令和7年大相撲・秋場所

 NHKで放送された大相撲名古屋場所初日の中継で、土俵以上に視聴者の目を引いた人物がいた。マゲを結い、羽織袴姿で客席に座るその姿は、まるで戦国時代から現れたかのような織田信長そのもの。大きな話題を呼んだ男の正体と、本人が明かした当日の舞台裏とは――。

伝説の武将が相撲見物していたワケ

 7月12日にNHKで中継された大相撲名古屋場所が、SNS上で話題を呼んでいる。

「土俵の後ろには大勢の観客が映っていたのですが、その中にマゲを結った武将姿の男性が座っていたのです。その姿はまるで、尾張の戦国武将・織田信長にそっくりでした」(スポーツ紙記者、以下同)

 日本の国技とも言える相撲がもたらす荘厳な雰囲気も相まって、会場は戦国時代にタイムスリップしたかのような空間に。さらにこの日は、中継終了の数時間後にもNHKには“信長”が姿を見せることになっていた。

「放送中の大河ドラマ『豊臣兄弟』に、小栗旬さん演じる織田信長が登場するのですが、この日がなんと本能寺の変を扱った回だったのです。本能寺の変と言えば、天下統一を目指していた織田信長が明智光秀にクーデターを起こされるというもの。作品の中でも大きな意味を持つエピソードでした」

 こうした背景もあり、SNS上では、

《テレビつけたら信長公が相撲見物してて笑った》
《今夜は本能寺の変の放送日だから居るのかな、なんて家族で勝手な事言って楽しませて頂きました》
《相撲中継で、お侍さんがいると思ったら、織田信長公》
《本能寺の変、開始30分前に小栗旬じゃない織田信長は名古屋で相撲を堪能していた》
《信長様、尾張で相撲観戦中。京に間に合います?》

 と、信長の登場を大河ドラマとかけて楽しむ声が多く上がった。

 大きな話題を集めたこの男性の正体はというと――『名古屋おもてなし武将隊』の織田信長公だという。

 今回の反響を聞いてみると「われらの存在を示すに、いい機会であったな」とのこと。実は織田信長と相撲には深い関係がある。

われら名古屋おもてなし武将隊は毎年のように名古屋場所を観戦しており、かつて約450年前も安土城などで相撲大会はたびたび行っておる。

 実は『西』『東』のはじまりも儂(わし)である。あるときに決着がつかない剛の者2人を讃え『西』『東』の名字を与えたことがきっかけであろう、現在の両国国技館にも儂の壁画があると聞いておる」(信長公、以下同)

「名古屋城からいらしたんですか?」

 今回も名古屋場所を存分に楽しんだようだが、袴を着用し、頭はマゲ姿という出立ちで館内に入るときにスタッフには止められなかったのか。

「中継でお侍さんがいる」大相撲名古屋場所に現れた織田信長…?

「毎年止められない。当日近くに座った方からは、“名古屋城からいらしたんですか?”とか、“信長様ですか?”なる声をかけられたのう」

 会場とはすでに阿吽の呼吸があるのだろう。今後、名古屋場所以外の会場を訪れる可能性についても聞くと、

「われら『名古屋おもてなし武将隊』は織田信長、豊臣秀吉、徳川家康、前田利家、加藤清正、前田慶次の武将6名、そして足軽の太助、踊舞、十吾、なつの4名、以上計10名で名古屋城を中心に活動しておる。

 “おもてなし”と称して客人との交流を行っておる。名古屋城だけではなく全国津々浦々、遠征を行うこともある故に、次は御主らの街へ行くかも知れぬ。まずは名古屋城で待っておるぞ!」

 最後は力強く呼びかけた。テレビ画面の向こうから日本中を驚かせた信長公。今度は私たちが名古屋城へ“タイムスリップ”する番かもしれない――。