8月24日、福岡県議会の“ドン”蔵内勇夫議長がついに議員辞職を表明。しかし、世間からの批判の声は収まらない。
辞職勧告決議案の採決が中止に
福岡県といえば、正副議長のポストを巡る金銭授受疑惑が7月初旬に浮上。蔵内氏は金銭の支払先のひとつとして名指しされていた。厳しい目が集まる中、今度は7月28日の熊本地震発生直後に自民党福岡県議団の松尾統章会長が「政治資金パーティー」を開いたとして炎上。
さらには、獣医師会の行事でネパールから帰国した蔵内氏が、柄シャツ姿で笑いながら「天国だった」と発言するなど、炎上の火種が尽きないでいた。
「17日の福岡県議会臨時会では、一連の問題を受けて吉松源昭県議が蔵内氏の議長職の『辞職勧告決議案』を提出。しかし、土壇場で蔵内氏の元秘書である林泰輔県議が採決の中止を求めて緊急動議し、採決は中止に。SNSでは、林県議の実家である原鶴温泉『泰泉閣』への不買運動まで起こる事態となりました」(政治ジャーナリスト)
さらに、福岡県議長の辞職勧告決議案中止の動議に賛成した議員の一覧が拡散するなど、福岡県議会への批判が噴出する中、ついに蔵内氏が議員辞職を表明した。
蔵内氏は議会事務局を通じて、「25日に東京で開催される全国都道府県県議会議長会会長としての職責を全うした上で、福岡県議会議員の職を辞することとしました」とコメントを発表。これまで蔵内氏は、9月の定例議会を目処に議長職を辞職すると表明し議員辞職は否定していたが、最終的に辞職することとなった。
真相の究明を求める声
蔵内氏の辞職表明には、ネット上では「もちろん高額な海外視察の費用は返還しろよな。県税は県民のお金なので」「議員やめたからでは済まないだろ。徹底的に追求して、罰して欲しい。絶対逃すな!」「辞職したからといって、色んな疑惑を無しには出来ねぇわ!県民を舐めるなよ」「逃げただけで何も解決していない。辞め逃げは許さない」など、厳しい意見が噴出。真相の究明を求める声が数多く上がっている。
そんな中、福岡市の高島宗一郎市長が11月の市長選には出馬しない意向を24日、記者団に表明。
「高島市長は23日にフェイスブックへ【大切なご報告があります】と投稿。《同じ人間が長く続けることには、慎重でなければならないと思っています》《「福岡のために続けたい」と思い続けることと、その座に固執することとは、実は紙一重です》とし、《その境目が、だんだんと自分でも分からなくなり、気づけば長く、居続けてしまう。私は、それを最も恐れました》と自身の思いを綴っています。
この決断には、“福岡市の繁栄は福岡市長だけの功績ではないけど非常に良い決断だと思います”“退く意思を早めに出すことで、手を挙げやすい環境をつくるという最後も立派だな”“長く勤めて欲しいと願う人に限ってキチンとけじめつけて、辞められてしまう。非常に残念ですが、その考え方支持します”と評価する声が集まっています」(前出・政治ジャーナリスト)
退く意思を固めた市長の一方で、“多選”が常習化している県議会。ドンの辞職で、変化は起こるか――。
