堺雅人が主演する日曜劇場『VIVANT』(TBS系)が帰ってきた。7月26日に放送された第2シーズン初回の平均世帯視聴率は、18・8%(関東地区)を記録。テレビ放送全般の視聴率が低下傾向にある近年では、異例の高い数字といえるだろう。
別班は実在するの?疑問に回答
「物語は堺雅人さん演じる気弱な商社マン・乃木憂助が、国内外で民間人に紛れて諜報活動を行う自衛隊直轄の非公認組織『別班』の一員として、生き別れた実の父親がリーダーを務めるテロ組織『テント』に迫っていく物語です。
阿部寛さん、二宮和也さんなど豪華俳優陣も集結しました。初回では、声優の高山みなみさんによる声のサプライズ出演も大きな話題を集めました」(テレビ局関係者)
主人公の乃木らが所属する「別班」は、今やドラマを象徴する存在といっても過言ではない。SNSでは、
《別班は実在するのか》
《日本にもスパイ組織はあるのか》
といった投稿も見受けられる。フィクションでありながら、現実との境界線を考えさせられる設定こそ、『VIVANT』の魅力といっていいだろう。
日本政府がこれまで組織の存在を否定してきた中、
「7月28日、小泉進次郎防衛相は、閣議後の記者会見で諜報や情報収集を専門とする部隊の強化は、防衛省を含む政府全体の課題との認識を示した上で、“陸上自衛隊の『別班』といったような組織は、これまで存在しておらず、また現在も存在していません”と改めて否定しました」(全国紙社会部記者)
本当に「別班」はフィクションにすぎないのか─。国際ジャーナリストの山田敏弘氏に聞くと、
「小泉防衛相がおっしゃるとおり、『別班』は実在しません。自衛隊には自衛隊法、公務員には公務員法が適用されます。もし非公式の秘密組織が存在し、それについて公の場で話せば自衛隊法違反になります」
7月31日、政府の情報収集・分析の司令塔となる国家情報局が発足した。
「国家情報局は、日本国内にいる外国人スパイの摘発や、情報収集を行います。一方で、政府は『別班』のように日本人を海外に派遣して、工作・情報収集を行う『対外情報庁』を令和9年('27年)度末までに新設予定です。
これまで日本には対外情報機関は存在しませんでしたが、領土問題や拉致問題などの観点から情報収集、工作活動は必要だと考えます。もし、すでに『別班』のような組織が存在していて海外で活動しているならば、わざわざ法整備をして『対外情報庁』を新設する必要はありません。
ドラマのヒットにより安全保障や諜報組織への国民の関心が大きく高まったといえるでしょう。大きな意識改革と啓発の意義があったと考えます」(山田氏)
ドラマと現実を交差させる視点も『VIVANT』をより深く楽しむポイントになりそうだ。
