坂井真紀

 7月9日からフジテレビ系で放送中のドラマ『ラストノート』で、ある女優の“怪演”ぶりが話題となっている。

「このドラマは、内田有紀さんとtimeleszの寺西拓人さんによる約20歳差のラブストーリーです。寺西さんは民放での連続ドラマは初主演ということで、放送前から注目されていました」(テレビ誌ライター、以下同)

 そんな“大人の純愛ドラマ”で異彩を放っているのが、坂井真紀だ。彼女が演じるのは、内田が演じる主人公の女性、一瀬葵の親友である佐川優子。長年介護した父を亡くし、50歳を目前にようやく、寺西演じる若い恋人ができたと喜んだものの、実はロマンス詐欺で……といった役どころ。

詐欺だとわかっても、彼への思いを諦められず、狂気じみた行動がエスカレートしていく様子は、視聴者の間で『優子劇場』と呼ばれています。優子が登場するシーンのたびに、Xで《#優子劇場》を添えた“実況投稿”があふれかえるほどの話題ぶりです」

清純派から一転の“イタいおばさん”

 坂井といえば、1990年に4代目リハウスガールとしてCMでブレイク。放送中のNHK大河ドラマ『豊臣兄弟!』では主人公の母親役で出演中だ。

 恋愛ドラマで怪演を見せる坂井について、ドラマに詳しいコラムニストの小林久乃さんは次のように分析する。

従来の清純派なイメージから一転して“イタいおばさん役”に挑戦したのは思い切ったな、と。“吹っ切れた役もやります”というスタンスを示しているといえるのではないでしょうか。インパクトのある演技ができるのは、女優として大きな強みですから、今作を機に演技や役の幅をさらに広げていくでしょう」

坂井真紀の熱演シーン(番組公式インスタより)

 これまでにない役に挑戦した背景には、坂井の持つ“素の魅力”も関係しているという。

坂井さんは無理な若作りをしない、自然体な美しさが魅力ですよね。子育てや離婚などの人生経験を経て、女優としても転換期を迎えているのだと思います」(小林さん、以下同)

 さらに、「優子劇場」について、同年代の女性にとって人ごとではない“要素”もあると指摘する。

必要だと思われることがうれしい

「親の介護や家事育児を頑張ってきた中高年の女性が、マッチングアプリでロマンス詐欺に遭ってしまうのは現代社会で実際に起きていることです。『優子劇場』って現実にもあることなんですよね」

 今年1月に発売された雑誌『クロワッサン』で、坂井は役への向き合い方について語っていた。

《昔と変わって『こういう役をやりたい』という気持ちより、作品に私というピースが必要なら、どんな役でもやろう。必要だと思われることがうれしくて、最大限ここでがんばろうと思うようになりました》

 8月20日に第7話が放送予定で、ドラマは佳境に。W主演による恋の行方はもちろん、坂井が突き進む新境地にも注目だ。