記者の直撃取材に応じた『VIVANT』福澤克雄監督

 2023年の夏、日本中に旋風を巻き起こした日曜劇場『VIVANT』(TBS系)。7月26日からのシーズン2放送に向けて、出演者の露出も増え始めているなど、徐々に熱気を増している状況だ。

『VIVANT』現場にトラブル

 そんな中、思わぬトラブルが起きていたことが、7月14日発売の『週刊女性』で発覚した。

「原作・監督を務めていた福澤克雄さんが現場を途中離脱していたんです。福澤さんは1989年にTBSに入社後、『3年B組金八先生』や『華麗なる一族』、『半沢直樹』など、数々のヒット作を生み出した巨匠です。

 若手スタッフからのパワハラの告発を受け、これを重く見たTBSは現場に行くことを禁じたといいます。監督が現場を離れて以降は、監督抜きで撮影を続行。プロデューサーや演出スタッフに遠隔で指示を送っていたそうです」(TBS関係者)

『週刊女性』の直撃取材に対し、福澤監督は、「言いたいことは、特にないです」と語っている。一方のTBSは福澤監督が一時現場を離れていたことを認めており、「パワーハラスメントに該当する言動が認められ、厳正に人事上の措置を行いました」と説明。

 体格がよいことから『ドラえもん』のジャイアンから取った“ジャイさん”の愛称で親しまれていた福澤監督。『VIVANT』の“象徴”の現場離脱に制作陣が戸惑ったのは言うまでもない。あるドラマ制作関係者は福澤監督が本作にかける思いについて、次のように話す。

「福澤さんはTBSドラマの未来について熱く考える人で、シーズン1の制作については、“自分の人生を考えたときに、TBSの人間として世界規模のドラマを作らないとまずいなと思っていました”と話しています。

 これは、若い世代にドラマ制作部を残すためという“伝承”の考えからきています。TBSには若手社員が中心となって、ドラマを制作する文化があり、そうした経験を培い熟成させた人が次なる“巨匠”へと変貌を遂げていきます。

 福澤さんは自社の若手たちの未来を思って、『VIVANT』の制作に踏み切り、その裏の目的として“TBSひいては、日本のドラマの未来”というテーマがあったように思います」

『VIVANT』大赤字も“成功”のワケ

『VIVANT』は世界にも目を向けた作品であり、それ故に主演の堺雅人を筆頭に、阿部寛や二階堂ふみ、役所広司、松坂桃李など、演技派俳優が顔を揃えた。

直撃取材に応じた『VIVANT』の福澤克雄監督

「コロナ禍に入った、2020年ごろから、『Netflix』等での韓国ドラマの台頭が顕著になり、世界的に人気を博していました。福澤さんは、この状況に危機感を抱き、日本のドラマも世界に向けて発信すべきという考えだったと思います。そうした裏側もあって、シーズン1の『VIVANT』はモンゴルでの約2か月に及ぶ撮影という莫大な予算を費やしたのです。

 本人も“大赤字です”と話すなど、制作費の回収までは叶わなかったようですが、若手に巨大エンタメのノウハウを伝えるという意味では成功だと言えるはずです。そうした熱すぎる思いが、“パワハラ”と許されざる行為に形を変えて表れてしまったことは残念でなりませんね」(前出・ドラマ制作関係者)

 主役の乃木さながらに「日本のため」という強い思いを抱いていた福澤監督。現実は、“どんな手を使ってでも”というわけにはいかないだろう。