スターバックス(写真はイメージです) 撮影/編集部

 9月30日から始まるスターバックスとポケモンのコラボ。ピカチュウやイーブイらが描かれたグッズに「絶対買う」といった期待の声が上がる一方、独特なビジュアルに残念がる声も。よく見るとポケモンたちの目がなく、謎の人物が描かれていて……。

「ポケモンの目がない」独特なイラスト

 9月30日からスタートする、スターバックスと『ポケットモンスター』のコラボレーション。ピカチュウやイーブイなど、おなじみのポケモンが描かれたビジュアルが公開されると、SNSではその独特な表現にも注目が集まっている。

 今回のコラボは「ポケモンと一緒に、未知のコーヒーの可能性をめぐる冒険の旅へ」がテーマ。全国のバリスタから700件を超える応募が集まった「ポケモン+スターバックス バリスタバトル」から誕生した『ピカチュウ ハニークリーム ラテ』を販売するほか、イラストレーター・一乗ひかる氏による描き下ろしアートを使用した全41アイテムのコラボレーショングッズが展開される。

 今回のグッズには、ピカチュウ、フシギダネ、ヒトカゲ、ゼニガメ、イーブイとバリスタがコーヒーを通じてつながっていく様子を描いた、全12種のオリジナルアートが使用されている。ところが、そのビジュアルをよく見ると、ポケモンたちの目が描かれていない。

 SNSでは、

《可愛い》
《絶対買う》

 と期待する声がある一方で、

《なんで目がないの?》
《目がないのが残念すぎる》
《謎の人いるし個人的には好きじゃない》
《真ん中の人はいらないな》

 など、一緒に描かれたバリスタや、独特のビジュアルに戸惑う声が多くあがっている。実は、この“目を描かない”表現には、一乗氏の明確な意図がある。スターバックスの公式サイトで、一乗氏は今回のイラストについて、

「ポケモンの表情のかわいらしさが好きな方もたくさんいらっしゃると思うので、顔を描いた方がいいのかと迷う瞬間もありました」

 と明かしている。そのうえで、

「でも、かわいい・かわいくないという価値観にとらわれたくないという想いから、これまで人物の顔を描かずに制作してきました。絵の中のかわいい人と自分を見比べてしまうような状況を生みたくない、そんな気持ちがずっと根底にあります。それぞれの個性を大事にしてほしいという想いを込めています」

 と説明。今回だけの特殊なデザインではなく、これまでの自身の作風をコラボにも落とし込んだものだという。

顔を描かないもうひとつの理由

 さらに、スターバックス公式の記事では、顔を描かないことで「見る人が自分の感情や体験を重ねられる余白」が生まれるとも説明されている。

 また、今回のアートは単にポケモンとスタバを組み合わせただけではない。公式によると、5人のバリスタがポケモンと出会い、それぞれがコーヒーを極めていくストーリーが設定され、全12種のアートに落とし込まれている。

「キャラにリスペクトがない」ポケモン×スタバのコラボグッズに描かれた独特なイラストに拒絶反応(スターバックスコーヒージャパン公式HPより)

 ピカチュウがエスプレッソマシーンに電気を送り込んだり、フシギダネがコーヒーの木を育てたり、イーブイがカスタマイズを手がけたりと、それぞれのポケモンの個性を生かした場面も描かれている。

「目が描かれていないことで、従来のポケモンとはまた違った印象を受ける人もいるでしょう。実際に、『ポケモンだけが良かった』『キャラクターにリスペクトがない』という意見も見られます。

 ただ、表情が見えない分、見る人によって受け取り方が変わるのも今回のイラストの特徴。これまでの“かわいいポケモン”とは少し違う方向から、その魅力を見せようとしているのではないでしょうか」(マンガ雑誌編集者)

 ポケモンの魅力として親しまれてきた“表情”をあえて描かない今回のコラボ。その背景にあるのは、単なるデザイン上のこだわりではなく、「それぞれの個性を大事にしてほしい」という一乗氏の思いだった。