7月26日から待望のシーズン2が始まる日曜劇場『VIVANT』(TBS系)。公開されているティザー映像では、主演の堺雅人さん演じる乃木憂助が「なぜ別班をテントに近づけようとした」と話すなど、シーズン1の裏側が描かれる模様だ。
福澤監督の『VIVANT』への思い入れ
公式SNSの更新や、出演者のメディア出演など、露出が増え始める中、7月13日、作品の主軸ともいえる原作・監督を担う福澤克雄氏の“パワハラ”が報じられた。
「福澤監督は若手スタッフにパワハラ行為をはたらいたとして、撮影現場を一時離脱していたのです。TBSはこの事案を認めており、厳正に人事上の措置を行ったと説明しています。
福澤監督が現場を離れている間は、遠隔で制作陣に指示していたそうで、なんとか撮影は終了。期待が寄せられるドラマなだけに、思わぬトラブルの発覚にネット上は騒然としています」(スポーツ紙記者、以下同)
TBSは「放送予定に変更はない」としており、シーズン2は滞りなく届けられるとのこと。
シーズン1では、SNSを中心に1話ごとに考察が繰り広げられ、ネット上の“巻き込み”も大ヒットの一因となっていた本作。放送前に悪い意味で話題となったが、当の監督は“考察ドラマ”としてヒットさせる意図は全く考えていなかったという。
「演技力抜群の俳優陣や壮大なスケール、作り込まれたストーリーなど、『VIVANT』が人気を集めた要因は数多くありますが、ネット考察もその一端を担っていると思います。
福澤監督にとっては、思わぬ誤算が良い方向に働いたということなのでしょう。ただ、自身にとってあえて謎を残すような手法は、“視聴者を騙しているよう”に感じるそうで、『VIVANT』ではしっかりとした裏付けを行い、視聴者に誠実であるよう心掛けていたそうです」
TBSの賢明な対応
実際に、過去のインタビューでは「乃木が別班であることを、考察させるために引き伸ばしているわけではなく、練りに練ったうえで、明かすタイミングをズラしている」と話し、考察ではなく、熟考されたストーリーが先行していると説明している。
「『VIVANT』の構成は、福澤監督が一度1話から10話まで作り上げたものを何度も再考し、試行錯誤を重ねたうえで完成したものです。こうした“リビルド”はシーズン2でも行われているでしょう。
前作においては、ネット考察はまるで考えていなかったようですが、『VIVANT』が考察でさらなる熱を帯びたのは事実です。過度な考察が生まれるような状況は作らないでしょうが、今作の再構築の中には、あらかじめ“考察要素”が組み込まれているかもしれませんね」
一時は現場を離れたものの、“福澤イズム”は作品に刻み込まれていることだろう。
一方で、あるドラマ制作関係者は、フジテレビで発生したハラスメント疑惑に触れつつ、TBSの“放送予定変更なし”の判断について、次のように話す。
「佐藤二朗さんと橋本愛さんの間で発生したハラスメント疑惑において、フジテレビの声明を受けた佐藤さんは、一時、9月公開予定の映画『踊る大捜査線 N.E.W. メトロポリスを駆け抜けろ!』の《僕のところは全てカットしてほしい》と主張しましたが、のちにこれを撤回。作品に迷惑はかけられないという思いからの判断だったとみられています。
一方で、フジテレビ側は主演の男性俳優が決まっていた中で、来年1月クールに予定していた月9ドラマの制作中止を発表。ドラマの題材が夫婦であったことや、このタイミングで“恋愛もの”をやるべきでないという判断だといいますが、これには“早計すぎる”という指摘が上がっています。
今回のパワハラ事案に関しても、作品に罪はありません。TBSの判断は賢明と言えるのではないでしょうか。福澤監督の行為は許されるものではありませんが、不祥事への厳正な対処と、作品を世に届けること。TBSはその両方を天秤にかけることなく、どちらに対しても“誠実であること”を選択したのだと思います」
“情熱”が裏目に出てしまった福澤監督だが、作品に宿る彼の魂までが否定されるべきではないのかもしれない。
