千葉・市川市動植物園で暮らすニホンザルの子ザル「パンチ」くんが、立て続けにケガをしたという。右耳、右足裏を負傷し同園は「パンチのことを第一に考え、素早く細やかに対応いたします」と伝えているが、相次ぐケガにSNSでは《毎日のように襲われている》《攻撃がエスカレートしてるし、普通に群れ入れ失敗している様に思えるのだが》と、ファンから悲痛な声が上がっている。
パンチくんが連日の怪我
16日、同園は攻撃していた複数の個体を群れから隔離する対応を取った。他のサルから「攻撃されている」という指摘によるファンの心配に応えた形だ。
パンチくんは2025年7月26日生まれのニホンザルのオス。母ザルの初産と夏の猛暑が重なったことで育児放棄され、市川市動植物園の飼育員たちの手で人工保育によって大切に育てられた。通称「オランママ」と言われる、大きなオランウータンのぬいぐるみを母親代わりに連れて歩く姿や、飼育員に甘える様子がSNSで人気となり来園者数が急増している。
今年の1月、親離れの練習のためサル山へデビューしたパンチくんだが、今回、ファンの不安が一気に高まったのは8月の相次ぐ負傷だった。
8月13日、園は公式Xで「パンチの右耳の怪我について」と題し、獣医師による診察結果を報告。一部のユーザーが動画付きで投稿した内容によると、3頭の親ザルがパンチくんに襲いかかり負傷したとみられる様子が写っていたことで心配の声が集まっていた。園は「診察を行い、消毒と治療を行いました」「右耳の傷は重症ではなく、パンチも元気に動き回っていました」と説明。
ところがその2日後の15日には、またもや右足裏の咬傷が見つかり治療を報告した同園だが、返信欄にはまたもや襲撃の様子が報告された。翌日の16日、心配の声が相次いだこともあり、同園は複数の個体を群れから離す対応をしたと報告。
市川市動植物園の配慮
「人気者のパンチくんが攻撃され、何かと批判が集まってしまうようです。多くのユーザーの批判や意見を全て受け入れている同園の対応と、細やかな報告は目を見張るものがあります。同園は習性上喧嘩の発生は避けられないと訴え、パンチくんの気持ちと向き合い、群れの一員として生きていけるよう最大限の配慮をしていることが伺えます」(全国紙社会部記者)
ファンの中にはパンチくんへ攻撃していた個体への怒りをコメントしているユーザーもいるが、隔離された個体への配慮も忘れない。
園は「今回群れから離れた複数の個体は決して『悪いサル』などではありません。彼らのケアも入念に行います」と報告。そのうえで「本日行った隔離その他の対応により、サル山全体の様子がどう変化するか観察し、次の対応が必要なのか考えたい」と、今後も慎重に状況を見守る姿勢を示している。
一連の指摘を受けた園は返信欄を閉鎖しないことも表明。こうした状況もあり《あんなに一生懸命頑張ってくださっているのに、それでも疑問や批判の声を受けなければならないことが、とても心苦しいです》《返信欄を閉鎖しない。この事にどれだけ真摯に外部に向き合ってくれているか》《あまりにも過熱しすぎてこんな事まで私達に話さなくてはいけない状況に心が痛いです》と同情する声が相次いでいる。
ファンによる指摘はパンチくんへの深い愛情の表れかもしれない。ただ、それ以上に育ての親でもある園は既にパンチくん他、他のサルたちの幸せのために既に尽力していることにもっと目を向けるべきかもしれない─。
