けている。フジテレビが来年1月期に放送を予定していた、月曜午後9時枠のドラマの企画を変更したことが分かった。

佐藤二朗がフジに“決別宣言”

 発端は、7月2日発売の『週刊文春』が俳優・佐藤二朗のハラスメント疑惑を報じたことだ。ドラマ『夫婦別姓刑事』撮影現場で、共演者である橋本愛に対する佐藤の言動が、フジの依頼した外部弁護士のヒアリング調査で「深刻なハラスメントに該当する」と認定された。

 これに佐藤はX(旧ツイッター)で不満を訴え、所属事務所も経緯を説明したが、フジ側は「人権尊重を掲げる当社としては、そのような行為を許容することはできません」と断罪。橋本の所属事務所も追い打ちをかけるかのように、フジの発表が事実であるとの認識を発表した。

 佐藤は9月18日公開の映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』に連動した、未発表のスピンオフドラマにも出演予定だったが、撮影の前日にフジが佐藤側に降板を通達。撮影が行われない事態となっている。

「フジ側の厳しい対応に対して、世論は佐藤さんを擁護する声が強くなっています。そんな中、同局は7日に改めて公式サイトで説明文書を発表しました。佐藤さんと橋本さんに対して謝罪したものの、佐藤さんの行為をハラスメントと認識しているという姿勢は変わりません。同日には佐藤さんがXで《僕は心から、もうフジとは関わりたくないです》と“決別”を宣言しています」(芸能ライター)

「短絡的すぎる」現場も混乱

 そして今回、フジは来年1月期に放送を予定していた“月9ドラマ”の制作をストップ。男女の恋愛模様をコミカルに描く物語として脚本作りも進行しており、主演の男性俳優は決定済み。ヒロイン役などのキャスティングも進めている最中だったという。

 原因は、ハラスメント騒動の発端となったドラマの題材が“夫婦”であったこと。このタイミングで“恋愛もの”をやるべきでないという上層部の判断だが、1月期のドラマは前年の夏までにキャスティングを固め、秋ごろにクランクインするのが通例。制作時間がない中で企画から見直すことに、制作の現場は困惑している。

「スタッフの中には、“佐藤さんのハラスメント騒動は、恋愛や夫婦という題材が原因だったわけではない。さすがに短絡的すぎる”と漏らす人もいます。“問題の本質はそこではないのに、上層部は敏感になりすぎなのではないか”という声も上がっていました」(制作会社関係者)

佐藤二朗・橋本愛共演のフジテレビドラマ『夫婦別姓刑事』で脚本を担当した矢島弘一氏の投稿(本人Xより)

 今回のフジの対応に、世間からは「にわかには信じ難い。こんな愚かな判断を今のフジテレビはしてしまうのだろうか」「問題は恋愛ものというジャンルにあるわけじゃないのに、さすがに的外れ」「過剰反応だし、なんの解決にもならない」「現場を知らない上層部に振り回されるスタッフがかわいそう」など、厳しい声が続出している。

 問題が起きるたびに、対応に批判が集まってしまうフジテレビ。問題の本質をはき違えることなく、よりよい作品を作れる環境を整えていけるか――。