話題のドラマ『VIVANT』(TBS系)にドラム役で出演し、一躍注目を集めているのが元力士の富栄ドラム。謎多きキャラクターをユーモラスに演じ、大物役者ぞろいのドラマでも存在感を放っている。今も昔も引退後、タレントに転身する力士は少なくないが、成功する例もあれば、そうでないケースも……。
そこで、40代~60代男女500人にアンケート。「好き」な元力士タレントといえば?
親しみやすさが愛され力に、5位は花田虎上
まずは、好きな元力士タレントのランキングを発表。
5位は花田虎上(元・若乃花)(55)。
「元横綱なのに愛嬌がある」(50歳・岩手県・男性)、「タレントとしても活躍していて、知名度がある」(44歳・大阪府・女性)との声が集まり、ランクイン。
言わずと知れた若貴兄弟の“お兄ちゃん”。現役時代は空前の若貴ブームを巻き起こした。第66代横綱。
「近寄り難いところがある弟に対して、親しみのあるキャラクター。そこがタレントとして愛されている部分。現役時代は貴乃花の影になり、損な役割を引き受けた。大変だったよね、という同情もあるのでは」と話すのは、相撲ライターの西尾克洋さん。
芸能評論家の宝泉薫さんも、「弟との対比によるものが大きい」と指摘する。
「若貴ブームのときのイメージを花田さんはうまく保ってきている。多くのファンがいるわけではないものの、弟との対比で、案外いいやつだな、と受け止められています」(宝泉さん)
4位は北の富士勝昭さん
4位は北の富士勝昭(元・北の富士)さん(享年82)。
「代わりはいない存在。解説を楽しみにしていた」(52歳・福岡県・女性)、「男前だった」(65歳・愛知県・女性)と、票を集めた。
幕内優勝10回。時代を代表する横綱として人気を博す。現役時代からCMに多数出演するほかレコードも発売し、ヒットを飛ばした。
「遊び好きで、プレイボーイ横綱といわれたことも。なんともいえない色気が感じられます。相撲の歴史の中でも稀に見るタレント性を持った人」(宝泉さん)
引退後は九重部屋の親方を経て、NHK大相撲の解説者を長く務めてきた。
「解説のクオリティーはどちらかというと適当(笑)。口が悪いところもあるけれど、そこが愛すべきところです。亡くなる直前まで解説者として活躍されました」(西尾さん)
現役時代とのギャップに好感、3位は貴乃花光司
3位は貴乃花光司(元・貴乃花)(54)。
「現在の笑顔に癒される」(52歳・熊本県・男性)、「現役時代の活躍に興奮した。最高のお相撲さん」(68歳・熊本県・男性)と、兄を抑え3位に。
15歳で入門し、17歳2か月で十両に昇進。史上最年少記録を軒並み更新してきた、第65代横綱だ。
「非常に強かったし、顔も良かった。相撲がお茶の間に届く原動力になった。あの人気は他に類を見ません」(西尾さん)
引退後は親方を経て、タレントに転身。近年は「ふるなび」のCMでおなじみに。
「貴乃花の面白さはあのCMに集約されている。おかげで人間味が感じられ、不気味さはなくなりましたよね」(宝泉さん)
2位は富栄ドラム
2位は富栄ドラム(元・富栄)(34)。
「『VIVANT』でのチャーミングな演技に好感が持てる」(60歳・福岡県・女性)、「可愛さがあり芝居も上手。お相撲さんだったとは思えないところが良い」(62歳・北海道・男性)と、『VIVANT』人気がうかがえる結果に。
「力士時代にあまり実績のない人がここまで茶の間の人気者になったのは異例中の異例。ですが、私が稽古場で見かけた際も、愛嬌があり、小柄ながら運動神経も抜群で、知る人ぞ知る存在だったと思います。ドラマで人気になっている元力士がいると聞き、なるほどと思いました」(西尾さん)
現役時の最高位は東幕下六枚目で、'21年に引退。富栄は四股名で、ドラマの役名の「ドラム」を芸名にしている。
「タレントとしての可能性は未知数。ただバラエティーに出る元力士が今あまりいないので、そこにうまく収まれば。可愛いぽっちゃりキャラを生かせるかどうかがカギ」(宝泉さん)
1位は舞の海秀平(元・舞の海)(58)
「キャラが立っていて可愛い。力士にしては小柄なのに技で渡り歩いてきたところも好き」(大阪府・49歳・男性)、「清潔感があって頭も良さそう。タレントとして普通に通用する」(60歳・大阪府・女性)と、178票を集め堂々の1位に。
「現役時代からある種のタレント的なところがあった。面白い相撲を取ることで売っていた人で、現役時代のイメージや好感度を今も保っています」(宝泉さん)
タレント業のほか、現在は解説者としても活躍。
「現役のころから相手を研究し、戦術を練ってきた人。今の力士の特徴もよく理解していて、それを言葉にするのがうまい。現役時代の人気と、解説者としての人気があり、1位はうなずける結果です」(西尾さん)
現役時代の実績に、キャラクターの完成度と、元力士タレントに求められる要素は多い。そんな中、未来の力士タレント候補は─。
「イチ推しは熱海富士と一山本。キャラが可愛らしく、インタビューも面白い力士です」(西尾さん)
さて、今後の元力士タレントの活躍はいかに。
<取材・文/小野寺悦子>
