巨人・橋上秀樹監督代行 撮影/共同通信社

 2026年シーズンも終盤戦、セ・リーグ首位独走と思われた阪神タイガースに0.5ゲーム差(9月13日時点)と、ついに逆転Vの現実味を帯びてきた読売ジャイアンツ。その立役者は、何と言っても阿部慎之助前監督(47)から急きょ、大役を引き継いだ橋上秀樹コーチ(60)だろう。

 監督代行に就任した5月26日以降の83試合で、46勝35敗2分と11個の貯金を積み上げた橋上巨人。残り試合は阪神より4つ少ないものの、2年ぶり優勝のチャンスは十分あるだけに“指揮官”も「勝つことにこだわりたい」と“色気”を出している。

 ファンにしてみれば、阿部前監督の“逮捕ショック”から立ち直らせる橋上巨人の快進撃だが、在京球団を取材するスポーツライターによると、喜んでばかりもいられない事情もあるようで。

「球団フロントからすると、仮に優勝すれば“人事”問題がややこしくなる。当初から橋上さんは次期監督への“つなぎ”が既定路線で、2027年には“生え抜き”の新監督を据える手筈を整える予定だったはず。

 ですが逆転Vとなれば、チームを立て直した“有能監督”を交代、もしくはコーチ職に再降格させたらファンからの反発は目に見える。リーグ戦の結果次第では、球団内は橋上さんの続投派と交代派に分かれかねませんね」

橋上さんって、元阪神の選手やん

 なるほど、ここにきて“監督は生え抜きOB”とする巨人軍の伝統が“人事”を悩ませているわけだ。優勝監督が自ら退く“勇退”ではなく、交代や降格させられたとあっては前代未聞。橋上監督代行にも当然、プライドはあるーー。

《あれ?橋上さんって、元阪神の選手やん。 来年は橋上監督でいいんと違うかな》
《もし読売がリリースするなら阪神は何らかのポストで招聘できんかな 1年だけとはいえOBでもあるし》
《阪神はマジで次期監督に橋上を全力で招聘すべき。曲がりなりにも、橋上は阪神タイガースのOBなのだし》

 そんな巨人の事情を把握した上で阪神ファンだろうか、Xではナント、橋上監督代行を阪神に招集すべきとの“逆転プラン”も飛び出している。

試合前からどう見ても雰囲気が明るい、橋上秀樹監督代行の巨人ベンチ(球団公式YouTubeより)

 1983年にドラフト3位でヤクルトスワローズに指名され、プロ生活をスタートさせた橋上監督代行。レギュラーとはいかずともユーティリティぶりを発揮し、1996年にはトレードで日本ハムファイターズに移籍。サブとしていぶし銀の活躍を見せた。

 1999年に戦力外通告を受けて引退と思われたが当時、阪神タイガース監督を務めていた野村克也さん(享年84歳)に誘われて移籍。1軍での出場成績は残せなかったものの、れっきとした阪神OBでもある。

阪神でなくとも他球団が接触か

「ヤクルト時代の恩師、野村さんが東北楽天ゴールデンイーグルス監督に就任した際には“懐刀”になり、ヘッドコーチとしてチームを支えた橋上さん。野村イズムを受け継ぐ指導者の1人と言えるでしょう。

 そしてシーズン途中からの指揮で結果を出し、何よりも若手選手が生き生きとプレーし、ベンチが格段に明るくなったことも、経営者経験も豊富でコミュ力が高い橋上さんの実績でしょう。もしも巨人が今季限りで“解任”するのなら、阪神でなくとも他球団が放っておくことはしないですよ。その際には争奪戦になる可能性大です」

 9月13日放送のNHK『サンデースポーツ』では、ともに野村さんの教え子で、チームメイトとしてプレーした古田敦也氏(61)との同学年対談が実現。12日に勝利した阪神戦前に「俺は今年、優勝したい。君らはどうだ?」と、監督代行として初めて選手たちに直接「優勝」を問うたことを明かした橋上監督代行。

 来シーズンの監督就任を一番願っているのは巨人ナインなのかもしれない。