主要キャストによる初日舞台挨拶の様子(映画『キングダム魂の決戦』公式Xアカウントより)

 公開からわずか4日間で興行収入20.6億円、観客動員143万人を突破する大ヒットスタートを切った映画『キングダム 魂の決戦』。シリーズ屈指の人気エピソード「合従軍編」の実写化とあって、公開前から大きな期待が寄せられていた。

映画『キングダム』の最大の敵はまさかの身内

 しかし、劇中で信たちの前に立ちはだかる最大の敵・合従軍以上に、ファンが頭を抱えているのは別の“敵”だった。

 それが、出演者をめぐる相次ぐスキャンダルだ。

 映画公開からわずか5日後の7月22日、『文春オンライン』は、BE:FIRSTの元メンバーで俳優の三山凌輝(RYOKI)が、ミュージカル『愛の不時着』で共演する元宝塚歌劇団トップ娘役・花乃まりあと高級ホテルで密会していたなどと報道。

 昨年に報じられた「1億円婚約トラブル」に続く新たな女性問題に、SNSでは《結局またか》《何も学んでいない》と厳しい声が相次いだ。

 一方、映画で魏国の総大将・呉鳳明を演じる田中圭も、昨年、永野芽郁との不倫疑惑を『週刊文春』に報じられ、大きな話題となった。双方は不倫関係を否定しているものの、そのイメージはいまなお残っている。

 偶然にも、いま話題の渦中にある2人が、シリーズ屈指の人気エピソード「合従軍編」で敵国側の武将として出演。その状況に、作品を愛するファンからは複雑な声が上がっている。

 原泰久氏による『キングダム』は、中国・春秋戦国時代を舞台に、天下の大将軍を目指す信と、中華統一を目指す若き王・贏政の活躍を描く歴史漫画。

 2006年から『週刊ヤングジャンプ』(集英社)で連載され、2026年には連載20周年を迎えた。コミックス累計発行部数は1億2000万部を突破する大ヒット作で、2019年からスタートした実写映画シリーズも大きな成功を収めている。

「作品に泥を塗らないで」

 そんな人気シリーズだけに、新章となる「合従軍編」の映画化には公開前から大きな期待が寄せられていた。

 ところが、映画の内容とは別の話題が先行してしまったことで、SNSでは

《キングダムに泥を塗らないで》
《二人が出てくるたび現実に引き戻される》
《続編に影響したらどうするの》
《まず起用理由が謎》
《役にそこまでハマっているわけでもない》

 など、作品への影響を心配する投稿が相次いでいる。人気シリーズだからこそ、作品への没入感が損なわれることを懸念する声は少なくない。

「宝塚の綾瀬はるか」と呼ばれていた花乃まりあ(本人インスタグラムより)

 映画ライターは、今回の反応についてこう話す。

「『キングダム』は近年の実写邦画の中でも、数少ない“ブランド化”に成功したシリーズです。漫画の実写化は原作ファンの目が厳しく、賛否が分かれるケースも少なくありません。

 しかし『キングダム』は、山崎賢人さんや吉沢亮さん、大沢たかおさんら主要キャストの再現度の高さに加え、大規模な戦闘シーンやアクションなど“映画ならではの迫力”も高く評価され、『このキャストで続編も見たい』という期待を積み重ねてきました。

 シリーズ累計興行収入は前作までで245億円を突破し、『魂の決戦』も公開4日間で興行収入20.6億円を記録するなど、そのブランド力は邦画トップクラスと言っていいでしょう。

 一方で、それだけ作品への愛着が強いファンが多いということでもあります。出演者の私生活が作品以上に注目されてしまうと、『映画の世界に入り込めない』『作品に余計なイメージを持ち込まないでほしい』という反応が出るのは、人気シリーズならではでしょう」

 劇中では、六国が手を組み秦を滅ぼそうとする史上最大の戦い「合従軍編」が描かれる今作。公開後も興行収入を伸ばし続ける話題作だけに、ファンが願うのはスクリーンの外ではなく、作品そのものが注目されること。シリーズ最大の敵は合従軍ではなく、“キャスティング炎上”だったのかもしれない。