プロ野球選手にとって“超一流”の証しとなる「名球会」。入会条件は野手が「通算2000安打以上」、投手が「通算200勝以上」または「通算250セーブ以上」となっている。しかし、勝利数とセーブ数の難易度は果たして釣り合っているのか。そんな議論が上原浩治氏の発言をきっかけに再燃している。
上原氏は藤川球児氏とともに2022年に特例枠で名球会入り
8月4日の西武戦で、ロッテの益田直也がプロ野球史上5人目となる通算250セーブの偉業を成し遂げた。この快挙に、9日放送の『サンデーモーニング』(TBS系)に出演した上原浩治氏は「これはあっぱれ!をお願いします」と称賛しつつも、「でも200勝ってすごく難しいと言われているじゃないですか。それに比べて250(セーブ)っていう数字がどうなのかなというのは議論されている。実際に僕も抑えを経験していますけれども、ちょっと300とか350に(基準を)上げてもいいんじゃないかなと思いますね」と、名球会の入会規定に対する持論を口にした。
上原氏自身は日米通算134勝、128セーブ、104ホールドという成績を残し、阪神監督の藤川球児氏とともに2022年に特例枠で名球会入りを果たしている。
過去に現行基準である250セーブを突破して名球会に入ったのは岩瀬仁紀氏、佐々木主浩氏、高津臣吾氏、そして9日に今季限りでの現役引退を正式発表したオリックスの平野佳寿氏の4人のみという狭き門だ。それだけに、ネット上では「自分は特例で後輩には基準厳しくするんかい」「平野が引退、益田が達成のこのタイミング」「おめでとうだけでええやろ」といった上原氏への批判が噴出した。
名球会の入会資格に400ホールドを加えることを提案
しかし、今季は益田だけでなく、巨人のライデル・マルティネスやDeNAの山崎康晃も大台到達の可能性を残しており、一気に達成者が増えそう。そのため、難易度に関しては、「毎年15勝しても13年ちょいかかるのとでは明らかに難易度が違い過ぎる」「勝利とセーブの合算が300超えたらOKにすれば、みんな幸せでいいんじゃないの」「クローザーやセットアッパーは投手としての寿命が長くないから250セーブは妥当」など、様々な意見が飛び交っている。
「長年阪神で活躍した藪恵壹氏は昨年のバラエティ番組で、250セーブという条件について、『これって年間40セーブとれば6年ちょっとで入れるわけじゃないですか』と疑問視。『300セーブとか、30セーブを10年とか。(先発で)20勝を10年ってなかなか勝てないですからね』と規定変更を提言しています。この意見には、共演していた元DeNAの山口俊氏も同調。『正直、抑えになった時に250でいいんだって思いましたね』と、自身は“ハードルが低い”という実感を持っていたようです」(スポーツライター)
さらに指摘されているのが、中継ぎ投手が名球会の対象外となっている点だ。
「上原氏は過去のコラムで、『名球会の入会資格に400ホールドを加えることはできないだろうか』とも綴っています。現在の分業制において、中継ぎ投手の役割はクローザーと同等。にもかかわらず、現行の規定には彼らが積み重ねた実績を評価する指標がありません。また歴史を遡れば、大野豊氏、斉藤明夫氏、斎藤隆氏、小林雅英氏のように、チーム事情によって先発から抑えや中継ぎへと役割を変えて大活躍した投手もいます。『勝利数』『セーブ数』単体では測れない実績をどう評価するのか。ホールドを含め、新たな評価基準を検討する時期に来ているのではないでしょうか」(スポーツ紙デスク)
投手の役割が細分化するなか、名球会入りを巡る議論は今後も続きそうだ。
