止まらない値上げラッシュに家計は悲鳴。でも、収入を増やすのは難しくても、支出を減らすことは今日から始められる。ポイ活で年間約50万円分も得している井上ポイントさんが、無理なく続く節約のコツを教えてくれた。
心の余裕を生むお金の考え方
「節約って、僕は我慢ではないと思っていて。例えば食べたいものを我慢したり、節約のために、どこかに遊びに行くのを諦めることはなるべくしません。やりたいことをやって、食べたいものを食べているから、僕は毎日幸せです」
そう話すのは、ポイ活芸人の井上ポイントさん。芸歴18年のお笑い芸人であり、ポイ活で年間約50万円を稼ぎ出す節約の達人だ。
「ストレスなく楽しく生活できるのがいちばん。そのためには、やっぱりお金は必要だと思う。お金にちょっとでも余裕があれば、心にも余裕ができますよね。ただ、年収を上げるのは大変。だからこそ、いかにお得にやりくりするか、生活の土台づくりが大切だと思います」
無駄な出費を抑えるための土台づくりとして、日々できる工夫はたくさんあると指摘する。まず取りかかりたいのが、電気・ガス代など、固定費の見直しだ。
「僕は電気・ガス代の比較サイト“エネチェンジ”を使って、電気・ガス代を定期的に見直しています。うまく乗り換えれば、月々の電気代が安くなり、一定期間使えばキャッシュバックもついてきたりしますから。
実際、電気会社はこれまで3回かえていて、1回目は1万5千円、2回目が2万4千円、3回目は2万4千円のキャッシュバックを受け取りました。ガスもつい最近“エネチェンジ”で見直して切り替えました。Amazonギフトカードを含めて約1万円お得になるんです。加えて11か月使用したら5千円のAmazonギフトカードをもらえます」
固定費の中でも放置しがちなのが、スマホ代にインターネット代、保険料。これらも見直しにより大きな節約になる。
「スマホ代が1万円を超えているという話をよく聞くけれど、見直したほうがいいですね。楽天モバイルなら毎月20GBまで使えて2千円くらい。スマホをかえるだけで、何もしなくて毎月約8千円節約できるわけです。
そしてネット回線。僕は去年“モッピー”というポイントサイト経由でかえて、8万円もらいました。それもポイントじゃなくてキャッシュバックです。そうなるとかなり大きいですよね。
その他にも、保険はしっかり見直したい。若いときには必要だったけれど、もう使わなくなっているものもある。例えば、女性だったら妊娠・出産関連の手当があって、そのまま入っている人も結構いるかもしれません」
福利厚生もポイ活も「知らないと損」をなくす
節約のためには出費を抑える必要もある。中でも見逃せないのが福利厚生だ。井上さん自身、社会保険に入っていたころは家族のレジャーに活用してきたと話す。
「去年家族で北海道に行ったときは、僕と妻、小学生と幼稚園児の子ども2人でトータル21万円のところ、福利厚生を利用して4万円引きで、計17万円でした。草津に行ったときも保養所を利用して、1泊2食付き6千600円と格安で泊まっています。
あと、東京ディズニーランドのチケットは大人3千円、子どもが2千円まで補助が出たり。勤務先に福利厚生制度があるなら、活用しないともったいないです」
さらに、余計な出費を抑えるために、日々の生活の中で井上さんがなるべく避けている場所がある。
「コンビニエンスストア。やっぱりちょっと高いじゃないですか。便利だから利用することもあるけれど、むやみやたらと使わないようにしています」
もちろんポイ活も欠かせない。キャッシュレスアプリを150個以上、クレジットカードは44枚持ち、ポイント付与とキャンペーンで適宜使い分けているという。
「洗剤、シャンプー、歯磨き粉、トイレットペーパーなど、日用品はすべてポイントで賄っています。スーパーで貯まるポイントもあって、例えば“オーケー”ストアは三菱UFJカードを使うと7%ポイントが付与されます。“オーケー”ストアってもともと安いのに、これはとてもお得。
あと“Olive”カードもおすすめです。“Olive”カードでメトロに乗ると8%還元されて、マクドナルド、サイゼリヤ、ドトール、吉野家、すき家も8%還元の対象になります」
節約ばかりではない。ストレスをためず、日々を豊かにするためにも、使うところはきちんと使う。これも井上さん流だ。
「ハワイ好きで、これまで7回行きました。結婚式をハワイで挙げたんですけど、そこでハワイの魅力に取りつかれて。ポイ活や節約で浮いたお金を使います」
節約は「収入を増やす」ことと同じ効果
節約は趣味であり日々の楽しみ、と語る井上さん。その原点は、高校時代に遡る。父から毎月3万円を渡され、弟を含む家族3人の家計を預かった。
「スーパーのチラシを見て、どこが安いかチェックしては買い物をしてました。毎月いかに3万円以内に収めるか、ゲームみたいな感覚で楽しかったです」
高校卒業後、早稲田大学に進学し、高校理科教員免許を取得するも、お笑いの道へ進む。同級生の中には、弁護士や医師、大企業の社員などいわゆる高給取りも多い。一方、井上さんは芸歴18年で、「売れてない芸人」と自虐する。40代の今、収入の差は大きい。
「彼らに比べれば僕の給料は少ないと思う。でも仮に月収30万円だとして、節約で月に1万円浮いたら、31万円の月収と同じことになる。そうやって積み重ねていけばいい。ガス会社を変更して1万円分得したときも、作業時間は15分だったから、時給4万円ということになる。そうやって考えると楽しいんです」
節約は細かなことの積み重ねだが、面倒くさがってしまう気持ちがいちばんの敵だという。
「ポイントにしても、やり方によっては月に1万円、2万円くらい稼ぐのはさほど難しくないと思っていて。たった数ポイントだから面倒だと思ってやめるのではなく、その先には数万ポイントが待っていると前向きに考えてほしいですね」
井上さんが日頃実践している節約習慣
電気会社の乗り換え
最大2万4000円キャッシュバック。比較サイトで定期的に見直し。乗り換えるだけで現金還元も。
ガス会社の乗り換え
月々の料金が下がり、さらにAmazonギフトカードも獲得。初年度約1万円相当。
ネット回線の変更
8万円キャッシュバック。ポイントサイト経由で申し込み。現金で受け取れた。
福利厚生の活用
北海道旅行が4万円引き。勤務先の制度を利用するだけで旅行代を大幅節約。
スマホ料金の見直し
月約8000円節約。通信会社をかえるだけで固定費を削減。
還元カードを活用
スーパーや飲食店、交通機関などで高還元サービスを利用。7〜8%還元。
コンビニ利用を減らす
「何となく買い」を防ぐだけでも節約に。日用品はポイントで賄う。
※紹介しているサービスや制度の内容、適用条件は変更される場合があります。利用前に最新情報をご確認ください。
取材・文/小野寺悦子
2008年、浅井企画所属。コンビを経て現在はピン芸人で活動中。ポイ活を得意とし、毎年40万〜50万円分のポイントをゲット。クレジットカードは44枚、QRコード決済は20種類以上を利用し、店舗やサービスによって使い分けている。ポイ活、お得情報に詳しく毎日ブログで発信中。
