旅行したいけど、宿も交通費も高すぎる! そんな物価高の今こそ、知っているかどうかで旅費に大きな差が。早割やLCCの定番から、ホテルに格安で泊まれるサブスク、自治体独自の旅行支援まで、おトクなサービスは続々。節約アドバイザー・和田由貴さんが、秋旅を安く楽しむ最新ワザを伝授。
直前の予約でも割引が得られるケースも
秋の行楽シーズン。夫婦や家族、友達との旅行を楽しみたいところだが、物価高で肝心の予算は乏しいという人も多いだろう。
「旅行関連のサイトやアプリの充実などで旅の手配の方法が幅広くなり、新しいサービスも登場しています。大切なのは下調べ。しっかり情報収集して賢く計画すれば、コスパよく旅行を楽しめますよ」
こう語るのは節約アドバイザーの和田由貴さん。
「旅行の日程を決めたら、早めに予約するのが第一。早割による割引サービスを得られるからです。最低1か月前から準備しましょう」(和田さん、以下同)
例えば、JALやANAの国内航空券での早割の割引率は最大80%以上。楽天トラベルでは、ホテルと交通手段をセットにした予約プランで早期予約限定割引が得られる。
「楽天トラベルの場合、早期予約で楽天ポイントが倍増するキャンペーンもあり、また0と5のつく日のホテル・温泉宿の予約では最大20%オフのクーポンを利用できます」
早割だけでなく、“直前割”も見逃せない。
「航空券やホテルでは需要に応じて価格設定を変える『ダイナミックプライシング』を採用しており、空席や空室が多いときは料金を下げます。出発日や宿泊日がそれに該当すれば、直前の予約でも割引が得られるのです」
JRの電車を利用して旅行を計画しているシニア世代には、JR6社が共同で運営するサービス「ジパング倶楽部」がおすすめ。65歳以上から会員になれて、年会費3840円を払うと、片道101km以上のJR線のきっぷが最大30%割引になるというものだ。
「年間20回まで割引適用され、新規入会の場合は1~3回目が20%、4回目以降が30%の割引です。新幹線も対象(のぞみ号、みずほ号は運賃のみ対象で特急料金およびグリーン料金は対象外)となります。年会費はかかるものの、1回の旅行で十分元がとれるはずです。また、JRホテルグループのホテルも優待料金で利用できます」
平日に新幹線を利用して旅行したいなら、JR東海ツアーズの企画商品「ずらし旅」が必見。旅行の日時や行動を土日などから少しずらすことで、混雑を避けて快適かつおトクな旅行を楽しめる。東海道新幹線往復+宿泊施設+体験クーポンがセットになっている。
「新幹線とホテルだけで考えても、トータルの料金が往復の新幹線代くらいで賄えるプランになっています。予約完了後も列車の変更が可能だったり、チケットレス乗車できたり、使い勝手もいいですね」
一方、旅行に飛行機を使いたい場合は、先の早割に加え、格安航空会社(LCC)の利用がリーズナブル。ジェットスター、ピーチなどが代表格だ。
SNSやメルマガをチェック!
「LCCでは頻繁にセールを行っています。ジェットスターでいえば、国内14路線が片道3000円台からと安く、場合によっては1000円以下の目玉価格になるときもあります。LCCのSNSをフォローしたり、メルマガをチェックしたりして、セール情報を見逃さないようにしましょう」
LCC+宿泊施設のセットプランも提供されている。ツアー会社の同プランを含め、確認しておきたい。
新サービスとして話題なのが、旅の“サブスク”。いわゆる定額サービスだ。和田さんが注目するのは、東急が運営する定額ホテルサービス「tsugitsugi(ツギツギ)」。
「有名ホテルや老舗旅館など、全国300以上の提携宿泊施設に月額制で泊まれます。2人で宿泊しても同一料金で済むのが大きな特長です。つまり、1人はタダということ。月2泊、月額2万3980円(初月無料)のプランから用意されています。2人宿泊で1人あたり約4500円の計算に。繁忙期でも料金は変わらないため、普通に予約するよりも断然おトクといえるでしょう」
ホテルだけでなく、さまざまなレジャースポットの定額サービスもある。
「旅のサブスクは頻繁に旅行する人向きです。年に1、2回程度だと定額料金の元がとれないので注意してください」
そのほか、ふるさと納税を活用するのも手。宿泊券やレジャー券を返礼品とする自治体を旅行先にして寄付し、宿泊料金が高いときに利用すればコスパがよくなる(繁忙期は使えない場合も)。
また、自治体の旅行支援策も見ておきたい。コロナ禍に国が主導し、2023年末に終了した「全国旅行支援」を独自に継続しており、旅行先とすればおトクなのは間違いない。
「結局、旅のコスパを上げられるかはリサーチ力にかかっています。下調べが苦手だったら、AIに聞いてみるのもいいと思います。旅行の割引サービスやおトクなプランなど瞬時に教えてくれますよ」
旅のサブスクサービス
ホテルサブスク「tsugitsugi」
東急が運営する定額宿泊サービス。有名ホテルをはじめ、老舗温泉旅館からグランピング施設まで全国300以上の提携宿泊施設を対象とする。プランは月2泊、月額2万3980円(初月無料)から宿泊し放題と幅広く用意。同伴者1人まで無料で使える。宿泊や条件達成に応じてポイントや特典が貯まり、次の宿泊がさらにおトクになる。
ホテルサブスク「HafH」
毎月付与されるコインを積み立て、貯まったコインでホテルを予約できるサブスクサービス。月1泊、月額2980円から利用でき、国内外で2万以上の宿泊施設を対象とする。宿泊施設によって予約に必要なコイン数は異なる。コイン残高に応じてボーナスコインを付与。月額会員を継続するほどランクアップし、宿泊に必要なコイン数が最大10%割引になる。
レジャースポットサブスク「レジャパス」
全国のさまざまなレジャー施設が月額制で楽しめるサービス。テーマパーク、遊園地、水族館、温泉、体験など対象施設は400以上。会員に毎月付与されるレジャコインを使って予約する。料金プランは4つあって月額1078円から。定価より安くなり、遊び放題なのでおトク(同一施設での利用上限あり)。レジャコインは180日間有効となる。
全国自治体の旅行支援キャンペーン
岩手県「おでんせ!いわて旅割キャンペーン」
対象の宿泊予約サイトで使える割引クーポンを配布。期間は2026年10月1日~12月25日、2027年1月4日~2月28日、1人最大5000~7000円オフ(最大半額)。楽天トラベル、じゃらん、JTBなどが窓口。
秋田県「まだバレてない秋田県。得旅キャンペーン」
対象の宿泊予約サイトで使える割引クーポンを配布。期間は2026年11月1日~2027年2月28日、1人1予約あたり宿泊最大1万2000円割引。楽天トラベル、じゃらん、一休などが窓口。
長野県「もっと知りたい! 信州体験割」
長野県ならではのアクティビティ利用料金を割引。期間は2026年10月1日~2026年12月25日、長野県内在住者は割引率最大50%、県外在住者は割引率最大20%(1人1回あたり上限5000円)。じゃらん、アソビュー!などが窓口。
滋賀県「ここ滋賀旅行割」
宿泊代と新幹線代を含む旅行代金が1人あたり最大1万円割引になる。申し込みは2027年3月10日まで。阪急交通社の旅行パック商品が対象。大河ドラマ『豊臣兄弟!』で注目高まる長浜市、高島市、米原市への旅行プランは増額。
山口県「やまぐちのアソビ新発見割」
山口県内で実施される対象のアウトドア体験が割引になる。期間は2026年10月1日~2026年12月31日。海・川・湖、山、食など多種多様な遊びが対象となり、割引率は1人あたり30%オフ。アソビュー!が窓口。
九州各県「九州ふっこう応援割」
今年の熊本地震からの観光復興を目的とした国の旅行支援策。対象は九州全県。期間は2026年10月~。熊本県・鹿児島県は旅行代金最大60%、ほか5県は最大50%を補助。窓口の旅行予約サイトなど詳細は順次発表。
取材・文/百瀬康司
和田由貴さん 節約アドバイザー。生活全般や家電製品など幅広い知識を武器に活動する。「節約は無理をしないで楽しく!」がモットー。子ども2人を持つ主婦で旅行好き。直近では日本、韓国を巡るお得なオールインクルーズを満喫
