「2014ユーキャン新語・流行語大賞」でもトップテン入りした「カープ女子」

 2016年から2018年に球団史上初となる3年連続でセ・リーグ優勝を達成。当時は、本拠地のマツダスタジアムを連日の超満員にさせていた広島東洋カープ。あれから8年、球場からファンが消えたーー。

 7月15日の横浜DeNAベイスターズとの試合で発表された、マツダスタジアムの入場者数は1万8986人。平日とはいえ前日の1万9004人に続いて、2日連続で2万人を切った。収容人数が最大3万3000人の同球場だけに、1万4000席が空席だったことになる。

 特に「ガラガラ」だったのは、ライトスタンド一部をのぞく外野席。かつてビジター応援席が埋もれるほどに真っ赤に染まったスタンドは見る影もなく、かつての「広島市民球場」の“暗黒時代”を思い出させる光景が広がっている。

 NPB(日本プロ野球機構)が発表した公式戦入場者数にも表れている。セ・リーグでは、阪神タイガースが41試合で入場者数171万5664人で、1試合平均4万1845人でトップ。カープは39試合で103万575人で、平均は2万6425人とリーグ最下位。セ・パ両リーグの1試合平均3万1468人を大きく下回っている。

 パ・リーグでも、東北楽天ゴールデンイーグルスが43試合で入場者数103万2024人で、1試合平均は最下位の2万4001人。リーグ順位も最下位であることから、現在のチーム状況が入場者数に影響するのは確かだ。

 15日終了時点で、カープは80試合を終えて32勝44敗4分けで5位。6位の中日ドラゴンズとも2.5ゲーム差と最下位争いを繰り広げているだけに、負け続けてもなお現地で応援する熱心なファン以外は客足が遠のくのも当然というわけだ。

『カープ女子』ブームも去り過ぎた

 とはいえマツダスタジアム、40万1500円の「ロイヤルボックス」や、12万6500円の「外野指摘ライト」をはじめとする、2026年度の年間指定席7カテゴリーは完売だ。つまりはーー、

年間シートを購入済みのお客さんでさえ、球場に足を運ばない現実があるということ。さらに一般入場は壊滅的状況で、かつて流行語にもなった『カープ女子』ブームも去り過ぎた今、スタンドが“ガラガラ”になるのも当然。

 当時は田中広輔、菊池涼介、丸佳浩ら“タナキクマル”、“プリンス”堂林翔太、そして現監督の新井貴浩、“レジェンド”黒田博樹といったスター選手も揃っていました。現在は、お客さんを呼べる“顔”というべき選手は見当たらない」(セ球団を担当するスポーツライター)

祖母とプリクラを撮る元広島・羽月隆太郎(公式TikTokより)

 7月28日、29日に開催される『マイナビオールスターゲーム2026』ファン投票の結果が発表されたばかりだが、各ポジションの投票結果でカープ選手は3位にすら選ばれない不人気ぶりを露呈。選手間投票でも同様、実力不足もこれまた露呈した。

 ようやく監督推薦で岡本駿投手、テイラー・ハーン投手、坂倉将吾捕手の3人が選出されるも、各チームの公平性を保つための事情で選ばれた感は否めない。「球場に足を運んでまで見たい」と思える選手が不在の現状も、ファン離れを加速させた一因とも言えよう。

「そもそも開幕前から“ケチ”がついてしまいました」とは、前出のスポーツライター。

“売人”と写真に収まったカープ選手

 2月のキャンプイン直前、元カープの羽月隆太郎が指定薬物「エトミデート」の使用、いわゆる“ゾンビたばこ”を吸ったとして医薬品医療機器法違反で逮捕された。のちに拘禁刑1年、執行猶予3年の有罪判決を受けた裁判で、羽月は「他のカープ選手も吸っていた」との“共犯者”の存在を証言したのだ。

TikTokのライブ配信でも、“自分を含めた6人が同じ人物からゾンビたばこを購入した”ことを明かした羽月。彼に譲渡した“人物”が滝口涼介被告で、7月14日にはカープ選手3人との交友を示すような写真も『Smart FLASH』で掲載されました。

 一連の騒動で対応を誤ったのが球団です。選手への再調査を始めるとしつつも何の音沙汰もなく、羽月のライブ配信や、今回の写真報道に関しても“コメントしない”と説明責任を放置。さも世間の興味が薄れるのを待つような姿勢に、ファンも“抗議”の意味で来場を“ボイコット”しているのでは?」

 1度離れたファンを呼び戻すのは至難の業だ。それでも“ダンマリ”を続ければ、再び暗黒時代が訪れるのかもしれない。