専門店が続々とオープンし、人気が定着した「麻辣湯」。野菜をたっぷりおいしく食べられる一杯は、自宅でも簡単に楽しめます。今回は、女性にうれしい麻辣湯レシピをご紹介します。
具材たっぷり!思わずクセになる
「中国では屋台料理として親しまれ、具材を自由に選べるのが麻辣湯の魅力です。体調や気分に合わせて、自分好みの一杯を見つけてみてください」
そう話すのは「七宝麻辣湯」を全国に多数展開する麻辣湯ブームの立役者、石神秀幸さん。専門店の味を家庭でも楽しめるようアレンジしたレシピは、どれも味わい深くあとをひくおいしさです。
麻辣湯とは?
中国・四川省発祥の、花椒や唐辛子を使った辛みと痺れが特徴の薬膳スープ料理。専門店では、スパイスを煮込んだスープに、自分で選んだ春雨や野菜などの好みの具材を合わせて調理してもらうシステムが主流。ヘルシーさと好みの食材を選べる自由度の高さが人気の理由です。
自宅で簡単「薬膳スープ」の作り方
七宝麻辣湯の薬膳スープは豚骨、鶏がら、牛骨の3種の骨でだしをとり、30種類以上のスパイスを組み合わせて作られていますが、家庭でシンプルに作れる方法をご紹介。
複雑な香りと辛さの決め手『醤』
スープにコクと辛さを与える調味料のこと。
・材料と作り方(作りやすい分量)
(1)耐熱容器に豆板醤・五香粉各大さじ2を入れる。
(2)フライパンにごま油大さじ4を入れて中火にかけ、薄く煙が見えるまで熱し、(1)にかける。泡立ちが落ち着いたら、混ぜ合わせる。完全に冷めたら保存容器に移し、冷蔵室で保存(保存期間約2か月)。
具材を煮込むベース『簡単白スープ』
市販のスープの素で手軽に作れます。1人分を作るときにも便利。
材料と作り方(1人分)
鍋に水500ミリリットルを入れて沸かし、沸騰したら韓国風牛肉だしの素・鶏がらスープの素(粉末)・白だし各小さじ1、塩小さじ1/4を加えて混ぜる。
麻辣湯ブームはいつから始まった?
2026年上半期トレンド料理ワード大賞(フーディストサービス)で大賞に選ばれた「麻辣湯」。実は日本にも麻辣湯文化が根付きつつあります。
・2000年ごろ
【中国から東南アジアの華僑に伝わる】
麻辣湯は約100年以上前、中国・四川省で船をひく労働者の食事がルーツ。中国では屋台料理として親しまれるように。その後、シンガポールなど東南アジアの華僑に伝わり、人気が広がった。
・2007年~
【日本に上陸し、ジワジワ浸透】
シンガポールでいち早く麻辣湯を知った石神さんが研究を重ね、渋谷に薬膳に基づいた専門店、七宝麻辣湯をオープン。最初はコアなファンを中心に食され、その後、中国の大手チェーンも上陸したことから麻辣湯が身近な存在に。
・2019年~
【韓国でSNSからブーム化】
KPOPアイドルや韓国のインスタグラマーなどがSNSで麻辣湯を紹介したことから、韓国国内で人気に。若者文化を象徴するグルメとして街中に広がったそう。
・2024年~
【日本でブームが拡大トレンドグルメに】
韓国での人気が日本に伝わり、日本でも爆発的なブームに。日経MJヒット商品番付にもランクイン。2024~2025年にはSNSで自分流にカスタマイズを楽しむ投稿が一気に増えて社会現象に。
「専門家の味をお家で」麻辣湯レシピ
●シミ予防麻辣湯
パプリカとなすが「血」の巡りを促して、肌に栄養を行きわたらせ、老廃物の蓄積を防ぎ、シミやくすみの改善をサポート。牛肉で「気」と「血」を補い、肌の新陳代謝を高めます。
材料(1人分)
・パプリカ(赤・黄)…各1/6個
・なす…1/2本
・牛バラ切り落とし肉…50g
・乾燥春雨…30g
・白スープ(前出)…500ミリリットル
・醤(前出)…小さじ2
作り方
(1)パプリカは細切り、なすは縦薄切りにし、牛肉は食べやすい大きさに切る。
(2)フライパンに白スープ、春雨、(1)を入れて火にかけ、煮立ったらふたをして5分煮る。
(3)醤を加えて混ぜ、器に盛る。
●疲労回復麻辣湯
かぼちゃ、小ねぎ、えび、納豆の組み合わせが、胃腸の働きをやさしく支え、内側から気力と体力を補います。疲れやすさやだるさをやわらげ、自然な回復へと導きます。
材料(1人分)
・かぼちゃ(4センチメートル角)…2切れ
・小ねぎ(小口切り)…適量
・冷凍えび団子(市販品)…3個
・納豆1パック
・乾燥春雨…30g
・白スープ(前出)…500ミリリットル
・醤(前出)…小さじ2
作り方
(1)かぼちゃはラップに包み、電子レンジ(600W)で2分加熱する。
(2)フライパンに白スープ、春雨、かぼちゃ、えび団子を入れて火にかけ、煮立ったらふたをして5分煮る。
(3)醤を加えて混ぜる。器に盛り、納豆、小ねぎをのせる。
●代謝アップ麻辣湯
にんにくの芽が身体を温めて「血」の巡りを促し、しいたけが「気」を補ってエネルギー代謝をサポート。また、貝割れ大根で「気」の巡りを整え、海藻麺で余分な水分や老廃物を排出し、いかで「血」と潤いを補い、無理なく燃えやすい身体に。
材料(1人分)
・にんにくの芽…1本
・貝割れ大根…1/3パック
・冷凍ロールいか(5センチメートル長さの棒状)…2切れ
・しいたけ…2枚
・海藻麺…1/2袋(135g)
・白スープ(前出)…500ミリリットル
・醤(前出)…小さじ2
作り方
(1)にんにくの芽は食べやすい長さに切り、貝割れ大根は根元を切り落とす。
(2)フライパンに白スープ、いか、にんにくの芽、しいたけを入れて火にかける。煮立ったらふたをし、2分煮て海藻麺を加え、さっと煮る。
(3)醤を加えて混ぜ、器に盛る。貝割れ大根をのせる。
料理/大友育美(国際中医薬膳師)
写真/『おうちで麻辣湯レシピ』(Gakken)より抜粋
(株)カシュ・カシュ代表取締役。「七宝麻辣湯」創業者。日本ソムリエ協会(JSA)認定ソムリエ・エクセレンス、ワインエキスパート、SAKE DIPLOMACPA。認定チーズプロフェッショナルなどの資格を持つ。
