高市早苗首相

「日本の首相:寂しすぎてゴキブリと友達になった」

 英大手紙『The Telegraph』が8月24日ごろに配信した記事の見出しが、日本国内外で波紋を広げている。見出しを直訳して読むと、高市早苗首相(65)が孤独のあまり虫と交流を深めた、といった奇妙な印象を受ける。だが、その元となった高市首相本人の投稿を確認すると、報道の見出しとの間には乖離がある─。

高市首相の投稿に英紙が反応

英紙『The Telegraph』の報道(公式Xより)

 今月22日、高市首相は自身のXで「公邸について書きましたので、よく頂くご質問についても、お答えします」として、公邸にまつわる“怪談”に言及した。

「公邸にはオバケが出るそうですが、もう会いましたか?」との問いに「私は、オバケに会ったことは無いのですが、先日までは、ゴキブリに会って叫び声を上げていました」と答えた。

 ここで高市氏が付け加えたのが、手塚治虫の漫画『火の鳥』への言及だ。

 幼い頃から同作を読んできた首相は、輪廻転生の思想に影響を受け、ゴキブリを含む虫を殺すことができないと説明。秘書が対応し、ゴキブリが現れなくなったことについて「ほっとしましたが、少し淋しいような、悲しいような…」とつづった。

「高市首相のニュアンスは『命を大切にする価値観から害虫すら殺せず、いなくなって少し寂しく感じた』という情緒的なエピソードだったのに対し、英紙の見出しは“ゴキブリと友達になった”という見出しで報じました。高市首相はもちろん友達になったとは言っていないので、読者の目を引くために付けた意訳・脚色として盛った形にしたのではないでしょうか」(社会部記者)

高市氏を「ワーカホリックの首相」と紹介

 記事では、高市氏を「ワーカホリックの首相」と紹介し就任からわずか10か月で習近平氏やプーチン氏と対峙し、トランプ氏やメローニ氏と親交を結び、3時間睡眠を公言してきた首相が、SNSへの投稿で「トップの座は孤独になりうると認めた」という文脈で伝えている。

 同紙の公式Xも、「日本の首相が、長時間労働の間の意外な“相棒”を明かしました。それはゴキブリです」と投稿し国内では《絶対、揶揄われてますね》《同じアカウントで公私の区別も無く、ただ情報を一方的にたれ流している》《日本人に恥をかかせるな!》と反応が相次いでいる。

 一方、英語圏ユーザーからは《彼女が「安倍晋三がゴキブリに転生した」と言っていると解釈することにします》《テレグラフはジョークを理解できないのですか?》《彼女には害虫と友達になれる特別な能力があります》など揶揄とも取れるコメントがあがった。

「高市氏は“3時間睡眠”や働きぶりなどを積極的にSNSで発信してきましたが、親近感が湧くという声がある一方で『アピールが過剰』という批判も根強いです。一部メディアは、今回のゴキブリ退治の投稿も“発信過多”による謎投稿として国内でも批判されています」(前出・社会部記者)

 高市首相の命を大切にする価値観をにじませた日常のエピソードが、国境を越えたのち厳しい見方に変わってしまうのも日々のSNS発信の影響なのかもしれない─。