さまざまな株式

「株主優待のおかげで、年間約20万〜30万円の節約はできていると思います」

 こう語るのは主婦投資家のみさむーさん。株主優待とは、企業が株主に感謝して各種特典を提供する制度。自社製品をはじめ、割引券やサービス券、食品や日用品、QUOカードなど優待内容は多岐にわたる。

外食・買い物・交通費まで優待が大活躍

「投資対象としているのは身近で利用する優待銘柄です。外食、スーパー、衣料、家電などの分野の株主優待をフル活用。物価高の今、家計は大助かりですよ」(みさむーさん、以下同)

 交通費もおトクを狙い、JR西日本などの鉄道会社の株主優待がお気に入り。

「私は九州在住で実家は関西。帰省する際、JR西日本の株主優待を使うと新幹線が半額になるんです。JR九州の株主優待も使い、こちらは九州の他県で暮らす夫の実家帰省用。同様の特典を得られます」

 映像サービスのサブスクにも賢く活用している。

「サイバーエージェントやU―NEXT HOLDINGSの株主優待は、それぞれ『ABEMA Prime』や『U―NENT』が一定期間無料で見られます」

 年間200銘柄以上の株主優待を取得し、無理なく節約しながら暮らしを楽しむ。そんな日々を送る主婦投資家まみさんのイチ推し銘柄が、パルグループホールディングス(HD)。同社は衣料ブランドや生活雑貨「3COINS」を展開している。

「パルグループHDの株主優待は系列の高級宿泊施設を対象とした宿泊料金50%割引券です。1泊4名までOKのため、家族で利用し、旅行、食事、温泉など最高の時間を楽しめました」(まみさん、以下同)

おトクを逃さない! 株主優待のコツ

 株主優待の新しい流れのひとつ、「プレミアム優待倶楽部」にも注目する。

「企業ごとに付与される『WILLsCoin』という共通ポイントを使い、食品・日用品・家電・旅行・体験など9000種類以上の優待品と交換できるサービスになります。導入している企業は約100社。従来の優待品のあり方とは異なり、自分の欲しいものを自由に選べるので満足度は高いでしょう」

 株主優待を受けるには、各銘柄の「権利確定日」までに必要株数を購入・保有していることが条件になる。

「例えば3月末が権利確定日の場合、その日が近づくと優待目的の買いが入りやすいんです。ですから、安く買うには前もって購入しておくべきです」(みさむーさん、以下同)

※写真はイメージです

 優待銘柄は自分名義だけで保有するより、証券口座を分けて家族名義で分散保有したほうがおトクなケースもあるそう。

「優待が100株以上で2000円相当、300株以上で3000円相当の割引券だった場合、1人で300株保有は3000円相当なのに対し、家族3人がそれぞれ100株保有すれば2000円相当×3人分で6000円相当となるんですよ」

 一方、優待投資(株主優待を目的にした投資)の注意点も頭に入れておこう。

「優待欲しさに株価の高い株を無理に買わないこと。余裕資金の範囲内での投資が鉄則です。また優待内容だけでなく企業の業績をチェック、株価下落や優待改悪のリスクを避けるようにしましょう」(まみさん)

30万円以下で購入できる注目の株主優待

 企業名(銘柄コード)と最低購入代金(2026年6月30日時点)。(1)事業内容(2)権利確定日(3)優待内容

みさむーさんのおすすめ

イオンファンタジー(4343)25万9000円

イオンファンタジー(4343)

(1)イオングループのモールを軸にアミューズメント施設を展開。(2)2月末・8月末。(3)2月末は100株以上保有で2000円分の優待券+魚沼産コシヒカリ3キロ、8月末は100株以上保有で2000円分の優待券がもらえる。

すかいらーくホールディングス(3197)28万300円

すかいらーくホールディングス(3197)

(1)ファミレス「ガスト」「バーミヤン」「夢庵」などを展開。「資さんうどん」も新しくグループ入り。(2)6月末・12月末。(3)100株以上の保有で食事割引券2000円分を年2回もらえる。300株以上保有の場合は同5000円分×2回。

エイチ・ツー・オー・リテイリング(8242)28万5450円

(1)近畿地方を中心に百貨店や食品スーパーを展開。(2)3月末・9月末。(3)100株以上の保有で阪急百貨店や阪神百貨店での買い物が10%割引(食料品等は5%割引)になる優待券5枚を年2回もらえる。同券は「関西スーパー」や「イズミヤ」などグループのスーパーでも5%割引で使える。

ヤマダホールディングス(9831)6万5770円

(1)家電量販店「ヤマダデンキ」を展開。(2)3月末・9月末。(3)3月末に500円分、9月末に1000円分の割引券(税込み1000円以上購入ごとに500円券1枚利用可能)がもらえる。家電だけでなく、店舗併設の食品や日用品などの購入も対象となる。

ライオン(4912)17万1450円

(1)トイレタリー用品メーカー。(2)12月末。(3)新製品を中心とした自社詰め合わせセット。100株以上、継続保有1年以上(6月・12月の株主名簿に連続3回以上記載)が条件となる。

西日本旅客鉄道(9021)27万2500円

(1)JR西日本。(2)3月末。(3)100株以上で鉄道優待券1枚。同券の利用により山陽新幹線・北陸新幹線(JR西日本管内)や特急・在来線の乗車券・特急券が片道一律5割引きになる。お盆や年末年始も利用可能。

U-NEXT HOLDINGS(9418)16万4800円

(1)映像サービス「U-NEXT」を運営。(2)2月末・8月末。(3)100株以上の保有で「U-NEXT」の視聴が90日間無料になる。加えて、有料作品に使える1000円分のポイントも付与される。

まみさんのおすすめ

パルグループホールディングス(2726)14万7200円

パルグループホールディングス(2726)

(1)女性衣料ブランドや生活雑貨「3COINS」を展開。(2)2月末。(3)100株以上の保有で同社系列宿泊施設の宿泊料金が50%割引となる優待券を2枚もらえる。1枚あたり最大4名まで対象。

シンシア(7782)4万5400円

※写真はイメージです

(1)コンタクトレンズの製造・卸。(2)12月末。(3)自社ブランド商品販売サイトの特別優待券。100株以上の保有(1年以上)で割引券(1万円の購入で3000円引き)が4枚もらえる。

楽天グループ(4755)7万5340円

※写真はイメージです

(1)ネット通販をはじめ、金融、旅行など幅広いサービスを展開。(2)12月末。(3)100株以上の保有で「楽天モバイル」の音声+データプラン(30GB/月)を半年間無料で利用できる。

クリエイト・レストランツ・ホールディングス(3387)7万3600円

(1)「磯丸水産」「かごの屋」「しゃぶ菜」「デザート王国」などの外食チェーンを展開。(2)2月末・8月末。(3)100株の保有で年間3000円分(1500円×2)の自社グループ食事券がもらえる。

ツルハホールディングス(3391)20万5800円

(1)「ツルハドラッグ」「ウエルシア」などのドラッグストアチェーンを展開。(2)2月末。(3)100株以上の保有で自社グループ商品券5000円分がもらえる。

ビックカメラ(3048)16万5300円

(1)家電量販店「ビックカメラ」を展開。(2)2月末・8月末。(3)100株以上の保有で年間3000円分の買い物優待券(1000円券)がもらえる(2月末1000円券×2枚、8月末1000円券×1枚)、継続保有で割増有り。

北の達人コーポレーション(2930)1万1600円

(1)化粧品や健康食品のネット通販。(2)2月末・8月末。(3)100株以上の保有で高単価の自社化粧品と、金券3000円分がもらえる。

※株式投資には元本割れなどのリスクがあり、株価・最低購入代金・株主優待の内容は変更される場合があります。

みさむーさん 30代後半、子ども2人の主婦投資家。2019年ごろから株主優待を目的とした株式投資を開始。現在数十銘柄を保有する。そのほか、業務スーパーやふるさと納税を活用した食費節約にも励んでいる。
教えてくれたのは…みさむーさん 30代後半、子ども2人の主婦投資家。2019年ごろから株主優待を目的とした株式投資を開始。現在数十銘柄を保有する。そのほか、業務スーパーやふるさと納税を活用した食費節約にも励んでいる。
まみさん 40代、子ども2人の主婦投資家。夫とともに株主優待狙いの優待投資に取り組む。個別株投資歴は10年以上。年間200銘柄以上の株主優待を取得している。ブログ「まみの株主優待生活」を運営。
教えてくれたのは…まみさん 40代、子ども2人の主婦投資家。夫とともに株主優待狙いの優待投資に取り組む。個別株投資歴は10年以上。年間200銘柄以上の株主優待を取得している。ブログ「まみの株主優待生活」を運営。

取材・文/百瀬康司