「不適切な対応が明らかになり、組織としての反省と再発防止の取り組みを明らかにするため公表することと致しました」
NHK職員が出演者から性被害
8月5日午後3時の会見でNHKの山名啓雄メディア総局長が冒頭のように語った。同日、NHKの公式サイトでは《職員の人権問題をめぐる不適切な対応について》と題した文書を公開。そこには、昨年問題になったフジテレビと中居正広氏、日本テレビと国分太一氏と似たような事象が起こっていたことが記されていた。
「NHKに勤務するAさんが番組出演者から意に沿わない性被害を受けたとのことです。Aさんはその後に、体調不良に陥り、休職に至っています。被害から1か月後、職場に説明したうえで、《所属部局への復職では被害当夜のことがフラッシュバックするなど精神状況が悪化するため、別の職場で復職できるよう『特段の配慮』を強く求めた》といいます。
しかし、NHK側は現所属での復職が原則としてこれを拒否。Aさんはその後も何度も異動を求めていましたが、異動が叶ったのは性被害から3年が経過していたそうです」(スポーツ紙記者、以下同)
Aさんへ性加害を行った人物については明かされておらず、その番組等、何も判明していない状況だ。素性が明かされない出演者に対し、Aさんは性被害を受けた結果、PTSD(心的外傷後ストレス障害)と診断されたうえ、やるせない日々を送ることになっている。
「本件が発覚したのは、昨年4月にAさんが労働組合に、“(中略)所属部局以外での復職等を希望したが聞き入れられなかった。なぜ実現されなかったのか確認したい”と申し出たことがきっかけです。このことを発端に現場レベルではなく、会見を開いたメディア総局長や井上樹彦会長らの耳にも届いたのでしょう。
NHKが発表した文書は、調査検討委員会が約1年かけて調査したうえで作成したものであり、そこにはNHK側の3つの問題点や委員会からの提言などが記されています」
問題点として、挙げられたのは、以下の3つだ。
・復職場所について「特段の配慮」がなされなかったこと
・組織的な対応が欠落していたこと
・再発防止策等の検討の欠如
さらに、この3つの問題点の原因として、《組織の構造的な機能不全とその認識不足》など7つが挙げられている。
しかし、ある芸能関係者は“最大の問題点”として、次のように話す。
「世間はその出演者が誰か、という点を明らかにしなければ、どんな措置を取ろうと納得しないのではないでしょうか。もちろん個人情報は守られるべきという意見もありますが、そもそも性加害は立派な犯罪です。出演者の名前が明かされた場合、その方はこの世界では生きていけないでしょうが、性加害はそれほどの報いを受けなければいけないことなのでは。
今は、Aさん側からの意見のみが公表されていますが、もしかしたら出演者側からの言い分もあるかもしれませんし、これまでのフジテレビ・日本テレビ問題では、加害者側が明確になっています。ましてやNHKは民放ではなく公共放送ですし、“報道”という観点からも明らかにするべきだと考えています」
各局で相次ぐセクハラ問題。今後NHKがどのような対応を取るのか。全国からの注目が集まっている。
