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「年収300万円では、一生お金持ちにはなれない」─そんな常識をひっくり返したのが現在、10億円規模の純資産を築いた投資家・小原正徳さんだ。

 手元のお金を少しでも増やしたい、将来のために貯金をしたい─と思ったとき、自分には何ができるのかを探すことから始めた小原さん。そのリアルな道のりを聞いてみた。

「週5日働く必要ある?」疑問から始まった

 大学時代、親からの仕送り5万円で生活していた小原さん。当時は映画が好きで、月に何度も映画館へ足を運ぶ生活を送っていた。

「もともと物欲があまりなくて、生活できるだけのお金があればいいと思っていたんです。もし正社員になって毎日8時間、週5日働いたら、好きな映画を見る時間が減ってしまう。それなら無理に就職しなくてもいいんじゃないかと」(小原さん、以下同)

 卒業後は掃除のアルバイトで生活していた。その会社で正社員になったものの、年収は約300万円。しかし、26歳で結婚し、翌年には子どもが生まれる。「家族の生活費はもちろん、これから子どもにお金がかかる。今の年収では満足のいく教育を受けさせることも難しいかもしれないと思って、そこで初めて何をすれば稼げるのかを真剣に考え始めたんです」

 自分にできる仕事は何か。将来も役立つ知識は何か。考えた末に目をつけたのが、不動産の仕事だった。

「興味がありましたし、専門的な知識を身につければ今後につながるかもしれないと思いました」

 20代後半に未経験で雇ってもらうのは難しいと考え、仕事を辞めて不動産鑑定士の勉強に専念。翌年、見事に資格を取得し、転職に成功して収入は上がったが、小原さんには次の目標があった。不動産投資を始める元手をつくることだった。しかし、毎月の給料から生活費を払い、残ったお金だけを貯めていては時間がかかる。そこで考えたのが、本業以外で少しずつ収入を得る方法だった。

「資産形成には最初の“種銭”が必須です。頭で考えるだけでなく稼ぐための行動をせねばと思いました」

 最初に始めたのは、商品の価格を比較し、安く仕入れられるものを販売する小さな物販。店舗や卸売サイトをリサーチし、販売価格や必要な経費を確認し、利益が残りそうなものを扱ってみる。そんな地道な作業の繰り返しだった。

「当初、売り上げがあれば稼げたような気になっていたんですが、実際には仕入れにお金がかかるし、ほかにも経費がある。お金の流れを考えないと、思ったほど手元には残らないんです」

 何が売れるのか、いくらで仕入れれば利益が残るのか。失敗しながら少しずつ覚え、続けるうちに、副業からの収入も増加。

「何より大きかったのは、会社の給料以外でも、自分で考えて行動すればお金を稼げるんだと実感できたこと。金額そのものより、その経験が自信になりました」

「何をやればいいかわからない」なら、まず試す

 本業で働きながら副業で貯めた100万円の元手と銀行からの融資で、初めての不動産投資に踏み出す。

 2013年に購入したのは390万円の戸建て。状態のよくない家だったため、自らDIYで汗を流し、物件の価値を高めた。

「週末に少しずつ作業しました。きれいになった家を見た購入者のうれしそうな顔が印象に残っています」

 無事売却でき、諸経費を差し引いても利益を得た。

「高額な種銭を最初から用意するのは難しい。まずは今の自分にできることで、少しでも手元に残るお金を増やすことだと思います」

 副業に興味はあっても、自分に向いていることがわからない。そんな人も多いだろう。小原さん自身も、最初から得意分野がわかっていたわけではない。

「何でもうまくいったわけではありません。株式投資をやって失敗したこともありますし、不動産投資でも、思うように融資が受けられず、なかなか次に進めなかった時期もありました」

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 その経験から学んだのは、自分がよく理解していないものに、何となく手を出さないこと。そして、自分に合うものを見つけるまで、試してみることだった。

「やったことのない副業に完璧な準備なんてできません。これまでの仕事で身につけたことや、日常の経験が役立つこともありますし、続けるうちに少しずつ上達していきます」

 大切なのは、「特別なスキルがないからできない」と決めつけないこと。自分では当たり前にできることの中に、誰かに求められるものがあるかもしれない。

「僕もどちらかといえば内向的で、人見知り。でも続けるうちに、人とのつながりや情報の大切さもわかってきました。最初から何でもできる必要はないんです」

 年収300万円台から始まった小原さんの資産形成も、振り返れば、最初の一歩は「もっとお金が必要。では、自分には何ができるか」と考えたことだった。

 いきなり大きく稼がなくてもいい。まずは100円、1万円、そして少しずつ貯金を増やしていく。そのために、自分にできることを探してみる。

 次ページで挙げる小原さんの「稼ぐ才能」チェックリストを参考に、お金に困らない未来への第一歩を踏み出してみよう。

小原流・あなたの「稼ぐ才能」をチェック!

 どの副業が自分に合うかわからないなら、下の質問に答えて。AとBの回答数であなたの気質がわかる。自分らしさを武器にして貯蓄スピードを上げよう!

(1)あなたが楽しいと感じる状況はどっち?

A ひとり静かな環境で、ひとつのタスクに没頭するとき
B 人と活発に会話したり、アイデア交換したりして、感謝されるとき

(2)あなたがいい仕事をしたと満足感を得られる成果はどっち?

A 誰もがわかる完璧なもの(文章、デザインなど)を作り上げたとき
B 相手の具体的な悩みに寄り添い、最後に直接お礼を言われたとき

(3)仕事を進めるうえで心地よいと感じるスタイルは?

A 明確なゴールと作業工程が決まった中で、クオリティーを高める
B 大まかなゴールがあり、そこに至るプロセスや解決法を自分で見つける

(4)あなたが評価されるならどちらがよりうれしい?

A 成果やスキルを褒められる
B 人柄や存在を褒められる

(5)未知の問題に直面したとき、あなたの最初の行動はどちらに近い?

A 徹底的に自分で調べ、分析し、論理的な解決法を探る
B 詳しい人に話を聞き、対話の中からヒントを得る

診断結果

Aが4つ以上→【クラフトマン】タイプ

ひとりでコツコツが得意な職人気質

 孤独な環境で最高のパフォーマンスを発揮し、高品質な成果物を生み出すことに喜びを感じるため、WEBライティングや動画編集といった副業向き。ライターなら「クラウドワークス」に登録し、アンケートなどを書くことから始めてみて。動画編集はYouTubeで初心者向けの動画編集講座で使い方を確認し、無料の編集ソフトで使い方を覚えよう。

Bが4つ以上→【コミュニケーター】タイプ

コミュニケーション能力とスキルを自分の売りに

 共感力が高く、人とのつながりからエネルギーを得るタイプで、対話による問題解決能力が高い。この才能を生かすなら、「ココナラ」などのスキルシェアプラットフォームに登録し、「恋愛相談」「パワポ資料のデザイン相談」など、自分の得意なことや経験を「商品」として売ってみては。あなたの人間性を生かした副業なら楽しく続けられるはず。

AB の数がほぼ同じ→【プロデューサー】タイプ

バランス能力に優れた戦略家タイプ

 対人スキル、実行スキルの両方を兼ね備え、全体を俯瞰して人とモノを適切に動かせる才能がある。メルカリ物販で、まずは家の不用品を売ることから始め、安く仕入れて販売するせどりをしてみては。また忙しい店舗や中小企業の代わりにSNS投稿を代行するのも手。クラウドソーシングで「Instagram投稿代行」などの案件に応募を。

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小原正徳さん 投資家。不動産科学研究所代表取締役。不動産鑑定士・宅地建物取引士の資格を持つ。副業で貯めた資金で投資を始め、独立。SNSやYouTubeでの情報発信を続ける。
教えてくれたのは…小原正徳さん 投資家。不動産科学研究所代表取締役。不動産鑑定士・宅地建物取引士の資格を持つ。副業で貯めた資金で投資を始め、独立。SNSやYouTubeでの情報発信を続ける。