「こんなチームじゃなければここまで修復不可能なほどに深く深く傷つくことはなかっただろうと思います。ここに居たら、この場所に身を置き続けたら、心が死ぬと思いました」
8月24日、自身のインスタグラムに衝撃的な言葉を綴ったのは、ミラノ・コルティナ五輪のフリースタイルスキー・スロープスタイル女子代表で6月に現役引退した近藤心音。彼女が告発したのは、選手や関係者から受けたという“いじめ”や嫌がらせだった。
「約10日間で4kg痩せました」
近藤は2022年の北京、2026年のミラノと2大会連続で出場予定だったが、共に現地入り後の練習で負傷。無念の“連続棄権”を経験している。
「心音さんの投稿によると、世界選手権出場の際や五輪を棄権したときに受けた誹謗中傷の一部が、友人だと思っていた選手やコーチ、トレーナーからのものであったそう。また、五輪期間中にトレーナーからパワハラを受けていたことも告発。6月に引退を決断した理由は、負傷だけではなかったとしています」(スポーツ紙記者)
投稿には、「助けて欲しくてSOSを出し続けていました」「オリンピック前の海外遠征中(約10日間)で4kg痩せました。意識的な減量ではなく、精神的なストレスから眠れず・吐き気が止まらず、ほぼフルーツしか食べられない状態でした」「それでも私の訴えは聞いてもらえず、いじめた側の選手、パワハラをした側のトレーナーを守る決断をとられました」という壮絶な記述も。
近藤の告発は瞬く間に拡散され、その詳細な真偽も含めスキー界の体制が問われる事態となっている。
連盟は「問い合わせはなかった」
そして、その被害は彼女1人にとどまらないという。
「心音さんの妹・叶音さんは、同じくフリースタイルスキーの選手として活動しています。そして今回、告発文のストーリーに添えられた文章には、“何より許せないのは、私の妹にも同じ事をしようとしていること。もう弁護士の準備もしています”という内容があり、叶音さんにも嫌がらせが行われていることが示唆されています」(前出・スポーツ紙記者)
妹を守るべく動いた心音。しかし、世間からは今回の告発について心配の声が寄せられている。
「SNSを用いて告発をするのは、本人にとっては最も手っ取り早い方法かもしれません。しかし、今回は内容が内容だけに、“もう少し慎重になるべきだったのでは”という意見も上がっています。法的手段も辞さない様子ですが、心音さんが綴った陰湿ないじめ被害が事実だとしたら、今回の告発が火に油を注ぐ形となって、今度はその矛先が叶音さんに向いてしまう可能性もあるでしょう。とはいえ、競技の連盟そのものに不信感を抱いている以上、彼女にとってはこれが“最後の手段”だったのかもしれませんね」(スポーツ誌ライター)
全日本スキー・スノーボード連盟は2017年5月、内部・外部共にハラスメントやコンプライアンス違反に関する通報相談窓口を設置。今回の告発については、窓口に問い合わせはなかったとして、「窓口などを利用して問題が出てきた場合には、対応していく」との見解を示している。
告発の投稿において、「変わって欲しいです、切実に」と日本スキー界全体への思いを綴った心音。彼女の叫びは、果たして届くのか――。
