Netflixの恋愛リアリティー番組『ラヴ上等』シーズン2と法務省の更生保護タイアップが物議を醸したばかりだが、今度は厚生労働省でも“タイアップ中止”の事態が発生した。
映画タイアップが「患者への配慮に欠けている」
問題となったのは、難病を抱える女性の人生を描いた川口春奈主演の映画『ママがもうこの世界にいなくても 私の命の日記』の啓発ポスターだ。
映画配給会社側からの提案を受けて制作されたポスターだったが、公表されるやいなやSNS上では「患者への配慮に欠けているのではないか」と批判が殺到することに。
「問題視されたのは映画の作品自体というよりも、患者に寄り添うべき行政機関である厚労省がタイアップしたことの是非です。実際に闘病している患者さんやご家族がどう受け止めるのか、配慮や想像力が足りなかったとして厳しい声が上がっています」(スポーツ紙記者)
週刊女性PRIMEは、決定の経緯と中止の理由について厚労省に話を聞いた。
「中止の決定につきましては、寄せられたさまざまなご意見や、ポスターを見た患者様がマイナスな感情を抱く懸念があることを踏まえ、映画配給業者と協議を行った結果、取りやめる決断に至りました」
回収費用は「検討中」
企画段階でこうした批判を防ぐことはできなかったのか。事前に懸念や反対意見は出なかったのかを質すと、こう回答した。
「タイアップを進めるにあたり、患者様個々人の受け取り方に沿った丁寧な対応や配慮を行うことができませんでした。事前に懸念をクリアにできないまま進めてしまったこと、配慮が行き渡らなかったことについて、当局として深くお詫び申し上げます」
具体的にどのような意見が寄せられたのか尋ねると、「ポスターをご覧になった際に“患者等に不快感や嫌悪感を抱かせるのではないか”という懸念が寄せられたほか、SNSを中心として多様なご意見をいただいております」と説明。
気になるのは、このタイアップに税金が投入されているのか、そしてポスターの回収費用は誰が持つのかという点だ。
「本キャンペーンに関して、当局としての直接的な費用支出はありません。ポスターの制作費は映画配信会社側の負担となっております。回収にかかる追加費用につきましては現在検討中であり、映画側と協議を行っている段階です」
わずか数日の間に、政府機関とエンタメ作品のコラボが相次いで白紙撤回される異常事態。お役所主導の“安易なタイアップ”のあり方が、今改めて厳しく問われている。
