「誰が買うんだ、これ」そんな声もあったリファの8万8000円の高級ヘアブラシが、まさかの売り切れに。一方で、日傘や枕、グラス、ベビー用品まで展開。「美容ブランド」のイメージを超えて広がる、その狙いとは――。
8万8000円のヘアブラシ
「誰が買うんだ、これ」
SNSでそんな声が上がったのは、ReFa(リファ)が7月22日に発売した「ReFa HEART CRYSTAL」。価格はなんと8万8000円(税込)の高級ヘアブラシ。旗艦店である『ReFa GINZA』限定の商品だ。
クリスタルを職人がカットしたボディに、24金コーティングを施したピンを採用。リファは「大切な人に特別な体験を贈る」アイテムとして打ち出している。
ところが、先日ReFa GINZAを訪れた20歳男性によると、店頭では思わぬ光景が広がっていたという。
「フロアの奥に宝石のように置かれていました。3色が並んでいて、その値段に驚いていたのですが、その横の1色、銀色が『Sold out』になっていたんです。この値段のヘアブラシを買う人がいるんだと、少しびっくりしましたね」(来店した20歳男性、以下同)
8万8000円という価格にもかかわらず、店頭で売り切れの商品がある。そんな驚きから店内を見ていると、もうひとつ気になることがあったという。
「リファの商品ラインナップを見ると、ドライヤーやヘアアイロン、ヘアブラシといったヘアケア商品だけでなく、歯磨きから日傘、フレグランス、ルームウェア、枕まで、さまざまな商品を展開していたんです。ヘアケアの印象が強かったので、どこを目指しているんだろうと少し疑問に思いましたね」
たしかにリファといえば、美容家電やヘアケア用品のイメージが強い。ところが現在は、ウェアやリネン、日傘、フレグランス、グラス、タンブラーなど、幅広い商品を展開している。公式サイトを見ても、ヘアケア以外のカテゴリーが目立つ。
しかも、よく見るとそのラインナップはかなり個性的だ。
「たとえば日傘は、髪や肌を強い日差しから守る『BEAUTY日傘』という位置づけ。紫外線だけでなく近赤外線にも対応しています。美容ブランドの日傘なら、まだ理解できます。ただ、枕まで出てくると話は変わってきます。
9月24日発売予定で、カバーの片面にシルク100%の生地を採用。シルク面には椿オイルを含浸しています。髪や肌への配慮をうたっていますが、いったいどこまでが“美容”なのか、少し分かりにくくなりますね」(美容ライター、以下同)
江戸切子の技術を取り入れたクリスタルガラスなども展開。ウォーターグラスのペアセットは5万5000円(税込)だ。
「日傘や枕など、それぞれに美容との接点はあります。その反面、グラスやタンブラーなどにまで商品展開しているため、消費者からすれば、“結局リファは何のブランドなの?””どこに向かってるの?”と感じる人がいても不思議じゃない」
広報に聞いた商品展開の背景
実際、リファはヘアケア以外の領域への展開を強めている。2025年にはリカバリーウェアをスタート。「スリープ」「インナー」「ルーム」「アクセサリー」といったカテゴリーを展開し、睡眠や日常のコンディショニングにも領域を広げた。
そして2026年8月18日には、ベビー向けの「ReFa BABY」もスタート。ベビーブラシやウェアなどを展開している。
ドライヤーやヘアブラシから始まったリファが、日傘、フレグランス、ウェア、枕、グラス、さらにはベビー用品まで。こうして並べてみると、「美容ブランド」という言葉だけでは、もはや説明しきれなくなっている。
そこで運営元である株式会社MTGの広報担当者に、幅広いカテゴリーへ展開するようになった背景や狙いについて質問したが、
「誠に恐縮ではございますが、今回はご期待に沿うことが難しく、回答を差し控えさせていただきたく存じます」
とのことだった。さらに、8万8000円のヘアブラシについて、価格設定の理由や想定している購入層、発売後の反響についても質問したが、こちらについても回答は得られなかった。
美容ブランドなのか、ライフスタイルブランドなのか。それとも、そもそもそんなカテゴリーに収まることを目指していないのか…。今のリファがどこへ向かおうとしているのか、その全貌はいまだ見えてこない。
