7月14日に中日ドラゴンズ戦を5-2で勝利した阪神タイガース。阪神先発のエース・髙橋遥人投手(30)も11勝目を挙げて、自身初のタイトル獲得に向けて大きく前進した。しかし、試合中継の解説を務めた岡田彰布オーナー付顧問(68)はオカンムリーー。
1回表に森下翔太選手(25)の23号ソロ、佐藤輝明選手(27)の19号ソロ“アベック”ホームランが飛び出し、8回表には再び佐藤が20号スリーラン。守っては髙橋が8回を2失点で投げ、9回を守護神・ドリス投手(38)が締めて理想的な勝ちゲームに。
しかしながら阪神元監督の岡田氏が思わず「なんでや」と呆れた、阪神選手による“怠慢プレー”も起きていた。
髙橋に1点で抑えられていた中日は8回裏、先頭打者の辻本倫太郎選手(24)がライト線に大飛球を放つ。これを追った右翼手の森下は、1度は打球に追いついてグラブに収めた、ように見えたが、これを弾いて落としてしまう。
勢い余ってフェンスに身体を当てつつ、「あぁ〜」とばかりに天を見上げた後にゆっくりとボールを拾いに行く森下。この間に二塁を回る辻元を見て、慌てて内野に返球するも三塁到達。するとライトからグラブを高く上げて、何やらベンチに向かってアピールするのだった。
全然フェアやん。なんでや
どうやら森下自身は打球を弾いたのはファウルゾーン、つまり「ファウル」と認識してプレーを止めたようだ。これを受けた藤川球児監督(45)は、主審にリクエストを要求。リプレー検証されている間、放送席でもプレー映像が確認されたのだがーー、
「フェアや、全然フェアやん。なんでや。自分は落としたからアレやろうけども。中(フェア)やったらエラーにとられるよ、今の。逆にな、ヒットやなしに。落球になるよ、今のやったらな」
解説の岡田氏による判定は「フェア」。そして検証の末、主審もまた「フェア」をコール。しかも記録は、森下の落球による「エラー」ではなく「スリーベース」とされた。この判定に懸念を示した岡田氏。
「髙橋は防御率トップやから、お〜ん、結構アレやで? 簡単にヒットやエラー言うけど、最後のな、最優秀防御率のタイトルの時に結構あるんよ。こういうのが」
7月14日の中日戦前、防御率1.57でセ・リーグ1位の髙橋。2位に中日の大野雄大投手(37)で1.84。3位に東京ヤクルトスワローズの山野太一投手(27)が1.91で続いていた。この時点で最優秀防御率のタイトルにもっとも近い髙橋だが、試合再開後に岡田氏の“予言”が的中する。
続く中日の石伊雄太選手(25)がライトフェンス際まで打球を運び、これが大きな犠牲フライとなり、森下から返球されずに悠々生還した辻元。2点目を献上した髙橋に「自責点」がつき、防御率を悪化させたのだった。
「森下も投げんかい!」
フライ捕球後にバックホームすらしなかった右翼手・森下に、岡田氏がまたもやキレた。
球審への暴言で退場処分も
「そら怒るよ。もし(ランナーが)走って、足つってコケたりしたらどないすんねん。(他の)ランナーおらんから1人で(ホームに)投げてもええんよ。それをあきらめたような、な」
この試合で防御率1.62とした髙橋と、2位の大野との差は縮まった。それこそシーズン終了後、この「森下による1失点」がタイトル争いを左右する可能性もある。それだけに岡田氏には、森下のプレーが“稚拙なプレー”に映ったのだろう。
「なまじエラーではなく、三塁打になったことは髙橋にとって不運でした」とは、在阪球団を担当するスポーツライター。
「仮にライト線の大飛球をキャッチしていれば、これは森下のファインプレーです。ただ難しい打球を弾いたのは仕方がないにせよ、審判の判定よりも先に自分で“ファウル”と決めつけたのは大きなミス。すぐにボールを拾ってプレーを続けていれば二塁で留められたはず。
また岡田さんがおっしゃったように、犠牲フライの場面でも、やはり早々にあきらめてバックホームする構えも見せなかった。目を見張るプレーを見せる今シーズンですが、球審への暴言で退場処分を受けたりと精神的にムラも見えます。
MLB球団のスカウトも一目置く逸材なのは間違いないところですが、“人間性”も重視されるメジャーだけに、まだまだ克服すべき課題はあると見えます」
岡田氏の苦言も、森下に期待を寄せているからこそだろう。
