前半戦最後の巨人との首位攻防戦を1勝2敗で負け越し、同率首位でシーズンを折り返した阪神。打線が湿り、2戦連続で逆転負けを喫するなど、主軸の状態やチーム全体の戦い方には気になる点も…。後半戦を前に、阪神のレジェンドOBが分析したチームの課題とは?
阪神OB会長の掛布雅之氏が7月28日に自身のYouTubeチャンネルを更新。巨人との3連戦を振り返り、森下翔太や佐藤輝明の打撃、内野陣の連係などについて持論を展開した。
「掛布氏が最も気にしていたのは森下の状態です。ここまで両リーグ最多の12死球を受けていますが、本来は内角を恐れず踏み込んでいく打者。にもかかわらず、22日のDeNA戦での藤浪晋太郎との対戦ではベースから離れて腰が引けていたことに、掛布氏は『勝負を避けて気持ちが前に行っていないのがすごい嫌だった』と苦言を呈し、『今までの攻撃的な打席のリズムと違う森下』になったと首を傾げていました。掛布氏は精神的な迷いが打席にも影響しているとも指摘しており、森下が自分本来の打撃を取り戻せるかが、阪神が抜け出すためのポイントになりそうです」(スポーツライター)
巨人との3連戦では、死球が相次いだことも話題に。とりわけ、佐藤に対する巨人バッテリーの厳しい内角攻めは印象的だった。
「森下と佐藤が止められた時に得点力が大きく落ちるのが今の阪神です。1985年はクリーンアップが打てない日でも、真弓明信や佐野仙好が勝負どころでカバーできる打線でした。しかし、現在の阪神は下位打線が固定できていません。期待されているドラフト1位の立石正広についても、掛布氏は『現状では二軍降格前と大きく変わっていない』と、厳しい評価。こうした選手層の薄さが、夏場以降の長いペナントレースを戦い抜くうえで不安材料となっています。
一方の巨人は若手が次々と活躍し、チームに勢いをもたらしています。佐藤の打率が急激に落ちてきているなかで、主軸以外で勝負を決められる選手が出てくるかどうか。また、阪神投手陣は、今季7本塁打を喫し“天敵”となっている巨人の主砲・ダルベックへの対策が急務となっています」(スポーツ紙記者)
気持ちのキャッチボールがあった
加えて、掛布氏は打撃不振の裏には内野陣のコミュニケーション不足があるとの見方も示している。
「掛布氏は自身が4番サードを務めた1985年の優勝時を引き合いに出し、平田勝男、岡田彰布、ランディ・バースの内野陣とは『気持ちのキャッチボールみたいなのがあった』と当時を振り返り、自身が打撃不振の時も声掛けやアイコンタクトで支え合っていたことを述懐。現在の阪神は不調の佐藤を声掛けで盛り立てるような“横の繋がり”が感じられないと語り、ショートが固定できていないことも含めて、『内野陣が連覇するリズムを作り切れていない』ことを課題に挙げています。打線だけでなく、こうした目に見えにくいチーム内の一体感も、優勝争いを左右する要素になりそうです」(前出・スポーツライター)
巨人との優勝争いは最後までもつれそうな気配だが、掛布氏が挙げた懸念を払拭できるか。連覇を狙う阪神にとって、ここからが本当の勝負となりそうだ。
