夫婦ピラミッドのイメージ図(二見ヶ浦公園聖地公式サイトより)

 少子高齢化や核家族化が進んだことで、墓じまいを選択する人が増えている。厚生労働省「令和5年度 衛生行政報告例」によると、2024年度の改葬件数は17万6105件と過去最多を更新

 この10年で件数は約2倍にまで急増しており、お墓の引越し・整理が一般化しつつある。そんな中、福岡県糸島の景勝地・夫婦岩近くにある霊園「二見ヶ浦公園聖地」の試みが話題を集めている。

建設費用は「最終的にいくらになるかわからない」

「夫婦(めおと)ピラミッド」と名付けられた巨大な合同納骨墓は、本家・ピラミッドさながらのインパクト。地元メディア「FBS福岡放送」のニュースで取り上げられると、大きな反響を呼んだ。

 そこで担当者に、インパクト大なお墓を建てた理由などを聞いた。

「FBSで取り上げられた後の反響が凄く、たくさんのお問い合わせ、ご見学をいただいています」

 年内に完成予定で現在は先行で500柱分を予約受付している段階だが、正式な完成ではないという。

時代の変化に対応しつつお墓の本当の形を考えながら本当の完成を目指します。建設費用は億単位ですが、最終的にいくらになるかはわかりません

 問い合わせする年齢層は、50〜60代が多いという。

両親のお墓と自分たちが入るお墓を求めて、見学される方が最近は多いですね。ご子息はいらっしゃっても生活の場所が違う方が多く、自分たちの面倒は見てくれないと思っておられる方が多いように感じます。

 また、ご子息に迷惑をかけたくない。お墓の心配をさせたくない。と子供を思う気持ちも伝わってきます。しかしながら、お墓を残さないことが本当に子供を思うことにつながるのでしょうか? 我々スタッフは、そこを突き詰めてお話をさせていただいております。そして、必ずご子息、お嬢さまにお墓のお話をしていただくようにしていただいています。結果的にはご両親の面倒を見るという選択をされる方が多いですね」

 二見ヶ浦公園聖地では、永代供養は以前から行っているという。

お墓について話すきっかけになれば

初代の永大供養墓は、景勝地・夫婦墓にちなんで建立された『夫婦岩』で、当園の人気墓になっています。現在は3代目で、初代の夫婦墓は12年前に建立されました

二見ヶ浦公園聖地(公式サイトより)

 当時、東京の寺で骨壺のまま合葬する新しい共同合葬墓が話題になったことを受け始めたところ、九州では珍しい取り組みだったことで大きな反響があったと振り返る。

夫婦墓の建立は少々チャレンジでしたが、すぐに反響がありびっくりしたのを覚えています。ただ現在でもそうですが、お墓の大切さや良さを見学に来られたお客さまにお伝えすると、約8割の方は永代供養のお墓から一般のお墓にされますね。なので、お墓じまいを選択をされる方は年間2件~3件ほどです
 
 夫婦ピラミッドに興味が沸いた方にこうメッセージを寄せた。

このピラミッドのお墓をきっかけに、お墓についてご家族でお話しできることを願っております。忙しさなどから、なかなかお墓について話すきっかけを作れなかったり、後回しにされる方も多いと思います。しかし、お墓の形は時代の反映と思っております。ぜひ一度、実際に見ていただき、お墓についてたくさんの方と語り合いたいと思います

 お盆は過ぎてしまったが、高齢の親がいる人などは墓じまいも含め、お墓の今後について話し合ってみてはいかがだろうか。